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【雑記】バレンタインデー

昨日のバレンタインデーは息子の中間考査の中日。
そして今日は最終日。
今頃テストが終わって、ホッとしているころだろう。

昨日のこと。
テスト勉強をしながら息子がぽつりと言った。

「今日はバレンタインデーだよね?」
「そうだね」
 と相槌を打つ妻。
「まあ、今となっては僕にはなんの関係もない日になったけどね」
 それから息子はあわてて言いなおした。
「あ、かといって以前のバレンタインデーが僕に関係あるかと言われても、微妙だったけどね」
「でも、あなた、小学校の時は塾の女の子に手作りのチョコもらってたじゃない」
「うん、そういうこともあったね」
「なに? チョコが欲しいの?」
「いやあ、そういうわけじゃないんだけどさ。今僕が話す女性って言えば、もっぱら音楽の先生と母さんと売店のおばさんくらいのものだからさあ。女子というものにますます縁遠くなっちゃったなあって、しみじみ思ってさ」
「でも塾には女子がいっぱいいるじゃん」
 息子氏、土曜日に1時間だけ数学ⅡBを教わりに個別指導塾に通っているのだ。
「そりゃいるけどさ、話す機会なんてないし、女子と話したこともないんだよ」
「通学の電車には女子はいないの?」
「違う学校の人とどうやって話すってんだよ」
「女子と話したいの?」
「そういうわけじゃないんだけどね。なんかさ、バレンタインデーがあまり関係のない日から、全く関係のない日になったんだなあって、つくづく実感したんだよね」

たしかに息子氏、小学校の時は当然女子がたくさんいたし、日能研にもたくさんいた。
息子のことを気に入ってくれる奇特な女の子もいて、意外にリア充的な日々を送っていたのだが、中学になってからは、女子と話すことすらないという生活になってしまった。
附属小学校時代はこましゃくれた女子が多く、息子もずいぶんと意地悪をされた。そのせいか「女子はいなくていい」と言っていたのだが、女子がいないならいないで寂しいのだろうか。

息子に同情したのか、妻がチョコケーキを焼いてやったら、おいしそうに食べていた。(≧▽≦)

(あとがき)
今日(さっき)一日遅れで、遠くの私立中学に進学した女の子からバレンタインチョコが届いた。
やるな息子氏。( ̄▽ ̄)











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