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【中学受験ネタ】秋吉台

日曜日はPRE合否判定模試が終わった後、高速を飛ばして秋吉台に行った。
最初は近所の貯水池をみんなで歩く予定だったのだが、紆余曲折して、なぜか秋吉台に行くことになった。
北九州には平尾台というカルスト台地もあり、三大カルストの二つの近くに住んでいるので、息子の社会の勉強には最適だ。

行く途中、関門海峡が見えるかと、めかりPAに立ち寄ったが、展望台は工事中で封鎖されていた。
代わりに、お土産を買って帰ったのだが、すべて地元で買えるものだということに、車に乗ってから気づいた。
「これ全部、家の近くで買えるよね」
とは息子の言葉。
とはいえ、大好きな博多ラーメンを買ってもらったので、満足そうだった。

秋吉台に到着し、展望台近くのカフェで一休みしてから、博物館に行こうと思ったものの、前回訪れていたので、急遽秋吉台を歩くことにした。
「もともとウォーキングするつもりだったもんね」
と息子も嬉しそう。
夏に行った秋吉台は、あたり一面緑色の景色だったが、今回はベージュ色の装いだった。

実家に帰れば、私が小学生の時に、秋吉台で撮影した古い写真がある。
私自身、小学生のときにここを歩いた記憶はまったく残っていないが、古い写真を見ると、結構遠くまで行っている様子だった。
歩いてどこまで行けるか、帰りの距離を気にしながら、若竹山目指して歩いて行った。
あまり観光客がいなかったので快適だったが、誰も歩いていないため、「ここ本当に歩いていいの?」という、別の不安を感じながら歩いた。

道すがら、「広くて阿蘇みたいだね」と言ったら、
「阿蘇と比較するかね」
となぜか上から目線の息子に小馬鹿にされた。

まだ歩けるかな、まだ歩けるかな、と思いながら、しばらく歩いていると、小屋を見つけた。どうやら公衆トイレらしいので、ここまで歩いてきてもいいらしい。
左側の細道を登っていった先に、若竹山の頂上はあった。
山の頂上という感じではなかったが、あたりを見渡せる高台で、360度秋吉台を見渡せた。
風が吹いて少し寒かったが、それが気にならないほど、雄大な景色に心を奪われた。
結構な距離を歩いたので、ちょっとした登山をした気分だ。とても爽快だった。

帰りに、大学生と思しき6人組から写真を頼まれたので、撮ってあげた。
息子が「ヤカラっぽくて怖かった」と言ったが、そんな要素はまったくなかったのだが。
男だけ6人で騒いでいると、子供は怖いと感じるのかもしれない。

息子が石灰岩を見るたびに
「これって炭酸カルシウムだよね。塩酸があったら面白いよね。水と二酸化炭素ができるんだよ。塩酸売ってないかなあ」
とワクワクした表情で、過激なことを言う。
「塩酸はそう簡単には買えないつーの。てか、石灰岩の採取とか破壊はだめなの」
と言ったら、残念そうにしていた。
秋吉台は、社会だけでなく理科の勉強もできるのか。

秋吉台、冬には冬の顔があり、それもまたいいかもしれない。

小説が面白いと思ったら、スキしてもらえれば嬉しいです。 講談社から「虫とりのうた」、「赤い蟷螂」、「幼虫旅館」が出版されているので、もしよろしければ! (怖い話です)