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拒食症だった話。

こんな能天気なわたしですが、中学生の時、拒食症でした。

「こんな能天気」って言ってもどんな能天気なんやって感じですよね。わたしもそう思います。でも本当に能天気。
能天気だけど、とてもこだわりが強い私。完璧主義気味。「え、部屋とか汚いのに?」ってよく言われるけど、完璧主義とはいえ、全部完璧なわけじゃない。部屋は汚い。

例えば勉強なんかは一回始めるととことんやるまで終われなくなってしまう。暗記科目とかは、テスト範囲はページ数(どのページに何が書いてあったか)も覚えてしまうほど勉強した。問題集5、6週したり、寝る直前までスマホのライトで教科書を読んだり。

あと、漫画にハマった時も完璧主義的な性格が災いして、キャラクターのプロフィールを全部覚え始めてしまった。
その当時私がハマりにハマったBLEACHのキャラクターの誕生日と生年月日、好きな食べ物と嫌いな食べ物は覚えた。あと、技の名前も覚えようとした。破道と縛道っていうのがあって、作中に出てきたやつ、覚えようとした。
破道と縛道に関しては「詠唱」っていうものがあって、それも覚えようとした。簡単に言うと呪文みたいなものだけど、字数にすると120字くらいのその詠唱を覚えようとして、お父さんに止められた。遅いよパパ。

まあこんなかんじで、オタク気質全開。やり込み型っていうのかな。完璧主義とは少し違うかもしれんけど。

で、この悪い(?)ところが仇となって、中学校のとき拒食症になってしまった。

中学校ってほんとタカンな時期だよね。
そんな色々と危険を孕む時期に、あんな中学校に行ってしまったから詰んだ。
わたしの中学校は、いわゆる"ヤバイ"中学校だった。わたしは至って真面目で優秀な(自分で言うな)生徒だったけど、ヤンキーみたいなひとが乱入してきて授業が中断されるから、授業時間が何分なのかわかってなかった。(ちゃんと一授業受けられた記憶がない)牛乳パックのゴミだとか、アメガムのゴミは廊下に散乱してるし、しょっちゅう火災報知器が鳴って集会があった。1日に2回集まったこともある。

やばやばエピソードを挙げるとキリがないけど、とにかくそんな治安死亡中学校に通っていた。

中学入学して一週間が経ったころ、わたしの隣の男の子たちが、ある女子をからかいの対象にし始めた。
その子は、わたしの一個前の席の女の子で、少し体の大きい女の子だった。男の子たちは、その子が給食時間中にご飯をおかわりしに行くのを見て、コソコソ話をしていた。指を指してニヤニヤ笑って、名前を呼んだりして、度胸試しみたいな、しょーもないことをしていた。あのニヤニヤした顔は今でも忘れられない。心底不快になる顔。

その女の子は、からかいに気付いてからご飯をおかわりしなくなった。

そんな光景を目の当たりにしてから、自分が他人からどう見られているかをすごく気にするようになってしまった。
簡単に言うと、ヤンキーだとか変な人に目をつけられないように、"モブ"になるために必死だった。

ちょっとでも標準体型でなくなるとああやってからかわれるのかな。それは怖いな、いやだな。と思いはじめて、だんだん食事の量が減っていった。

一度始めると完璧主義な性格が災いして、一気にご飯を食べなくなってしまった。
食べて運動する毎日だったのが、「食べずに運動したらもっと痩せるじゃん!」という発想から(あんぽんたん)、ほぼ食べ物を食べなくなった。一口チョコを1個食べてしまったら、20回腹筋と背筋をする。そんな狂気のダイエットをしていた。
もちろん、めちゃくちゃ体重が落ちた。当時、身長153cmで36kgにまで落ちた。毎日体がなんかだるくて、たまにカロリーのあるもの(ポカリとか)を摂取するとものすごく元気になれた記憶がある。

中学3年間はそんなかんじで無気力な毎日だった。エネルギーがないから無気力もくそもないってかんじだけど。

そんなわたしですが、なんとか勉強頑張って、ちょっと良い高校に入った。そこで、素敵な友人と出会って、その子に病院に行くことを薦められた。

そして、食事制限(摂取しなさいという制限)と漢方薬での治療が始まった。
結局拒食症やそれに伴い生じた症状が完全になくなったのは大学2年生の時だった。


完璧主義なところがある人はほんとうに危険。「食べないと痩せる」から食べなければ良い、という発想になってしまいがち。

そして本当に、女の子の無理なダイエットはだめです。めちゃくちゃ辛かったから。みんな太ってないから。大丈夫だから。
体重が増えすぎて、股が擦れて痛いだとか、膝が痛いだとか、足元見えなくて躓いた、とか。それは危険だから少し運動しよう。

ダイエットは程々に。これだけは肝に命じてほしい。珍しく真面目なことを言う。らしくないね。てへへ(終)

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