見出し画像

あなたの背中を押してくれる3冊

発売される本がすべて面白い一冊入魂の出版社、ミシマ社。たった一人で起業し、今も全力疾走中の、笑いと驚きに満ちた5年間を社長の三島さん自身がつづった一冊が『計画と無計画のあいだ』(河出文庫)。ここまでまっすぐな人はそういません。そんな無茶して大丈夫?と思える部分も結果オーライ。その不安定さもまた、魅力の一つです。

五十嵐貴久さんの『1995年のスモーク・オン・ザウォーター』(双葉文庫)は、平凡な人生を送ってきた主婦が主人公。友人の強引な誘いで、なぜかバンドを組むことに。曲はもちろんディープ・パープルのあの名曲。ラストの演奏シーン、主人公の魂の叫びが胸に響きます。失敗しても大丈夫。そして何より、始めるのに遅過ぎることなんてないのです。

戦後のスポーツ界を支え、世界で活躍するアスリートからスニーカーマニアまで、多くの人に愛されるスポーツブランド・アシックス(旧オニツカ)。創業者・鬼塚喜八郎のスポーツに対する熱い思いと、それに答えようとする技術者と営業マンたちを描いた、折山淑美『オニツカの遺伝子』(ベースボール・マガジン社新書)。会社として成長を遂げていく姿や、ライバルメーカーとの熾烈な競争は、ワールドカップの決勝戦並みに手に汗握る展開です!
こんな世界的な企業の創業者が鳥取出身であることを誇りに思いつつ、オニツカタイガーを履いて売場を駆け巡る毎日です。


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?