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大量発生したカメムシとの戦いを終えて【飛騨市で田舎暮らし】

自然が身近にある暮らし。

多くの方が澄んだ空気と健康的な生活をイメージするのではないだろうか。

自分自身も例外ではなく、古民家の縁側で四季の彩りを感じながらゆっくりとお茶を楽しむ時間に憧れていた。

しかし現実は不快感マックスのパクチー臭!!!

窓を開けるなんてまさに自殺行為と言えるほど、カメムシと戦うことになるとは予想だにしなかった……。

この記事は、移住後突如勃発した「第一次カメムシ大戦」の始終を記したものである……!

2023年 10月中旬:予兆

移住をして約1ヶ月、飛騨市での生活も慣れ始めたころ、僕は縁側で涼みながらビールを飲むことが1日の楽しみになっていた。

庭には、蝶やコウロギをはじめ、さまざまな虫がいる。
それらの虫がふと家の中に入ってくることもあったが、それは稀な出来事であった。

ある日縁側に1匹のカメムシを見かけた。
「冬も近づいてきたんだな」としみじみと感じ、ちりとりで掬い取って庭へ逃した。

飛騨地方では「カメムシが多い年は積雪量が多い」と言われるほど、
暮らしに縁の深い虫でもある。

この1匹のカメムシとの出会いが、今後訪れる“大戦”の予兆だったとは、当時の自分は知るよしもなかった……!

2023年 10月20日:開戦

いつものように僕は朝食を食べて、会社へ向かった。

昼過ぎ頃、妻から1通のLINEが入った。

「カメムシがリビングに8匹いた」
「マジで無理」

!?

「リビングだけで8匹もいたの!?」

突然の彼らの侵略行為にまったく理解が追いつかない。
僕が仕事を終わらせ帰るまでに13匹の侵略を確認したとのこと。

仕事を終わらせ家に着き、状況を確認すると、縁側にカメムシの死骸が5、6匹散乱していた。

妻が殺虫剤で撃退したことにより、侵入してきたカメムシは駆除できたが、
キリがないため死骸の処理まではできなかったとのこと。

さらに2階はそれを上回る20匹ほどのカメムシの侵入を確認。
くしゃみをしながら殺虫剤をかけ、なんとか処理することができた。

ふと中古住宅を探していた当時、妻が「田舎にはカメムシがたくさんいる。あなたはカメムシの怖さをまだ知らない」といったことを思い出した。

「ああ、なるほど。こういうことか」。

カメムシの恐ろしさを身をもって痛感した1日だった。

2023年10月21日:対策

カメムシ対策グッズを購入しようとホームセンターへ向かった。

だが、カメムシ関連のグッズがすべて売り切れ!

店員に聞いてみると、今年は大量発生レベルにカメムシが多いらしい。数件ホームセンターを巡り、殺虫剤や防虫グッズを購入した。

2023年10月下旬:出陣

毎日、縁側や窓際のカーテンに10匹以上のカメムシを発見し、それを殺虫剤で撃退するのが日課になっていた。
彼らは2mm程度の隙間があれば侵入できるほど、柔軟な体を持っており、家の隙間が多い古民家のような家には容易に侵入が可能らしい。

撃退したカメムシは臭いが広がらないようにガムテープで密封しゴミ箱へ捨てた。

「できるだけ侵入を防げるよう対策を!」と家の玄関や窓などに殺虫剤を吹きつけ、侵入する前に撃退ができる対策を施した。

その後、カメムシの侵入は変わらずあるものの、殺虫剤の効果あってか家に入ってきたカメムシはすでに弱っているか死んでおり、殺虫剤バリケードの効果を確信できた。

2023年11月初旬:終戦

11月に入り、飛騨では初雪が降った。
それを境にカメムシを見かけることは少なくなり、今年のカメムシとの戦いの終戦を確信した。

僕自身長く飛騨地方に住んでいるものの、市街地にいたためあまりカメムシについては馴染みが薄かった。

「まさかこれほど多くのカメムシが侵入してくるとは……」

良い意味での自然の洗礼を受け、来年は慌てないように事前の対策をしようと心に決めた。

田舎暮らしには害虫との戦いはつきものだ。
カメムシのみならず、ムカデやゲジ、クモなど、悩みの種は尽きない。

僕自身、虫には免疫があるが、妻は大の虫嫌いだ。
息子もそんな妻の背中を見ているので、虫への苦手意識が芽生えているようにも感じる。

古民家暮らしは虫嫌いにはかなりしんどい暮らしなんだと改めて感じた。

だが、自然溢れる地にいるからこその体験は尊いものだと感じている。

ネガティブな要素のみならず、庭からホタルを眺められたり、夜は虫やカエルの合唱に癒されたりと、自然が身近な暮らしは、大変な分大きな恩恵を得られるのも確かだと思う。

デザイナー / アートディレクター
竹本 純

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