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コロナ禍でデザイナーができること

未だ猛威を振るう新型コロナウィルス。
大切な人を守るため、医療従事者の方々のためにも今は不要不急の外出は控え、感染対策を万全に行わなければいけない。

しかし、停滞している経済を回していかなければいけないのも現実……。

コロナの影響でさまざまな業界が窮地に立たされているが、中でも観光業や宿泊業、飲食業の方々の悲鳴をよく耳にする。

第1波より「デザイナーとして地域や経済に貢献できることはないだろうか?」と常々考えていた。

グラフィックデザインの本質は、ビジュアルコミュニケーション。
「人を介さずに物事を伝える術」だと僕は考えている。

だとすると、人との接触を避けなければならないコロナ禍で求められているものは「グラフィックデザインの力」ではないだろうか。

「いまこそデザイナーがひと肌脱ぐ時だ!」と意気込み、様々な企画を立て、行動してきました。

今回はそんなコロナ禍で僕自身がデザイナーとして企画やデザインに関わり、実践してきた事例を紹介していきます。

飛騨地域のテイクアウト店舗のまとめサイト「そしゃテイクアウトやぞ」

そしゃ_メインスライド2_アートボード 1

「#そしゃテイクアウトやぞ」 CD / D 竹本純 C 丸山純平

コロナ禍で、テイクアウト事業を始める飲食店が倍増した。しかし、店舗各々での発信力ではなかなか周知させることは難しい。

となると、その店舗が「テイクアウトをやってる」ということを伝える必要がある。

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ということでまずはテイクアウトができる飲食店にポスターを無料で配布。

そこから随時地域のテイクアウト情報を収集し、各店舗のテイクアウトメニューなどの情報をなどをアーカイブしたWEBサイト「#そしゃテイクアウトやぞ」が爆誕! 現在では100店舗以上の飲食店が登録された。

「そしゃ」とは飛騨地方の方言で「それならば」という意味。
地域に馴染んだ言葉を用いることで、ターゲットユーザーに親近感と団結感を与えることに成功。

その成果で、instagramにおいては「#そしゃテイクアウトやぞ」のハッシュタグで1700以上の投稿アカウントフォロワーは2400を突破!

今後も歩みを止めることなく、現在地域の企業とタッグを組み、新たなプロジェクトを企画中だ。

デリバリー・仕送り・給食の無料配給も!?「そしゃ」を合言葉に様々な事業が発足!

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「そしゃ」の反響をいただき、地域の企業や団体から「そしゃ」にあやかったさまざまな企画が発足!

地域の飲食店の出前を代行するサービス「#そしゃデリバリーやぞ」をはじめ、学校へ行きたくても行けない学生に向けた給食無料配給イベント「#そしゃ無料給食やぞ」、地域通貨を用い、お得で安全な決済のやり取りを推進する「#そしゃさるぼぼコインやぞ」、安心安全に観光してもらうためにマスク着用での観光を促す「#そしゃマスクで観光やぞ」、お取り寄せの需要増加にあやかった、「#そしゃお取り寄せやぞ」「#そしゃ仕送りやぞ」「そしゃ」を合言葉に、様々な動きがあった。

苦境な現状は続くが、こうして地域が一丸になって動き、その火付け役になれたことはコロナ禍での大きな収穫だ。

医療支援、オンラインでの販売促進etc...様々な地域での「動き」

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「飛騨地域医療支援プロジェクト」 D 清水まきこ

飛騨地域は「そしゃ」はもちろん、ほか様々な企業や団体が、それぞれの視点からの新たな動きに、デザインで関わらせてもらうことができた。

「飛騨の医療にエールを」を合言葉に、飛騨地域の医療の基金をクラウドファンディングで募る、「 飛騨地域医療支援プロジェクト」のキービジュアル制作をはじめ、コロナ禍で開催が中止になってしまった「飛騨の味まつり」をWEB場で開催する試み「#おうちで飛騨の味まつり」のWEBデザイン・運用など、さまざまな企画に関わらせていただき、改めてコロナ禍におけるデザインの需要を実感することができた。

コロナ禍だからこそデザインの力を!

コロナの影響で、ここ5〜10年ビジョンだったであろう様式がぎゅっと縮まったように感じる。リモートワークやオンラインでの打ち合わせ、今話題のClubhouseをはじめとした新たな生活様式でのSNS etc...。デザイン業もその渦中の例外ではなく、紙媒体の需要の低下し逆にWEBデザインの需要が増加している印象を感じる。

この時代の急激な変化でデザインの需要が増加していくと僕は信じている。これからも、時代に取り残されることなく常に新しいものを追い求めていきたい。

デザイナー / クリエイティブディレクター竹本 純


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