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夢日記「差し入れ」

気がつくと私は教室の黒板を消していた。
とても綺麗好きな私は、チョークの白い跡が残らないくらい何度も黒板を黒板消しで擦っていた。

すると、知ってるクラスメイトに話しかけられた。
「廊下にあなたのファンがいるぞ」

私が廊下に出ると、そこには高校の科学部の後輩である女の子2人がニコニコして立っていた。そして、彼女らは
「先輩にチーズケーキの差し入れがあるんです!とりあえず来て下さい!」
と言い放ち、私の腕を引っ張った。

そのまま私と2人は廊下を走り、いくらかの階段を駆け上り、彼女達の教室まで来た。その教室はちょうど移動教室のようで、電気が消えていて、誰もいなかった。2人のうち1人が机の横にかけてあるカバンから、おもむろに白い箱を取り出し、私に押し付けた。その箱はケーキが一切れ入るくらいの大きさで、重さがあった。

ケーキを私に渡した彼女らは、いきなり教室から飛び出した。
どうやらこのケーキ受け渡しの瞬間を廊下から生徒指導の先生が見ていたらしい。
私は「この学校ではケーキの持ち込みが禁止である」と瞬時に察し、逃げることにした。

私は廊下を全力疾走したが、生徒指導の先生にあっという間に追いつかれてしまった。ところがその先生は私を止めることなく並走したまま無限に続く廊下でこう尋ねた。
「お前、それケーキだろ」

私はなんとしてでも先生からのお叱りを回避すべく、言い訳を考えた。

「これはネズミの死骸です!科学部なんでこういうのも使うんです!科学部なんでね、ネズミくらい使います、、必要なんです!」

私は手に持った箱が、ハムスターを買った時の箱に似ていたことを思い出し苦し紛れの嘘をついた。

すると先生は私が持った箱を指差しながら、少し息を切らして言った。
「じゃあこのシールはなんだ!チーズケーキと書いてあるぞ!」

先生の指す先を見ると、そこには蓋から側面にかけて成分表示のシールが貼ってあった。どう見てもチーズケーキである。

私は力を振り絞って、
「ケーキの箱がちょうどよかっただけです!これはただのネズミの死骸です!」
と言い放ち、そのまま先生を走り抜き去った。

私は空き教室に入り、箱の中を確認するとそこには、ぐちゃぐちゃになった、チーズケーキの死骸が入っていた。

う〜ん、ざんねん。


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