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野中センセの鉄ミネラルよもやま話⑫

どうやったら夢が実現するのか?

最近、引き寄せとかありますが、夢ってどうやったら現実化するのでしょうか。分かりやすく技術の世界の実際の例に例えて考えてみます。現実化するための要素は2つあって、1つはアイデアを生み出す力、もう1つはそのアイデアを物質世界で現実化する力です。現実化のためには、エンジニアリングつまり技術力が必要となります。発想力だけでも、技術力だけでもダメだということです。
では、アイデアを生み出す力と現実化する力、この両輪の資質は1人が両方とも兼ね備えていないとダメなのでしょうか。

「早く行きたければ、一人で進め。遠くまで行きたければ、みんなで進め」というアフリカのことわざがありますが、これがしっくり来るのではないかなと思っています。発想力が高い人は必ずしも技術力も高い人でなくていいのです。というのも、技術力が高い人というのは、技術のことを知っていることが多い分、アイデアを実現するにあたって、技術的に困難な部分に気づいてしまい、難しそうだからとあきらめてしまうということもありがち。技術的なことはあまり詳しく知らないくらいで自由に発想し、それを、技術を持つ人達に託すことで、実現可能性が高まることということもあるのです。

そして、何よりも、諦めないことが大事だなと思っています。大学院の教員時代、あるメーカーから面白い潤滑剤(オイルやグリースのこと)製品が開発できたので、企業さんに紹介するマーケッティングを手伝ってほしいと依頼されたことがあります。ところが、いざ企業さんでの評価試験が始まると、全然良い結果が出ません。調べてみると製品開発段階の実験条件が実際その製品が使われる条件と違っていて、期待したような結果が得られなかったということが分かりました。そこで諦めることもできたのですが、自分なりにその製品の特長などを調べてみました。今までの製品にはない良いところもたくさんあったので、大きな可能性を感じました。別の言い方では、その製品が世に出るとあんなこと、こんなこともできるなと言う世界が、ビジョンとして視えるということです。何とかそれを活かす方法はないかと考え始めました。

この作業の中で、それまで温めていたタンニンを潤滑剤に入れるというアイデアを試してみようと思いました。そのための準備実験をしている時に見つけた現象が、鉄ミネラル技術の大元になっています。準備実験は、必ずしも期待通りの結果ではありませんでしたが、試してみる価値があると感じることができました。その結果を開発チームに伝えて、平たく言えば説得して、バージョンアップ版の製品開発が始まりました。そのアイデアを実現するためにクリアしなくてはいけない技術的な問題がいくつかありましたが、幸い、チームの中に技術力が高い人がいたので、最終的に良い結果を得ることができました。

鉄ミネラル技術も、その時調べられる範囲の科学的な情報に基づいて、たまたま見つけた自然界を循環しやすい液体状の鉄が、実際に循環すると森、川、海が緑にあふれて、それをエサにする動物や魚が増えていくという具体的なビジョンが視えました。想像と言うより、科学的な仕組みを基に考えると、必ず実現可能と言うほど明確なビジョンです。やるしかないねと言う感じです。

冒頭の“両輪”がうまくかみ合い素晴らしいものが生まれたとしても、最後にもう一つ難関があります。それは、その技術を伝えて広げていくという作業です。これが一番難しい。鉄ミネラル技術を伝える作業でそれを実感しました。自然の鉄循環、森・川・海のつながりの世界観は、あまりにも壮大すぎてピンと来ないという反応になってしまうのです。ただ、鉄ミネラル技術はいろいろ実験をしていく中で、農業にも使える、人間が鉄を摂るためにも使えるということが分かりました。より身近なところから始めると、鉄が循環すると身体の中や畑の中で何が起きるかを自分の体験として理解できるようになります。その感覚を広げていくと、森・川・海の自然界の鉄循環も感覚的に想像しやすくなると言うことも分かりました。

今でも、鉄ミネラルの技術を使うと、森・川・海に緑があふれ、動物や魚が増えていくビジョンがしっかり視えています。最終的には、少々お疲れの地球さんが元気になって、地球温暖化の逆巻きができることも実現可能だと感じています。やるしかないね、とあきらめずに続けています。幸い、応援・協力してくれる人もたくさん増えてきて遠くまで行けそうです。ビジョンを共有できる人が増えると、ビジョンが大きく育って、その分実現しやすくなります。

野中センセの鉄ミネラルよもやま話バックナンバー
①鉄ミネラル技術のはじまり
②『機械から発見した鉄ミネラル技術』
③『鉄ミネラル野菜の誕生』
④農業分野以外での可能性
⑤人生の転機の不思議な体験 その1
⑥人生の転機の不思議な体験 その2
⑦栄養不足だった幼少時代
⑧出会いと出会いが繋がっていく その1
⑨出会いと出会いが繋がっていく その2
⑩出会いと出会いが繋がっていく その3
⑪自分軸、他人軸に違和感

一般社団法人鉄ミネラル代表講師 野中鉄也:
鉄ミネラル技術開発者であり、農業分野で鉄ミネラルの特許を取得。2022年3月に京都大学大学院の教員を退官し、一般社団法人鉄ミネラル代表講師を務める。「野中センセ」の愛称で親しまれている。地球と人にミネラルの循環を取り戻し、豊かな命の世界を取り戻したいと活動中。

2022.10.11現在の情報です

書き手:掛飛まどか
2020年11月より鉄ミネラルアドバイザー、2022年11月鉄ミネラルシニアアドバイザー取得。健康オタクだったはずなのにすっきりと元気になれない自分に劣等感をもっていたが、鉄ミネラル生活に出会って、学べば学ぶほど、自分がどうして不調だったのか、幼少期の不調が腑に落ちて、鉄ミネラル生活の奥深さ、面白さにどっぷりとハマっている。また、先人の食生活の叡智に深い畏敬の念を抱いている。鉄ミネラルのお話会を1年半で200人に伝えているが、鉄ミネラル生活が、家庭科の教科書に載って、日本人の常識になるくらいまで広めたいと画策中。

鉄ミネラルアドバイザーとは:
鉄ミネラル生活を沢山の人に知ってもらうためにお話会を開催しています。発案者の野中センセの下で学び、情報交換しています。医療関係者や栄養学を学んでいる人、スポーツのサポートを得意とする人、美容関係、飲食関係、鉄を扱う仕事に携わる人など、実に多方面の専門家が集まっており、鉄が身体に及ぼす影響が広範囲に渡り関心を持たれていることがわかります。

このnoteでは、私達鉄ミネラルアドバイザーが、普段、どのように鉄ミネラル生活をしているのか、鉄ミネラル生活をする前としている今では何が変わったのかをお伝えしていきます。各アドバイザーの体験談やプロフィールを参考にどのアドバイザーからお話会を聞いてみるか選ぶ参考にしてください。

鉄ミネラル生活と、私達鉄ミネラルアドバイザーに少しでも興味を持っていただけるきっかけになったら幸いです。
とりあえず、お話会を聞いてみたい! という方は、鉄ミネラルアドバイザーの上級資格、シニアアドバイザーのお話会をご案内します。

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一般社団法人鉄ミネラルについて:
農業や人々の生活に鉄ミネラル技術を伝えていくことで、健康改善、自然の再生、環境保全をはかり、市民生活の質の向上や自然環境の向上に貢献したいという想いで活動する社団法人です。

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