とんでもなかった前職をバックレた件
これから話す内容は私が現職に就く前、2014~2016年の話で、かつ最後は全くきれいではありません。なんていったってバックレたので。
非常識かつ法的にやばい内容がありますが、当時をリアルに伝えるべくそのまま書きます。ご容赦ください。
前職のスペック
まず前職の概要です。
飛び込み中心のリフォーム会社
規模は50人前後
営業、施工、事務方のざっくり3部署
主業務は営業事務、サブで労務・経理事務
とある経緯から非常にややこしい仕組みの会社(後述)
数少ないよかったところ
絶対定時で帰れた
新卒のわたしのこだわりでもあった残業の有無。この会社では平社員の残業は基本許されませんでした。時間内に効率よくが基本。めったなことでは残業しませんでした。
月に1回、会社都合で早出の必要があったのですがこの時も早く帰れとまくしたてられていました。
フレックスが使えた
後述するおじいちゃんが導入した事務方のフレックス勤務。
事前申請制で厳密なフレックス勤務といえるかは微妙ですが、自分の都合で勤務時間を自由に調整できたのはありがたかったです。
正直、このくらいしかないんです。本当にやばかった。
すごく多いやばいところ
関連会社が妙に多い
まず、給料支払いがおかしかったです。
雇用契約書が2社からくる
そのうち1社は籍をおく会社、もう1社は営業用のペーパーカンパニー
9:00~18:00の勤務時間中、16:00までは籍を置く会社での勤務扱い
16:00以降はペーパーカンパニーに出向してアルバイト勤務扱い
…えーと、黒寄りのグレーなんですよねこれ。ちなみに営業は歩合はペーパーカンパニーから支払い、通常の固定給は籍を置く会社から支払い。
これはのちに是正されたのですが、ペーパーカンパニーを作っていた理由が後に書く行政処分から逃れるためなんですよね。
しかも、この是正の際に別会社に全員強制転籍&元々籍を置いていた会社と同じ住所・電話番号なのに全く関係ないという顔をしながら同一事業を続ける
というハイパーとんでもないことをしています。電話応対の際に「関係ないですよ?」って言えって指示されるとは…?
これも諸々の支払いや行政上の手続きから逃れるため。電話代とか求人媒体の支払いとかかわいいですよ、税金もバックレようとしていたんですから。
本当に、ちゃんと手続き踏んでから会社なくそうね…ほんとうに…
社屋内にある謎の仏間
会社の拠点は都市圏と郊外にあって、郊外にある社屋がメインの拠点でした。リフォーム会社ということもあり、自分たちで使いやすいように貸倉庫の内装リフォームをして、事務所・社長室・営業の詰め所などを作っていました。
これと別に、仏間がありました。
社長が仏教のとある宗派にのめりこんでいて、その活動拠点にするための仏間です。そしてこの会社で幹部クラスまであがるにはこの仏教への入信もしくは定期的なお布施がマストでした。(一部例外あり)
そして、経費で仏間に使うお花とお供え物を買っていました。宗教は否定しないけど、公私混同も甚だしい…!
高スペックおじいちゃんVS社長
さて、そんな会社に定年後の再雇用目的でハイスペックおじいちゃんが入りました。
旧帝大卒業
某大手関連企業で定年まで勤務
法務、労務、経理などバックオフィスにめちゃくちゃ長けている
という超ハイスペック。もちろんおじいちゃんなので難癖はありましたが、私はこの人に気に入られていて色々アドバイスいただいていました。
(ちなみに先述したフレックスはこのおじいちゃん提案です)
そして、社長に気に入られる人はこの人から嫌われる傾向にありました。(社長お気に入りの後輩はおじいちゃんとよくバトルして泣かされていた)
このおじいちゃんは、経験と知識が豊富かつ超常識人(重要)。
社会通念上、間違っていることは社長にずけずけ言っていきます。
最初はよかったんです。でも、あまりに前職が非常識だったので指摘が増えまくり、社長とケンカをするに至りました。
まぁこの間に先述した強制転籍を行い、
一時的に自転車操業に陥り(おじいちゃんが何とかした)、
残業代未払い問題に向き合わざるを得ず(私も絡んでた)、
おじいちゃんに理解があった経理担当者が退職して社長の犬に変わったり
していますからね。
会社を正しい方向に向かわせるための話し合いだったと思うんです。でも、社長は気に入らなかった。
結局辞めちゃいました、このおじいちゃん。
2週間で引継ぎして去っていきました。
そしておじいちゃんに気に入られていた私のキャリアアップの道が閉ざされました。
仕事の頑張りをめちゃくちゃ評価されていたので、さすがに萎えたね~。
消費者庁に目を付けられる
前職は訪問販売スタイルが7割、残りがショールームでの集客という営業スタイルでした。
もうお察しですよ、こんな時代に訪問販売なんて怪しさ満点ですから。
そして注力していたとあるエリアでの営業手法が問題視され、消費者庁に目を付けられペーパーカンパニーが営業停止処分を受けました。
まぁ、これから逃れるために処分が下されるまでに別のペーパーカンパニーを作ってその名義で営業続けたんですがね。すごいごり押しだったなぁ…。(登記するまで1週間もなかった)
この処分のあとに似たスタイルで営業をかけていた同業が逮捕されたので、まぁ~大変でしたよ。だってやり口一緒だもん。
というか事ある度にペーパーカンパニーを作りまくるというのが色々無理なんですよね。そのせいで次の出来事が起こりました。
税務調査が入って仕事ができない
とある日、出社後に経理および事務方の責任者がこう言いました。
「この後税務調査が入ることになりました。なので、皆さん今日は帰ってください。ただし、外回りに行っているフリをして帰ってください」
タイムカードを切らず、そのまま帰りました。
会社の滞在時間はたぶん1時間くらい。
まぁ、ペーパーカンパニーを乱立させて不自然な納品書と請求書をたくさん作ってれば、そりゃ怪しまれるでしょう。
当時から同棲していた夫に話しても信じてもらえませんでした。まぁそうだよね~。
給料は削減するものと考えていた
労務にもかかわっていた関係で、前述した転籍に際して給与形態の見直しを担当していました。固定残業代等々現職では当たり前の知識を装備して、計算をして各職種で素案を作って社長に出しました。
すると、(この時はまだ在籍していた)おじいちゃんからA3サイズの紙を見せられました。
個別に社長が計算した給料一覧でした。しかも
基本給がまさかの14万円。しかも全員均一(当時でも最賃スレスレ)
実態に合うように設定した固定残業代はもちろんガン無視
営業は歩合で稼ぐ前提で諸手当込みでもクソ安=できない奴は稼げなくて当たり前の形態(現職の営業なら多分キレるし、担当のお客さんだったら表記に悩むレベル)
4~6月分の給与額で会社側が支払う社会保険料が定まることを知ったら、この期間中基本給以外支払わないという謎提案(いや結局見直しがあるから意味ないけどな????)
ボーナスなんてものはない!!!!!(これは前から)
ホワイトカラーエグゼンプションみたいな考えがなかったので、役職者がめちゃくちゃもらって平社員は雀の涙の給与形態
流石にまずいので、おじいちゃん&当時労務周りのサポートもお願いしていた会計事務所の担当者にどうにかしてもらいました。私の力ではどうしようもない…。
ちなみに在職中に最賃があがりましたが、そんなもの気にしてるわけがない。辞めたタイミングの給料は基本給・残業の割増し共に最賃割れしてました。転職当初、現職の人に話したらドン引きされたよね。
ネタは尽きませんが…
他にもいろいろあるんですよ。ベテラン営業が横領&社用車私物化で解雇されたり、社長の住民票がこの会社並みにおかしかったり、とある研修がキチ●●だったり…。
もういろいろありすぎて、我慢しながら働いていました。
でも、とある日
「あ、これ無理っすわ」
となってしまい、会社に行けなくなりました。
そのまま退職届・必要書類・使っていた制服を郵送して、置きっぱなしの私物はすべて廃棄を依頼。全く会社に顔を出さず、ものの見事にバックレました。
元々大嫌いで、いろいろ限界だったんだと思います。糸が切れたようにいけなくなり、そのまま辞め、ついでに給与振り込みが遅延したので嫌々連絡をし、縁を切りました。
今思い出したのですが、この時前職から離職票をもらったっけ…?
失業手当をもらえる機関に入る前に現職に入社したので、なくてもよかったといえばそれきりですが、これってあんまりよくないような…。
ちなみに興味本位で調べたら、閉鎖登記はしていなさそうだけど事業継続はしていなさそうでした。なんなら幹部は一部昔関係があった別会社にしれっと移っていました。こりゃだめだね…。
サポートいただいた分はきっと子供たちのあれこれに使いそうですが、ほんの少しだけ独立に向けた私への投資に使わせていただきます。