レッドブルより翼を授ける!読めば必ず「希望」が貰えるビジネスマンのエナジーコミック『チェイサーゲーム』
※本記事は、「マンガ新聞」にて過去に掲載されたレビューを転載したものです。(編集部)
【レビュアー/小林琢磨】
はじめましての人もそうでない人もこんにちは!
仕事大好きっ子35歳。ナンバーナインの小林です。
突然ですが、仮にエンターテインメントに教育的な要素を見出すとするならば、その時に出会わなければいけない作品というものが必ずある。
例えば、青春小説の代名詞『ライ麦畑でつかまえて』は多感な時期である15~16歳の頃に読めばとても共感するだろうが、30歳を越えたおっさんが読んでもあまり響かない。
エンターテインメントに賞味期限はないが、その作品をもっとも昇華できる時期と言うものは存在する。
今回紹介する『チェイサーゲーム』もそんな作品のひとつだ。
『チェイサーゲーム』は 社会人1年目の教科書だ!
僕は仕事が趣味みたいな人間なので、働く事こそが最高のエンターテインメントだって思っているし、実際毎日楽しくて仕方がない。
勿論、仕事をしていると、いい事ばかりではないし、大変な事の方が多い。
それでも困難な状況を乗り越えた時、仲間と一緒にプロジェクトを成功させた時、心の底から働いていて良かったなって思う。
毎日が文化祭の前日のような、ジェットコースターに揺られているような、そんな毎日を送っている。
人の価値観は人それぞれだから、僕の価値観を押し付けるつもりは一切ないが、個人的には仕事が楽しければ人生の8割は楽しいと思っている。
では仕事を楽しいと感じる為には何をすれば良いのか?
答えは「本気(ガチ)」になる事だ!
『チェイサーゲーム』に登場するキャラクターたちはみんな本気(ガチ)である。
ゲーム開発会社を舞台に日々くり広げられる、若きクリエイターたちのほとばしる情熱が確かにある!これが、この情熱こそが本気(ガチ)であり、仕事を楽しむたったひとつの真理なのだ。
社会人1年目の新卒に伝えたい。
不安? 焦燥?
そんなもん、『チェイサーゲーム』を読んでぶっ飛ばせ!
本気の出し方はすべて『チェイサーゲーム』に描かれている。
仕事ってのはこうやってやるもんだぜ!!
※僕が最も好きなシーンです。『チェイサーゲーム』 (松山洋/松島幸太朗/ナンバーナイン)2巻より引用
一緒に仕事がしたいです!
『チェイサーゲーム』は実際のゲーム会社であるサイバーコネクトツーを舞台にした仕事漫画だ。
そのリアルすぎるエピソードに、時には登場人物と一緒に絶望し、時には一緒に歓喜する。「あるある」を越えたリアルさがこの作品の魅力です。
だが敢えて言おう!この作品はフィクションであると!!
限りなくノンフィクションに近いフィクションである!!!
なぜならこの作品はエンターテインメントだからだ。
ただの仕事漫画ではなく、エンターテインメント作品なのだ。
だから速すぎて手の動きが残像のように映る社員なんて存在しないし、バイクで事故って血まみれの姿で社長に入社の直談判をする社員もいない。
これは演出である。
※残像の使い手、魚川くん。『チェイサーゲーム』 (松山洋/松島幸太朗/ナンバーナイン)2巻より引用
※血も滴る良い漢、穴井さん。『チェイサーゲーム』 (松山洋/松島幸太朗/ナンバーナイン)1巻より引用
だけど僕は、そんなフィクションの世界の住人である『チェイサーゲーム』の社員たちと一緒に仕事がしたいと思ったんだ。
魚川くんと、穴井さんと、藤井さんに久井田さんと。
そして勿論、主人公の新堂龍也と。
※上田さんとは一緒に仕事したくないです😊
『チェイサーゲーム』 (松山洋/松島幸太朗/ナンバーナイン)コミック版特製リーフレットより引用
漫画の中の登場人物と、フィクションの世界の住人と、一緒に仕事をしたいと思える漫画。
それが『チェイサーゲーム』の最大の魅力である。
仕事に生きるすべての人に捧げる魂の一冊!
仕事をする上で大切な事はすべてこの漫画に描かれています。
辛い時、悲しい時、困った時、挫折した時。
どうすれば良いか悩んだ時に、この漫画を読んでください。
この作品は「希望」であり、エンターテインメントと言う薬だから。