群青にサイレンを読んで「自分も大人になったな」と感じるとき

群青にサイレン、桃栗みかん(河下水希)先生の描く青春高校野球漫画について。

2/3までジャンププラスで全話無料で読めるのでよろしく!!

爽やかな青春ものではないし、三歩進んだら二歩下がるような展開。鬱々としたところも多く、とにかく主人公の修二がもがいてあがいて苦しんでなりたい自分を模索してなんとか進んでいく。
と思いきやライバル関係とされていた空も、同じようにいろんなことにもがいたりあがいたり苦しんだりしていて。

正直、3巻まではそこまですごく面白いというわけではないです。
ただひたすらに苦しくてうまくいかなくてタイミングも悪くて。でも4巻で空のほうが掘り下げられてからがどんどん面白くなる。

1話を初めてwebの試し読みで読んだとき、2人が投手として争っていくのかと思ったら1巻はそうではない終わりかただったので驚いた。

わたしはもともといちご100%がすごく好きで西野つかさちゃんが大好きなんですよ。初恋限定。もすごく好き。心理描写とか表情とか、演出がすごく好きな漫画家さんなんですね、河下水希先生は。

匂い系(BLっぽい)であることは否定できないけど、BL漫画じゃないからこそひとりひとりの間に存在する名前のつけられない感情を明確に丁寧に描写してくれる。そんな漫画。

みんなの思い悩む姿は漫画だから多少の演出はあるけど、誰にでも身に覚えのあることなんじゃないかなと思います。

思春期の時期、いろんなことに思い悩んだり苦しんだりもう希望なんてないしこれから生きてたって本当にいいことあるの? って勝手に絶望したりしたような。そんな鬱々とした感情を容赦なく描き出している。

だからこそ、そうじゃないよな。きっとこの先、この時期のことを思い出してあんなことあったなあ、程度で自分と切り離して考えたりできるよな。って気持ちになりながらこの漫画を読んでいます。

もがき苦しむ修二はじゅうぶんにがんばっている。逃げたりもしたけれど、じゅうぶん自分の弱さや卑怯さを目の当たりにしている。
けどがんばって、もう少しだよ、と声をかけてあげたくなる。

本人にとっては重大で大切でこれしかない、と思うことだけど、周りから見たらそうでもなかったりする。そんな思春期特有の視野の狭さとかも愛おしく感じる。

きっと大丈夫だよ、とこの漫画のキャラたちに声をかけたくなる。そんなときに、自分は大人になってしまったのだなと感じるのでした。

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