出生率と大学進学率
上の図は日本の出生数と合計特殊出生率の推移だ。日本の出生率が低下していることはどこかで聞いたことがあるだろう。このグラブを見ると確かに低下しているが、それほど急激であるようには見えない。
それでは、世界の中ではどうか。
こうして見ると韓国には及ばないまでも、下降を辿っているのが分かる。
現在の日本の合計特殊出生率は1.3であるから、将来的に人口減少傾向であるというのもご存知の通りだ。
日本での出生率低下の理由は生涯未婚率の低下だと言われている(下図)。
つまり、男も女も結婚しないのだから子供が生まれる訳も無い。
一方で、一人のお母さんが産む子供の数は変わっていないというから、子供を作るかどうかは別として、まずは結婚する人を増やすしかないということになりそう。
しかし、厚労省のレポートによれば欧米各国と比べて日本の未婚率がとりわけ高いというわけではないようだ。それでも日本の出生率が低いということは、結婚していなくても子供を産み育てる事を社会がもっと受け入れる必要があるということになるのではないか。そして、その先には結婚していなくても子供を育てられる環境構築の必要性がある。
では、子供を産み育てる事の社会としての多様性が必要な時代にも関わらず、私達が時代に乗り遅れているのだろうか。
必ずしもそういうことではない。
日本では交際している異性がいる人の率が低下し、交際経験がない人が増えている。子供を産む以前に、交際が無いのだ。しかも女性に比べて男性の交際経験率が少ない。
唐突だが、こちらは日本の大学進学率の推移だ。
出生率や未婚率の低下は大学進学率の増加と重なり合う。進学率の増加が出生率を下げたというのは飛躍に過ぎるけれど、関連性があるのかも知れない。
大学に進学したら逆に交際が増えそうにも思えるが、学歴志向で金持ち志向の社会と相俟って、偏差値で下位の大学進学者の女性人気が相対的に低くなってしまったのか。
ともかく少子化対策のために言えることは、もっともっと交際してみようということになりそうだ。
おわり
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