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生きてるってなんだろうの歌

「生きてるって、なんだろう。生きてるって、なあに。」昔流行っていた歌を口ずさんでいるのが第一印象だった。ひとつ年下の男の子。きっと原曲知らないんだろうなとか思ってた。

学生のとき、いくつかコミュニティに入ってたこともあって沢山の人と関わってきた。代表をしているのもあれば、メンバーとして関わってるのもある。最後までやり遂げることができたものもあったし、途中で辞めることになったのもあった。

その中でも人との出会いや縁を広げてくれたのが、彼との出会いでもあるコミュニティだった。尊重できる人がたくさんいた。何にも変えられないくらいの大切な時間を過ごしてきた。

2015年、寒い日だったと思う。副代表として関わることが決まって初めての合宿。東京や神奈川、大分など遠くから参加者が来ていた。その中にいたのが、彼だった。

それ以来、東京に行く理由が彼らの存在だった。神奈川や埼玉、山梨。いろんな場所で合宿が開催されてきた一方で、時間が経つにつれて彼はその集まりに姿を表さなくなった。

きっと疲弊しているんだろう、と深くは追及をせずにいた。いつの間にか彼が代表を勤めていた支部は解散していた。しばらくの間、連絡もとっていなかった。敢えて、というより関わる理由だったコミュニティから離れてしまえば連絡するキッカケが無くなっていた。

就職してすぐ。東京に少しだけ住むようになってから、ふいに連絡をとったら会うことになった。なにも変わらない会話と時間の流れに安心したのを覚えてる。ゆるい感じが、最高に心地いい。ゆるさの中に芯のある言葉選びや、彼が魅力だと感じるものに影響を受けていた。

最近は、ギターも上手いってことを知った。イラストも描けるらしい。不定期に送られてくるメールや、写真が素敵だ。「日常イズグッド」と恋人さんと過ごした写真が送られてくるのも、またいい。

関わる理由のコミュニティから離れても、こうやって関われるというのがまたうれしい。たぶん、キッカケなんて探せば幾らでもあるわけで。自分から一歩を踏み出すか、時間が解決するのを受け身に待つかの二択なんだと思う。

「生きてるってなんだろう、生きてるってなあに。」の答えがお互いに見つかったかと聞かれたら、正直どうなのか分からない。

だけど、それよりも、関わる人とは時間を経てまた関わるようになるんだと思う。必然ってこういうことなのかもしれない。

2020/07/21

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