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私は言葉を弔う彼女を愛している

盆の明けに
言葉の卒塔婆を
立てる少女がいる
何しているかと尋ねると
彷徨う星の
寝処ねどこを探しているという

「星の手が届くところへ」

生きているのか 
死んでいるのかさえ
放任してしまった
青い夕焼け
戦場となった墓場の
一体どこになら
星が安眠できるというのか

黒髪少女の後ろ姿に
私は既視感を覚えて
背中合わせに
地べたに座りこんで
彼女を愛した

辛くなるのも人権の範疇
過呼吸のアンチエイジング

人生のロールケーキを
切り分けた者に味わう権利がある

自己「否定」を肯定させて
渇いた舌で傷を舐め合って
躁と鬱のボーダーラインを
支えて曲げて 守っていたい

私は 
裸を魅せることで真実を隠した
詩が剥がれ落ちて
垢に塗れて
君の生活を美しく汚してしまった

それを
誰かに咎めてほしいと願いながら
流れる星たちを眺めていた

浸りたいなら浸っていよう
すべて水のような素肌
冷めない胸 醒めない夢
綺麗さっぱりと
漂白してしまおうか

愛は呪術ね
愛は呪術ね
相見えて

盆の明けに
言葉の卒塔婆を
立てる少女はいなくなった
後悔は時間の陥穽へと
息を止めて
再会を待つ
そうする間にも
言葉は崩れていく
運ばれていく









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