mooory

文章がすきです。創作もすきです。誘惑にはよわいです。以上。

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はじめに

大した理由はない。ただ、好奇心に負けた。 面白そうな試みを見るとついつい惹き寄せられてしまう性格であるから、小説書きの友人がnoteをはじめたと聞いて、自分も手を出してみずにはおれなかったのだ。 つねづね、書き散らしたものを発信する場所が欲しいと考えていた。せっかくの機会なのでtwitterやほかのSNSでは表現しにくい、小説なり、ややディープなエッセイなりを載せてnoteにしてみたいと思う。つれづれなるままにね。 物書きの端くれとして、読む価値のないもの、暇つぶしにす

    • その子の気持ちはわからない。

       夕食の折、母からこんな話を聞いた。  不登校になってしまった、高校生の女の子の話だ。  その子は三人姉妹の次女で、三人のうちでは一番勉強ができた。彼女の親は教育熱心であったから、当然、その期待は次女であるその子に寄せられた。ひとの又聞きだから、ほんとうのところ、どんな家庭環境だったのかは想像するしかない。しかし、結果として、その子は不登校になった。  人付き合いやコミュニケーションが苦手で、友達がほとんどいなかったのだそうだ。  進学校を中退したその子は、週3日ほど登校のあ

      • 映画『ペンタゴン・ペーパーズ』を見て20歳の若者が考えたこと

        スティーブン・スピルバーグ監督作品『ペンタゴン・ペーパーズ』は、アメリカ憲法修正第一条に記された言論の自由をめぐる、史実に基づいた映画だ。 1971年、ニューヨーク・タイムズ紙はベトナム戦争とトンキン湾事件にかんする国家機密文章である「ベトナムにおける政策決定の歴史、1945年-1968年」、通称「ペンタゴン・ペーパーズ」を記事に掲載した。 ニクソン大統領宛に書かれたこの報告書には、アメリカ政府がベトナム戦争に勝利する見立てがないまま戦争を続けていた、などの政府への信頼性

        • 非常停止ボタンの手触り

          先日、生まれてはじめて電車の非常停止ボタンを押した。大学からの帰り路、下り線の発車を待っていたときのことだ。 私は座って本が読みたかったので、次の電車を待つことにして、ホームの中程でぼうっと立っていた。ホームにいたのは私ともうひとり、スーツ姿の男性だけだった。電車の発車を知らせる構内アナウンスとおきまりのメロディが流れはじめ、さてそろそろ出発するぞ、という段になって、眼の前で電車に乗り込もうとする姿があった。その女性は白杖をついていた。閉まりかけるドアが見えていなかったのだ

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