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人生を支える仕事

介護の仕事は、何らかの支援が必要な人が自立した生活を送る上で必要な役割を担います。

医療や看護とは違い、一人ひとりの方々の人生・個性に応じて手段が異なり、対応する介護職の介護観や個性によって色々な効果・結果が生み出される仕事です。

正解がない仕事、とも言えます。

いろいろな職場を見てきましたが、多くの職場で介護職が仕事の中で成功したり達成したりといったポジティブな評価をされる事は非常に稀だと感じています。
逆に失敗した事などのネガティブな評価がされやすい職場と言えます。事故やミスはハッキリしていますので仕方がない側面はありますが、こういう出来てない事やミスばかりが目立ちやすい職場が多かったように思います。

そういう職場を経験してきて、何でも小さな事でもポジティブな評価ができる職場・チームづくりをしていきたいと思い、本当なら人の上になんて立ちたくない自分ですが、せめて自分の部下くらいは頑張っている人を評価できる職場にしたいと思って管理者やリーダーなど歴任してきました。

最近はリスクマネジメントの面でも個人を責める事は再発防止に全くつながらずかえってチーム力やサービスの質を下げてしまうという考え方が当たり前になってきていますが、まだまだ個人の責任として懲罰的に事後報告書を書かせている職場もあるようで、介護保険が始まってもう20年も経過するのにまだこの業界はなぜ人材が定着しないのか、育成できないのかを真剣に振り返れていないのか・・・と残念な気持ちになってしまいます。

昔いた職場の部下だった介護職が新しい職場で頑張って職場を変えたいと努力していましたが、そこのリーダー層は『これ以上何もできない』『いまのままでいい』という人ばかりのようで、職員の言葉遣いも対応もひどいみたいですが、退職されると困るので指導もできないという状況のようです。何度も同じような事故が繰り返されており、そのたびに同じような再発防止策『当該職員が気をつける』『当該職員がきちんとやる』みたいなものばかりで手順やシステムの見直しを訴えても聞いてもらえないそうでした。

そういう先のない職場で無理をするなと助言し、幸い別の職場に移れるみたいなので良かったですが、いまだにそんな職場があるのかと思うとますます危ういなぁと感じてしまう今日この頃です。

これからはどの業界も人手不足。
ただでさえ人気のない介護業界ですが、その仕事の内容は冒頭にも書いた通り高い専門性とスキルが発揮できる仕事です。

職員を大切にして、よりよいケアを目指している職場は沢山あると思います。
少しでも介護という仕事に興味をもってもらえると嬉しいです。

ネガティブな内容も書きましたが、一方で頑張る介護職を大切にしたい、大切にしている職場もあるし、そういう職場・企業が生き残り拡大していくべきだと思いますし、そういう職場で自分の個性を活かして他人の人生の支えになって輝いている人が増えていくと何より嬉しいです。

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