こんにちは、暴落が来るぞおじさんです。

基本的に土日は休みなので、どこへ行くでもなく、昼間っから酒を飲みながらテレビを見ていることが多いです。
昨日の宮迫氏、亮氏二名の記者会見には、度肝を抜かれました。

だって、どっからどうみても、自分の都合以外一切を顧みない自己保身の塊の会見だからです。
そして、日本国民が、あの記者会見を「誠実である」と絶賛し、吉本興業叩きに邁進することが目に見えるからです。

●吉本興業の隠蔽体質と、今回問題はそもそも切り分けるべき。

会見内で、「謝罪会見をさせてもらえなかった」「有無を言わさず契約解除するような圧力をかけられた」等に対する憤りをブチマケテいました。
むろん、吉本興業という会社の中で、組織防衛に走り、また芸能界という特殊な環境に長く使ってきた結果、社会常識とはかけ離れた体質を持っている点は、皆様感じられている通りです。

但し、今回の事件の発端は、あくまで「直営業」を行った芸人がおり、反社会勢力から「ギャラ」を受領し、「確定申告せず所得隠しを行っていた」ことであります。
その行動に対する社会的責任は（社会的責任ってなんだ？感はありますが）まのがれないものであり、非難されても仕方がないものです。
今回の記者会見は、それを棚に上げて、「詐欺被害者の皆様に直接謝罪したい」という、一見聞こえの良い細い1本の正論を軸に、強行突破を図り吉本興業という会社にすべての責任をなすりつける強行突破の何物でもないのです。

●普通の会社で考えてみましょう。

私が銀行員だったとします。幼馴染だったが現在はヤクザ屋さんになった友達（しげみ君）から、「昔のよしみで100万円かしてくれよー、利子はずむから」と言われたとします。
銀行員である私は、さすがに職権を利用して100万円融資をするのは問題になってしまうので、「私個人の資産から100万円を貸し、利子として20万円をえること」にしました。
※銀行員が個人的な貸し出しを行うことは、厳しく禁じられております。

その後、ひょんなきっかけから外部より指摘が入り、上記の行動が露呈します。自分の身を守らなければいけない私は、不当に個人的な貸し出しをしてしまったことは認めつつも、それで「個人的な利益」を得ていたことは隠したかったので、その部分だけ嘘をつきました。
しかし、結局、上司からの厳しい追及で、ついぞ利子をもらっていたことも認める運びとなりました。

罪悪感にかられた私は、何としても社会的に許しが欲しく、個人的に謝罪会見を開きたいと思っています。

●上記のケースではどうなるでしょうか？

会社の立場で考えてみましょう。会社としては、不正が行われたことに対し、社会的責任を果たし今後の再発防止を含めて、事態を公にし、きちんとした報告を実施する必要があります。
当然、その準備を進めますが、「会社として把握していない新事実がないか」「他の社員が同様な不正を行っていないか」「過去に類似の事例があった際はどのような対応をしていたか」「今後の対策はどうするか」等、危機管理として万全の対策を練り、十分な体制をとって、会見に臨む必要があります。当然、当事者である一会社員が、独断で会見することは許されることではなく、コントロールをする必要があります。
また、コントロールに際しては、本事案に対する処分に加え、コントロールをする正常な指揮権として、社員の進退を含めて判断する必要性が生じます。
その観点でいえば、今回の吉本興業の行動が、「危機管理として適切な対応だったか？」という疑問点は別の論点として残りますが、組織論としては理解できるものです。

もちろん、芸人は会社員ではなく、「芸能人」であり、社員という雇用形態ではありません。

宮迫氏・亮氏としては、「芸能人」であり、今回の状況からみて、数か月の謹慎を経てしれっと復活するのは難しいと判断したのでしょう。
（島田紳助氏のように、永久追放まであると判断したのでしょう）

彼らは、芸能人という特別な職業であり、個人の好感度こそが最大の飯のタネです。そのため、会社である吉本興業や、相方等のすべてを犠牲にしてでも、「自分の好感度を守る」必要があったのでしょう。
今後、テレビには出れないかもしれませんが、インターネットやYoutubeではやり方次第で、今後も莫大な稼ぎを得ることが可能ですからね。

そのため、本件の論点を巧妙にずらし、「芸能人」として培ってきた「しゃべりの技術」で、「誠実さ」を演出しながら論点をすり替え、世論の同情を買う道に舵を切り、見事に成功させた大ペテン師であるということになります。

もちろん、他の大物芸人が擁護しているような、業界特有の問題点等はあるのでしょうが、いずれにしても、なんてふざけた世界の話なのかなぁと、うらやましく思う限りです。

俺にも、１パーセントでいいので、おこぼれをよこせ！！！