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口コミは信じてないが、左右はされる

僕は、口コミなんて信じていない。
最近の口コミは、業者が書いているものや、アルバイトに頼んだヤラセのものなど、本当に使った人の声ではない場合も多いと聞く。

また、本当の口コミだったとしても、それはあくまで口コミを書いた人の主観だ。
飲食店の口コミに「店員の態度が悪い」と書いてあっても、それが本当かどうかわからない。
もしかすると、店員ではなく口コミを書いたその人の態度が迷惑だったため、注意されただけの可能性だってある。そういうわけで、僕はAmazonでもGoogleでも、口コミは信用しないようにしている。はずなのだが、やっぱり見てしまう。

初めて行く飲食店の口コミは、食べログとGoogleマップの両方で見てしまう。
食べログは比較的好意的な意見が多いうえに、批判的な内容でも味についてが多い。

それに比べて、Googleマップの口コミは結構辛辣なものも多く、料理の味から店の衛生面、居合わせた客についてなど、内容も多岐に渡る。

ある程度の数の口コミが貯まれば、どんなものにでも悪い口コミが付く。すべてが賞賛の口コミこそ、ヤラセの口コミである可能性が高い。

そんなことは、分かっている。
それでもやっぱり9割が好意的なコメントだとしても、残りの1割の「接客態度が悪い」「衛生状態が悪い」「2度と行かない」に目がいってしまう。
1割に満たない悪い口コミを気にして、「今日はやめとこう」と思ったりするから、自分の非論理性には嫌になる。

分かっていても辞められないのだ。
Googleマップの口コミは、あらゆるものに付く。飲食店だけではなく、病院にも口コミがある。

これから行こうかと思う病院に、「ここで何でも無いと言われましたが、ガンでした」と書いてあり、その病院に行くのは辞めたことがある。本当のところはわからないし、それだって1万分の1くらいの確率かもしれない。

また、別の病院だって、普通にそういうことは起こっているだろう。でも、僕は口コミを見てしまったから、もうその病院には行けない。

この前は、初めて行く飲食店の口コミを見ていると、「店長の接客態度が悪い」がいくつか目に付いた。
そこまではよくあることなので、僕にも耐性が付いて、そこまでネガティブな印象を持っていなかったのだが、その批判的な口コミに対して、めちゃくちゃ必死に店主が反論しているのを見て、行きたい気持ちが萎えてしまった。

店主の気持ちも、分からなくはない。
客に言われっぱなしも癪だろうし、色々と言い返したい点もあったのだろう。
しかし、そんなことはしないでおくれと思う。こんな口コミにいちいちコメントしているという事実が、何となくこれらの批判的な口コミの証左のように感じてしまうのだ。

僕の理性は、口コミなんて当てにならないと正しい判断を下している。
しかし、一度口コミを目にした瞬間から、その理性は隅に追いやられて、赤の他人がネットに書いた確証のないコメントに一喜一憂してしまう。おそるべし、口コミ。

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