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リアル野球BANでも真剣な原口文仁が好き【1/2 対侍オールスター●】

よく考えてみると、オフシーズンの最中である1月2日に応援している(推し)の選手がプレーする姿を見られるって、ものすごく幸せなことなんじゃないだろうか。

お正月恒例のバラエティ番組「とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」。その中でも特に人気の企画「リアル野球BAN」に今年も原口文仁が出演した。とんねるず石橋貴明と同じ帝京高校出身という縁があって、こうして毎年のように出演している。対戦相手はスワローズ・村上宗隆をはじめスターぞろい。大半の視聴者はスター集団の侍オールスター側を応援しているだろう。けれども僕は原口が好きだから、チーム帝京を応援してしまう。

この番組の何よりの見どころと言えば、出演している選手たちが年甲斐もなくはっちゃける姿だろう。打てればシーズン以上に大喜びし、打てなければシーズン以上に悔しがる。そんな姿に笑わせてもらうし、癒されている。

原口は真面目な人だ。真面目で実直な選手が多いタイガースの中でも、1位2位を争うくらいかもしれない。どのコメントもとても誠実で、周りへの気配りを欠かさない。そんな原口だから、この番組でも随所で真面目さが垣間見える。侍オールスターの選手に「今日打ててないよ~」ってイジられても「まだまだこれから!」と返すところなんて、ものすごく原口っぽい。開き直ったりムキになる選手が多いのに。

3点を追いかける延長戦の最終回、先頭打者で原口が回ってきた。ここまでヒットがなかった原口だったが、芯で捉えた打球が左中間に伸びていき、無人のスタンドに突き刺さった。昨年の番組に続いてのホームラン。バラエティ番組内だし、球種もストレートとカーブしかない状況だけど、それでも原口らしい打球が見られて嬉しくないはずがない。

その後回ってきた打席での立ち姿も真剣そのもの。小さく息をフーっと吐いて集中を高めるさまは、まさにシーズンのときと同じだ。バラエティ番組だけど、引退した先輩の杉谷拳士に打席を回したい、自分で終わるわけにはいかない、そんな思いがひしひしと伝わってきた。バラエティなのに、という言葉は、この人には相応しくないのかもしれない。この打席で原口の打ったボールは、ヒットゾーンに転がった。杉谷に打席が回った。試合は杉谷の打席で終わったけれど。

お調子者の杉谷に純粋に対戦を楽しんでいるゲストの侍オールスターズ、彼らと原口の雰囲気はちょっと違う気がする。悪い意味ではないが、バラエティの空気とはちょっと違うかもしれない。
でも、僕はそんな原口が好き。いつも真剣で、こっちも真剣に応援したくなる原口がいるタイガースが、好き。今年も応援できて、嬉しい。


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