とびたつばさ

1996年生まれ、阪神ファンです。noteでは試合を見て感じたことをよく書いてます。高…

とびたつばさ

1996年生まれ、阪神ファンです。noteでは試合を見て感じたことをよく書いてます。高校と大学では新聞部に入って学生記者をやってました。書くのも撮るのも好きです。文春野球学校1期生。バトンズの学校受講生。

マガジン

  • 【2024年】阪神タイガースまとめ

    2024年に行われたタイガースの試合について書いたnoteをまとめます。

  • 福岡移住日記

    生まれてからずっと実家で暮らしてきた26歳男性が、福岡の博多で一人暮らしをする様子を記録した日記。後からこっそり見返すくらいがおもしろい。

  • 【2023年】阪神タイガースまとめ

    2023年に行われたタイガースの試合について書いたnoteをまとめます。選手ひとりを取り上げることが多いです。あなたのお気に入りの選手から読んで、ほかに気になったnoteがあったら読んでほしいです。

  • 【2022年】阪神タイガースまとめ

    2022年に行われたタイガースの試合について書いたnoteをまとめます。選手ひとりを取り上げることが多いです。あなたのお気に入りの選手はいるでしょうか。

  • 温泉・銭湯訪問記

    訪れたお風呂の話をまとめています。まあゆっくり浸かっていってください

最近の記事

緊張の糸が張り詰める中で【5/1 対カープ戦▲】

9回は両チーム共に無得点に終わり、勝負は延長戦に突入した。延長10回のマウンドに上がったのは、今季現役ドラフトで加入した漆原大晟だった。 タイガースは6回から継投策に入っていて、漆原の前に4人の投手が登板している。ブルペン陣がよく粘ってくれているけれど、こういう展開の試合は回を追うごとにその緊張は大きく、重くなっていく。 漆原は先頭打者に四球を出した。続く打者に送りバントを決められ、サヨナラの機運が高まるカープファンから歓声が起こる。さっき投球練習を終えたばかりな気がしたの

    • バッテリーで勝つ【4/30 対カープ戦○】

      昨年同様、タイガースの投手陣は盤石そうだ。投手によっては昨シーズンからの疲労があるかもしれないし、他球団からのマークも厳しくなっているはず。そんな中で高いパフォーマンスを発揮するのは容易ではないはずだ。 好調な投手陣の裏には、キャッチャー陣の頑張りもあるのだろう。 梅野隆太郎のコンディション回復が開幕までに間に合ったこともあって、今のタイガースは梅野と坂本誠志郎がだいたい半分ずつ出番を分け合っている。ゴールデングラブ賞を受賞した選手同士が共闘しているチームはタイガースだけだ

      • 僕が子どもインタビューを楽しみにしている理由【4/27 対スワローズ戦○】

        今年もゴールデンウィークのこどもまつりの時季がやってきた。選手の過去が分かる紹介映像も好きだけど、試合に勝利した時だけ行われるヒーローインタビュー体験も好きだ。抽選に当たった子どもたちが緊張しながら選手に質問する様子は微笑ましいし、何より選手の回答からは、その選手の人柄がよく分かる。選手も普段のインタビューとは勝手が違うからか、リアクションもより素直なものになっている気がする。 この日は逆転ホームランを放った近本光司と、3勝目を挙げた大竹耕太郎がヒーローに選ばれた。いつも通

        • 勝ち越しのチャンスでベンチの近本光司が吼えていた【4/24 対ベイスターズ戦○】

          大山悠輔の鋭い打球がセンター前に抜けていく。大山のタイムリーで近本光司が同点のホームを踏んだ。9回の攻撃で、やっと追いついた。 それにしてもひどい雨と風だ。ベンチに戻った近本がタオルで体を拭いている。放置していたら体が冷えてしまいそうだ。近本は体を拭きながら、グラウンドの戦況を見つめている。 1点入れば勝ち越しという状況で打者はS.ノイジー。相手投手の制球が定まらず、2ボール0ストライクとなった。 「~~~~~!!!」 なんと言っているかまでは分からなかったけれど、近本

        緊張の糸が張り詰める中で【5/1 対カープ戦▲】

        マガジン

        • 【2024年】阪神タイガースまとめ
          28本
        • 福岡移住日記
          36本
        • 【2023年】阪神タイガースまとめ
          82本
        • 【2022年】阪神タイガースまとめ
          63本
        • 温泉・銭湯訪問記
          2本

        記事

          誕生日プレゼントに大山悠輔のホームランをもらった【4/19 対ドラゴンズ戦○】

          個人的な話だが、28歳の誕生日を迎えた。とはいえ1人暮らし男性の誕生日なんて、いつも通り仕事をこなしていつも通りの1日を終えるだけだ。僕はお酒も飲まないからどこにも寄らずまっすぐ家に帰る。 戻った家でテレビを付けて、タイガースの良いところが見られたら、それで良い1日だったなって思える。 大山悠輔の第3打席。今年のどの試合より、バットのいい音が響く。打球がぐんぐん伸びていき、バックスクリーンに飛び込んだ。待望の今シーズン第1号ホームラン。本当にこれまで1本も打っていなかったと

          誕生日プレゼントに大山悠輔のホームランをもらった【4/19 対ドラゴンズ戦○】

          西勇輝の頑張りを書き残したい【4/18 対ジャイアンツ戦○】

          打球が爆速で1,2塁を抜けていき、試合は決着した。勝負を決めた佐藤輝明が歓喜のウォーターシャワーを浴びている。サヨナラ犠牲フライは去年1度あるけれど、サヨナラヒットを放ったのはプロに入ってから初めてだ。 延長10回までもつれての決着。試合は終始ロースコアで、緊迫した展開だった。にもかかわらず、タイガースはJ.ゲラと岩崎優を起用せずに勝利した。試合展開によってセットアッパーとクローザーを代わり代わり務めているこの2人を温存しつつ勝てたのは、先発の西勇輝が長いイニングを投げてくれ

          西勇輝の頑張りを書き残したい【4/18 対ジャイアンツ戦○】

          植田は本塁を取りにいく【4/16 対ジャイアンツ戦▲】

          1アウト2塁。打球がピッチャー前に転がった。 前に飛んだ打球に反応して2塁ランナーが飛び出してしまった。 走者にとっては大ピンチな場面。の、はずなのに、ランナーの植田海はどこか落ち着いているように見える。追い込まれている感じが全くない。 まるで「いつでも来なよ」と言わんばかりに、ボールを持っているピッチャーの山崎伊織が来るのを待ち構えているようだ。植田はよく見ないと分からないくらい小さくジャンプしていて、走る機会をうかがっている。ギリギリまで山崎を引きつけて、そしてタッチさ

          植田は本塁を取りにいく【4/16 対ジャイアンツ戦▲】

          山本泰寛の執念深さを、僕はよく知っている【4/13 対ドラゴンズ戦●】

          開幕して間もない頃に起こる「移籍した選手にどういう感情を持てば良いか」問題。戦力外通告かトレードか、はたまたFA権公使なのか。移籍の仕方によって捉え方は変わってくるが、結局は人間関係のようなものだから答えは選手によって違ってくる、ということになるのだろう。 少なくとも僕は、1軍の舞台でドラゴンズの山本泰寛に会えることを楽しみにしていた。 たとえ他球団から来た選手でも、タイガースのユニフォームを着て一緒に戦った選手との間にはいくつもの思い出ができる。在籍していた期間が短くても

          山本泰寛の執念深さを、僕はよく知っている【4/13 対ドラゴンズ戦●】

          1つ先へ、次の塁へ【4/12 対ドラゴンズ戦▲】

          プロ野球選手が走る姿が好きだ。野球はサッカーやバスケットボールと比べると、全力疾走する機会はさほど多くない。でも腕を懸命に振って足を前に出しているプレーを目の当たりにすると「あぁスポーツ見てるなあ!」って気分になる。 たとえ打線が爆発しなくても、1つの走塁がきっかけになって試合の展開がグッと変わることもある。例えば、1アウトの状況でヒットが出たとき、走者が2塁に留まるのかそれとも3塁まで進むのかでは大違いだ。 前者ならヒットを打たないと点は入らないが、後者なら内野ゴロや犠牲

          1つ先へ、次の塁へ【4/12 対ドラゴンズ戦▲】

          勇気を与えるファインプレー【4/9 対カープ戦○】

          2024年の甲子園球場は、近本のファインプレーで始まった。 ピッチャーは1つの白星をきっかけに乗っていける― 色んなところで言われているこの話が本当なら、村上頌樹はこの1勝できっと勢いを取り戻してくれるはず。 そのきっかけを呼び込んだのが、村上と同じ淡路島出身の近本光司だったことが嬉しい。 先週の試合では初回に4点を失って、試合の主導権を相手に譲った。今日の試合後のヒーローインタビューで前回登板については言及されなかったけれど、やり返したい気持ちはあったはずだ。 プレイボ

          勇気を与えるファインプレー【4/9 対カープ戦○】

          佐藤輝明の音を聴け音を【4/6 対スワローズ戦○】

          甲子園球場は広くて大きいし、ホームランをガンガン打って勝つチームじゃないことは分かっている。けれどもホームランが飛び出して勝つのは嬉しい。それが佐藤輝明のホームランなら、なおさら嬉しい。昨日は延長10回、今日は7回に佐藤輝が勝ち越しのホームランを打った。 その前の守りでショートの小幡竜平が好守備で先頭打者をアウトにした。直後の攻撃で先頭の前川右京がフルカウントからヒットで出塁した。傾きつつあった試合の主導権は、佐藤輝の一発でタイガースのものになった。 あれだけ豪快なホーム

          佐藤輝明の音を聴け音を【4/6 対スワローズ戦○】

          勝ちたい 大山悠輔のために【4/5 対スワローズ戦○】

          1塁ベース近くで、大山悠輔と西川遥輝が倒れている。 どうしてそうなったのか、一瞬よく分からなかった。5回の守備、少し逸れた送球を取りに行ったファーストの大山と、1塁ベースを駆け抜けた西川が交錯した。死球でも顔をゆがめない大山が、苦悶の表情を浮かべている。膝を曲げられず、丸まったまま横に倒れている。スタッフが大慌てで担架を運んできた。只事ではないことは、誰の目に見ても明らかだった。 色んなことが頭を巡った。ただでさえ大山はコンディション不良で終盤のオープン戦を欠場している。

          勝ちたい 大山悠輔のために【4/5 対スワローズ戦○】

          ゲームチェンジャ-森下翔太【4/3 対ベイスターズ戦○】

          良いか良くないかと言ったら、あまり良くない。 開幕3戦目まで得点がなかったことからも分かるように、打線の状態はあまり良くない。 だからこそ、試合の雰囲気を一振りで変えてくれた森下翔太が、より一層輝いて見えた。 「このボールを狙う」と決めたら、それを貫ける。そして狙っているボールが来たら確実に仕留める。森下の思い切りの良さと打撃技術の高さが、僕たちに希望をもたらしてくれる。 「打ったあああああああ!」 テレビ実況の叫びが聞こえづらくなるくらい、京セラドーム大阪に歓声がこだ

          ゲームチェンジャ-森下翔太【4/3 対ベイスターズ戦○】

          どう始まるかじゃない、どう終えられるか【4/2 対ベイスターズ戦●】

          2023年シーズン、去年の村上頌樹は最高のスタートを切った。 リリーフとして1試合登板した後、先発ローテーション入り。その最初の試合で7回完全投球をやってのけた。突如現れたスーパーピッチャーの登場は、タイガースファンのみならず多くのプロ野球ファンを驚かせた。 じゃあタイガースファンが村上を応援しているのは、その先発デビューが鮮烈だったからかなのか。決してそんなことないと思う。 先発ローテーションの一角を掴み、その後何度もチームを勝利に導いてくれたから。新人王とシーズンMVP

          どう始まるかじゃない、どう終えられるか【4/2 対ベイスターズ戦●】

          こじ開けろ 歓喜への扉【3/31 対ジャイアンツ戦○】

          森下翔太の打球が左中間へ飛び、この3日間で溜まりに溜まった色んな感情全てを吹き飛ばした。みんなでつないだチャンスをものにし、東京ドームのレフトスタンドは歓喜した。 森下がどれだけすごいことをやったのか、あえて僕が書く必要もないだろう。SNSや動画サイトには先制3ランホームランのシーンがアップされているし、メディアからは森下に取材をして書いた記事が公開されるはずだ。 なので僕は、この先制劇の口火を切った選手のことを書きたい。 一生点が入らないんじゃないか、と錯覚してしまうほ

          こじ開けろ 歓喜への扉【3/31 対ジャイアンツ戦○】

          門別啓人はもう"お試し枠"じゃない【3/30 対ジャイアンツ戦●】

          昨年、門別啓人がプロ初先発をした試合を見に行った。高卒1年目でいきなり先発を経験したことは間違いなくすごい。ただ門別が1軍に呼ばれたときはリーグ優勝を決めていたので、いわゆる消化試合での先発だった。純粋な戦力としてではなく、将来タイガースを支えてくれるであろう投手への先行投資のように思えた。そして、門別はその先行投資をする価値のある投手だと、この目で見て感じた。 そして2024年シーズン。プロ2年目の門別は左の中継ぎの一角として開幕戦からベンチ入りしている。もともと先発投手

          門別啓人はもう"お試し枠"じゃない【3/30 対ジャイアンツ戦●】