マイアミで戦う友へのエール【3/21 対ライオンズ戦●】
メキシコ代表との準決勝で佐々木朗希の姿が気になった。マウンド上ではない、降板したあとの姿だ。先制のホームランを打たれたことの責任を感じているのだろうか。口は半開きで視線もどこか遠くを見つめるように虚ろだ。ときおり、大きな手を組んで祈っている。僕が球場で何度か目の当たりにした佐々木とは違っている。その大きな体の後ろから、後悔や不安、戸惑いのようなものが見えた。
かつてU-18の日本代表で共に戦ったこの男も、そんな佐々木の様子に気づいたのかもしれない。
もし西純矢が侍ジャパンのベンチにいたら、こんな感じで励ましてくれたのだろうか。
西を一言で表現するなら、「ザ・主人公」。居ても立っても居られなくなって友達のために熱いメッセージを出せるところも、プレー中に感情が素直に出ちゃうところも、いろいろひっくるめて主人公感がすごい。プロ野球選手なんて大多数がアマチュア時代はチームの中心人物だったはずで、そんな人たちの集まりの中でも、西の主人公属性はひときわ存在感を放っている。
このツイートの投稿後、西は佐々木に直接メッセージを送ったらしい。どんな内容だったのかな。西のことだから熱く、そして優しい言葉が溢れていたはず。こういうところも含めて、周囲の人を惹きつけてやまないのだろう。
この日の西純矢は9番・指名打者で出場し、ヒットを1本放った。
WBC準決勝の裏で、新しいストーリーが始まった……のかもしれない。
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