自動音声ガイダンスを悪用した特殊詐欺や不審なアンケートに注意!
2022年の特殊詐欺被害額は8年ぶりに増加。その額はなんと361億円にも上ります。
巧みな話術でお金を騙し取るオレオレ詐欺や還付金詐欺。でも、最近の手口はそれだけではありません。詐欺師はもっと効率よくお金を騙し取るため、手口を日々進化させているのです!
実は昨今多発しているのが、電話の「自動音声ガイダンス」を悪用した特殊詐欺の手口。あなたはこの手口、知っていますか?一体どのような手口なのか、見ていきましょう。
料金未納で電話が停止!?偽の自動音声ガイダンス
「〇〇○(会社名)です。料金の未納があるので電話が利用停止となります。オペレーターにつなぐ場合は2番を押してください」
突然電話がかかってきて、このような自動音声ガイダンスが流れたらどうしますか?
「未納料金」「電話が停止」などの言葉が並び、焦ったり驚いたりしてしまう人もいるのではないでしょうか。
急いで手続きをしなきゃ!と自動音声に従ってボタンを押すと、オペレーターにつながります。そして、「インターネットサイトで未納料金が発生している」「支払わなければ裁判になる」などと言われ、高額な料金を請求されます。
もちろん、これは偽物の自動音声やオペレーター。未納料金なんて全くのウソ!これが最近新たに発生している、自動音声ガイダンスを悪用した架空料金請求詐欺の手口です。
さまざまな架空料金請求詐欺の手口
架空料金請求詐欺と一口に言っても、その手口はさまざま。例えば、「未納料金がある」という偽のSMS(ショートメッセージ)を送り、記載された電話番号に電話をかけさせ、偽のオペレーターにつながりお金を騙し取る手口。また、パソコンの利用中に突然偽の警告が表示され、「今すぐここに電話を」と書かれた番号に電話をするとサポート窓口につながり、遠隔で修理をするふりをしてサポート料金を騙し取る「サポート詐欺」も昨今多発しています。
冒頭で紹介した自動音声ガイダンスを悪用する手口は、これらの架空料金請求詐欺の“亜種”ともいえるでしょう。アプローチ方法が違うだけで、最終的に使ってもいない架空料金を騙し取られるのは同じです。
実際、架空料金請求詐欺は増加しており、2022年の認知件数は2,893件(前年比+776件、+36.7%)、被害額は100.5億円(前年比+32.4億円、+47.6%)に上ります。
詐欺の手口も効率化の時代?
SMSで届く架空料金請求詐欺の場合、SMSに記載された電話番号に自分から電話をしなければ、被害にあうことはありません。一方で、突然電話がかかってくると思わず出てしまったり、緊急性を感じて冷静さを失ったりする恐れがあります。さらにそこで自動音声ガイダンスが流れると、話の続きを聞こうとボタンを押したくなる心理を誘うともいえるでしょう。電話の相手が人間であれば「詐欺かも」と疑えるかもしれませんが、自動音声ガイダンスだと警戒心が薄れてしまう人もいるかもしれません。
また、詐欺師にとっては、自動音声を使えば最初から演技をしなくて済みます。さらには、自動音声ガイダンスを信じてボタンを押してしまった人とだけ会話すればいいので、ターゲットも絞り込みやすくなります。自動音声ガイダンスを悪用して、より効率的に詐欺を働いているのかもしれません。
個人情報収集の自動音声アンケートに注意!
電話で自動音声を悪用した犯罪は他にもあります。例えば、電力会社を装う自動音声ガイダンスによるアンケートで、家族構成、年代(65歳以上か等)、家は賃貸か戸建か、などを自動音声ガイダンスに従って選択させる不審電話が発生しています。各電力会社や自治体は「電話でこのようなアンケートを行うことはない」と注意を呼びかけています。
また、行政機関を装う自動音声アンケートで「かたり調査」を行う事例も発生しています。国勢調査など、行政機関が実施する調査であるかのような紛らわしい説明をして、個人情報を聞き出そうとするのです。
行政のアンケートなら答えた方がいいのかな?と思ってしまうかもしれませんが、答えてはいけません。なぜなら、国民生活センターや総務省統計局などは「国や地方公共団体の職員、統計調査員等が、消費者に対し、電話や電子メールで統計調査の依頼をしたり、個人や世帯の情報を調査することは絶対にありません」と強く注意を呼びかけているからです!
個人情報を聞き出すような不審電話は、犯罪グループが犯行前にターゲットの資産情報や家族構成などを探る「アポ電」の可能性があります。相手に情報を与えてしまうと、その後特殊詐欺や強盗などの犯罪につながる危険性があります。
不審な電話の対策は?
自動音声ガイダンスを悪用した電話をはじめ、様々な不審電話があります。被害にあわないための対策をしっかり行いましょう。
不審な電話に出ない
自宅の固定電話では迷惑電話対策機器や留守番電話機能を活用し、知らない相手からの電話に出ないようにしましょう。自動音声ガイダンスやアンケートだった場合も、応答したり、アンケートに回答したりしないでください。
自分から電話をかけない
架空料金請求詐欺のSMSが多発しています。届いたSMSに「今すぐ電話してください」などと電話番号が記載されていても、電話をかけないでください。
パソコンなどで偽警告が表示される「サポート詐欺」も多発しています。警告画面にサポートセンターなどの電話番号が表示されても、絶対に電話しないでください。警告画面を閉じれば、何も問題はありません。
危険や不安を感じたら相談を
特殊詐欺や「アポ電」強盗などが多発しています。「アポ電と思われる電話があった」「不審な電話が頻繁にかかってくる」など、危険や不安を感じた場合は、警察相談専用電話(#9110)や消費者ホットライン(188)などの相談窓口が利用できます。
迷惑電話・SMS対策アプリでより安心・安全に
毎日使うスマホで、特殊詐欺や迷惑電話の対策をしましょう。
トビラシステムズの独自データベースをもとに、特殊詐欺やアポ電、悪質な営業・勧誘電話などを自動で検知・警告するモバイルアプリが、当社をはじめ各通信キャリアからも提供されています。
架空料金請求詐欺やサポート詐欺などの危険な番号に誤って発信しそうになった場合も、アプリが警告してくれるのでより安心です。
不審なSMSも自動で検知し、警告表示(Android)や迷惑フォルダ振り分け(iPhone)をするので安心。フィッシング詐欺や架空料金請求詐欺の対策に有効です。
犯罪やトラブルに巻き込まれないために、スマホの迷惑電話・SMS対策を活用しましょう!
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