最後の勉強。

化粧品の官能評価

官能評価って何?
人の五感によって(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚:体性」感覚)
事物を評価すること、およびその方法。

化粧品においては、その使用感や見た目などを客観的、かつ普遍的に評価し、他人と共有できるような言葉で表現すること。

「官能評価で必要な感覚とその対象」
視覚→クリームの白さやつやと口紅の赤み、アイシャドウやファンデーションの色、パッケージの見た目など
聴覚→コンパクトを開閉するときの音など
嗅覚→化粧水のにおいや香水、整髪料の香りなど
味覚→口紅やリップの味、クレンジングや化粧水の苦味
触覚→化粧水の浸透感やクリーム・乳液のしっとり感・うるおい、容器の使いやすさ

上にあげた例のように、官能評価の対象となるのは、化粧品の中身はもちろんのことパッケージの形や音に及ぶ。
化粧品メーカーでその評価をするのが、専門のトレーニングを積んだ感覚の鋭いスペシャリストたちである。個人的な嗜好に左右されることなく、鍛えれた五感をフルに活用して、日々つくりだされるたくさんの製品を精査している。

「人の五感を使った官能評価が必要なわけ」
化粧品メーカーで官能評価が必要なタイミングとしては以下のものがある

商品を開発する段階
ターゲットとなる使用感を選定するとき

商品を工場でつくる段階
開発で最終決定したサンプルと同じものが生産できているか確認するとき

商品をお客さまに伝える段階
お客さまに商品を説明するとき

・嗅覚
嗅覚はそもそも疲労しやすい感覚のため、一度にたくさんの製品を検査することは避けられている。
・視覚
リップの微妙な赤みの違いや、アイシャドウやファンデーションの色を評価するときには、一定の明るさ、輝度を保つ環境が必要。室内で評価する場合、色評価用蛍光灯(高演色蛍光灯)のもとが望ましい。
・触覚
クリームや乳液、ジェル、口紅などは温度によって、状態が大きく変化してしまうため、触覚を評価するためには、温度管理が重要になる。
・評価するときの「用語」
「わずかに」「やや」「とても」など、尺度や強度、程度を表すために使われる用語も、評価結果に大きく影響する。より具体的に、共有できる用語で表現することが必要。

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