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河合優実特集🎥目黒シネマ 少女は卒業しない PLAN75

錦戸亮の仕事を観ようと見始めたドラマ「家族だがら愛したんじゃなくて、愛したら家族だった」で、役者 河合優実を認識(遅い💦)したことで、彼女の仕事っぷりを観たくなり目黒シネマ🎥へ。

「少女は卒業しない」は丁寧で邪念のないものづくりをした結果、生まれた映画という印象で、河合優実をはじめ演者たちや演出など全てに作為を感じない珍しい逸品でした。静かに始まり、学校での大切な時間が淡々と流れ、無理に盛りあげたりせず、とって付けたような告白や壁ドンやありがちな「熱演」も無い、清々しい作品で、新たに魅力的な演者たちとも出会えた。かぞかぞの七実/河合優実とは動きも喋り方も異なり(当然だが)、何もしてないようにみえても中身が整ってそこに居る、役者として必要不可欠な要素が確実にあるのがよく理解できた。素晴らしい。

「PLAN75」をアマプラ(Amazon Prime)でみた時は、平常心でみられたが、劇場で観ると「逃げ場無し」の閉塞感に苦しくなった。「75歳になると自分で安楽死を選択(無料)できる」というあまりにも重苦しい設定に「もう堪えられない…」となった頃、河合優実が倍賞千恵子のPLAN75担当者(老人が心変わりしないよう丁寧に電話で寄り添い話し相手をする)として登場する。アマプラで見たときはまだ河合優実の名前も知らず、いい演技をする若手(映画「ある男」とか)だなぁ位の認識だったが、改めてPLAN75をみてその力量に驚いた。

何故か?

彼女のセリフはさほど多くないし、出演も僅か3シーンと短い。にもかかわらず、彼女が自分の仕事PLAN75に抱き始めた疑問や憤り、倍賞に対して湧いた愛情や慈愛など、複雑な感情を眼差しや仕草、表情のみで雄弁に伝えていた。そんなセリフは一つも無いのに。アマプラで観てPLAN75に対して感じていたヒューマニティやポジティブな救いとなる印象は、河合優実の演技によってもたらされていたのだ。それに昨日、気づいた。
(勿論、倍賞千恵子、磯村勇人も素晴らしい!)

久しぶりの名画座だった。浪人生の頃、文芸座、飯田橋ギンレイホール、八重洲スター座などを周り現実逃避していた。懐かしい。

劇場の扉に沢山のサインが書いてある。竹中直人監督は4ヶ所(書きすぎ)に書いてある。斎藤工や大根仁などの中、発見した💡「かぞかぞ」の脚本演出 大久明子Dのサインがあり、テンションが上がりました。

目黒シネマ🎥扉のサイン 大久明子D

河合優実がダンス出演する山下達郎MV LOVE’S ON FIRE


少女は卒業しない

原作:朝井リョウ『少女は卒業しない』(集英社文庫)
監督・脚本:中川駿 主題歌:みゆな「夢でも」
山城まなみ:河合優実 後藤由貴:小野莉奈 神田杏子:小宮山莉渚
作田詩織:中井友望 佐藤駿:窪塚愛流 森崎剛士:佐藤緋美
寺田賢介:宇佐卓真 坂口優斗:藤原季節

直木賞作家・朝井リョウの連作短編小説を原作に、廃校前の高校を舞台に4人の少女の卒業式までの2日間を描いた青春恋愛映画

廃校を控え、校舎の取り壊しが決まっている高校。進学のため上京するバスケ部長・後藤由貴(小野莉奈)は、地元に残る恋人・寺田(宇佐卓真)との関係が気まずくなっていた。軽音楽部長の神田杏子(小宮山莉渚)は、幼なじみの森崎(佐藤緋美)に思いを寄せている。クラスになじめず図書室に通う作田詩織(中井友望)は、図書室の管理をする坂口先生(藤原季節)に淡い恋心を抱いている。そして卒業生代表の答辞を務める山城まなみ(河合優実)は、ある思いを恋人 駿(窪塚愛流)に伝えられずにいた。

「サマーフィルムにのって」の河合優実がまなみ役で映画初主演を務め、「アルプススタンドのはしの方」の小野莉奈、「ヤクザと家族 The Family」の小宮山莉渚、「かそけきサンカヨウ」の中井友望が共演。短編「カランコエの花」で高く評価された中川駿が監督・脚本を手がけた。

2023年製作/120分/G/日本
配給:クロックワークス

「彼女は卒業しない」 HP解説より

森崎剛士/佐藤緋美 が魂こめてアカペラで歌ったDanny Boy はプレスリー、クラプトン、美空ひばりなど沢山の方々がカバーしているが、シンニード・オコナーがアカペラでカバーしたものが胸を打ちます。(浅野忠信・CHARA二人のご子息)

「少女は卒業しない」主題歌「夢でも」みゆな MVは劇中場面てんこ盛り

PLAN75
角谷ミチ/倍賞千恵子 ヒロム/磯村勇人 コールセンタースタッフの瑶子/河合優実 ほか 監督・脚本/早川千絵  P/國實瑞惠 ほか

長編デビュー作となる早川千絵監督が、是枝裕和監督が総合監修を務めたオムニバス映画「十年 Ten Years Japan」の一編として発表した短編「PLAN75」を自ら長編化。75歳以上が自ら生死を選択できる制度が施行された近未来の日本を舞台に、その制度に翻弄される人々の行く末を描く。少子高齢化が一層進んだ近い将来の日本。満75歳から生死の選択権を与える制度「プラン75」が国会で可決・施行され、当初は様々な議論を呼んだものの、超高齢化社会の問題解決策として世間に受け入れらた。夫と死別し、ひとり静かに暮らす78歳の角谷ミチは、ホテルの客室清掃員として働いていたが、ある日突然、高齢を理由に解雇されてしまう。住む場所も失いそうになった彼女は、「プラン75」の申請を検討し始める。一方、市役所の「プラン75」申請窓口で働くヒロムや、死を選んだお年寄りにその日が来るまでサポートするコールセンタースタッフの瑶子らは、「プラン75」という制度の在り方に疑問を抱くようになる。年齢による命の線引きというセンセーショナルな題材を細やかな演出とともに描き、初長編監督作にして第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品。初長編作品に与えられるカメラドールのスペシャルメンション(次点)に選ばれた。ミチ役で倍賞千恵子が主演。磯村勇斗、たかお鷹、河合優実らが共演する。

2022年製作/112分/G/日本・フランス・フィリピン・カタール合作
配給:ハピネットファントム・スタジオ

「PLAN75」HPより


劇中では倍賞千恵子が歌う「リンゴの木の下で」

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