ぼくがチャンピオンになる。
ピザをかじりついて、離さないチャンピオンになる。
最初は、楽しくて仕方なかったのに・・・
もう1時間経過すると、ぼくの顎が痛くてたまらない。
他の人があきらめたら、ぼくも諦めれるのに。
なんで他の人は、諦めないんだろう。
なんでチャンピオンになりたいんだろう。
ぼくがチャンピオンになるのに。

2時間経過・・・もう無理だ。
ぼくはあきらめる。他の人もきつそう。
きっとチャンピオンは、他の誰かだ。
ぼくじゃない。みんな頑張って。
ぼくは、現実の世界に戻るよ。

チャンピオンになった人、ちゃんと輝いてよ。
ぼくは、君の栄光を知ってるから。
簡単なことで、くじけないでよ。敗れた人は、いっぱいいるんだよ。
きみはチャンピオンになれた。
だから、簡単なことで泣くんじゃないよ。

ぼくは、ちゃんと現実に戻れた。
ぼくは今でも思い出す。ピザにかじりついたこと。
やっぱあの時のぼくは、輝いてる。後悔なんてしてないよ。
よかった。
どんな選択をしても、ぼくはぼくだ。
チャンピオンになれなくても、ぼくは輝いてる。
それでいいんだ。どんな人生も間違ってないよ。
そう、ぼくは気づいたんだ。