見出し画像

第8回 転職ノススメ「外資伝説①『成果が出ないと、すぐにクビになる』は本当か?」

転職するときに、「外資系」って候補にあがることあるやろ。でも、外資系って「成果至上主義で、成果が出ないとすぐにクビにされてまう」「外資は英語がむっちゃ出来ひんとアカン」みたいな話があって、日系におるとなかなか外資系を転職候補に入れるゆうのは怖い、ってなるやんか。

今回は、まず「即クビになるのか」ゆう話について語っていくで。

でな、結論からゆうわ。「即クビなんてない」

ワイは、外資歴20年。事業会社から金融、コンサルまでやってきたんやけど、「成果が出なくて即クビ」ちゅうのは、実は見たことがない。

まあ、「部門ごとなくなって」とかゆうのは、外資系証券会社(投資銀行)とかでは、たまーに聞くけども、そうゆうときってだいたい十分なパッケージ(退職金みたいなもんや)が出るし、そうゆう職種って同業他社でも同じノリで仕事しとるから、転職で苦労することも基本ないゆう話や。

「新しい職場に行ったら、半分以上が元同僚だった」ゆうこともあるくらいやで。

過激な文化で知られる「外資コンサル」でもクビちゅうのは、ほとんどなくて、能力が足りないと思われると優先的にプロジェクトにアサインされなくて暇になるとか、昇進が遅くなるとかそうゆうことはあっても、クビになるっちゅうのはない。社内規定への違反とか、各種ハラスメント、差別発言、コンプラ上の問題を起こしたりしたら即クビやけどw

外資で人がすぐに辞めるのは、「クビになるから」やなくて、「職務内容、責任範囲がハッキリしている」からやねん。

ちょっと意味わからへんやろ。詳しく話してくで。

「職務内容、責任範囲がハッキリしている」から、外資で仕事しとると自分を「ある機能をもったパーツ」みたいな感じで捉えられるようになる。もう少し具体的にゆうと、たとえばある職場で「インサイドセールス」をやっとる場合、別の会社でも「インサイドセールス」として機能する可能性が極めて高い

プロスポーツチームで、ポジションそのままで、所属チームが換わるみたいな感覚に近いかもしれへん。

でな、まあ、職場の人間関係とか文化とか、運とか巡り合わせとか、色々とあるやんか、結果に影響することって。で、もしある会社で結果が出なかったとしたら、そこに留まるよりは、同じ仕事で別の会社に移って、別の人間関係、別の文化、別の運、別の巡り合わせする方がええちゅうのあるやろ。

あとな、外資系の場合は「人に対してではなく、ポジションに給与が払われる」ちゅう重要な原則があんねん。これもまた転職が早まる理由のひとつなんや。

どうゆうことか。

たとえば、ワイが「インサイドセールス」を年収600万円でやっとったとするやんか。この600万円は、ワイに対して払われとるんやなくて「インサイドセールス」ちゅうポジションに支払われとるんや。

しやから、たとえば昨日まで「インサイドセールス」やったワイが、今日から「ブランディングマネージャ」に異動したとするやんか。そしたら、「ブランディングマネージャ」に設定された年収、たとえば800万円とかが支払われるゆうことやねん。

もし「人」に支払われるとしたら、仕事が変わっても給与は同じままやろ。で、ワイが社歴を重ねるにしたがって、「ワイに支払われる給与が上がってく」。仕事内容は色々変わるけど、そこは給与の基準になってへん。これ、日系企業の典型や。

外資の場合は、「ポジションに対して給与が出とる」から、「ポジションが変わらへん限り、給与は(ほとんど)変わらない」ゆうのがあんねん。

しやから、給与を上げたいと思ったら、「同じ職種の管理職や、別の(より給与が高い)職種に異動する」しかないんや。で、そうゆうポジションが社内で見つからへんときは、社外でポジションを見つけてそこに異動(転職)する形になる。

まあ、このあたりが「外資系では、人がどんどん辞める」理由やし、たぶん「外資はすぐにクビになる」ちゅう風説を生んどる理由やろうな。

ちゅう訳で、むっちゃ久々の記事は、「外資はすぐにクビになる」説についてやった。

次回は、しやったら「外資で成果が出ないとどうなるか」について話すで!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?