#16 ニオイのヘビ話

*色々と汚い話もありますのでお食事中の閲覧はご注意下さい。

 爬虫類を飼育するメリットとしてよく挙げられる項目
・散歩が要らない(世話が楽)
・鳴かない
・匂わない
今回はこのニオイについてのお話です。

 大前提としてヘビの生体そのものはあまりニオイはしないです。
犬なんかは毛そのものに結構ニオイが有るし、動物園のふれあいコーナーで動物を触った後には獣っぽいニオイが手に付きます。
 その点、爬虫類が生体そのものに大してニオイが無いのは間違いない。
ただし飼うとなればそれだけでは済まないわけです…

◆排泄物
 世話では必須事項、糞尿排泄物。当然ながらヘビも糞・尿をします。
餌はと言えば肉食。糞のニオイが一番臭くなるパターンです。
温度も湿度も高い室内で肉食のヘビの糞が臭くない訳が無い!
飼育ガイドを鵜呑みに飼い始めると結構なダメージを受けるので
先に声を大にして言っておきます。
「これを臭いと思わないヤツは耳鼻科へ行こう」…慣れるけどね。

 しかしながら糞は物言わぬヘビの体調を見分ける一番の資料ともなるので
全く見ないというわけにもいきません。
食べる物が違えば当然糞の状態も違いますが
産まれて間もない毛の生えていないネズミ(ピンクマウス)を餌にしている時は比較的水っぽい…べチャッっとした状態が正常です。
そこから毛の生えたネズミを食べるに従って糞らしき糞になっていきます。

 きちんと消化して排泄された物はそれなりのニオイに。
消化が不十分だった場合は下痢っぽさを含むまぁまぁの悪臭を放ちます。中でも毛は消化しにくいらしく、正常に消化していても毛が見える事多数。ですが中途半端な消化で出てきた時にはもう(涙)
そんな糞を水入れの中でした挙句、風呂の様に全身浸らせていた時には
世話のやる気メーターが急降下待ったなし。洗うのもひと覚悟必要です。

 尿の方は尿酸と呼ばれます。一部の方には耳が痛い名称かもしれませんが魚卵とかプリン体じゃなくってですね…哺乳類の様な液体では無く鳥に近いプルプルしたというか…白黄色っぽくてちょっとヌルっとして砂っぽいジャリジャリした触感(?)の物です。
 こちらも食べる物の成分に依存していてピンクマウスを食べている時よりはサイズの大きい餌を食べた時の方が割合的に尿酸の白い部分が増えてくると感じます(骨部分が多いから?)
 蛇神様ことモルカンパイソンは直径3~4cmの塊が出て来たりするのですが…出る時痛そう

◆そして個性
 一概に排泄と言っても自由なヘビ達なので好きに用を足してくれます。
ケージの隅っこと決めている個体
絶対床材の下側にしかしない個体
水入れにしかしない個体
世話する為に捕獲すると暴れまわって尿酸を撒き散らす個体も居るので
清潔に保つのはなかなか手間も掛かります。
 そして手間を掛けて部屋の掃除をした直後に糞をする個体の多いこと…
綺麗になったからスッキリしたいのは分かりますが
今綺麗にした所なんだよ…と。タイミング見計らうなよ。

結論:ニオイのしない生物などいない。
飼いたいなら、覚悟した上で乗り越えてください。

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