【東大ガールのスコットランド留学日記】歯を折ったら14万

ごきげんよう、Haloです。お変わりありませんか?
現在スコットランドに留学中の私ですが、最近歯が砕けましてねえ…
治療費が14万(ついでに虫歯も治して20万)かかっちゃったのでその時のレビューをしてまいります。


顛末

バナナチップ(仮)、挟まれり。


がり!ばき!

そもそもの発端は、朝ごはんに大好きなバナナチップを食べていたら右奥の歯に詰まってしまったことです。自分で糸ようじをかけるも全く取れず。しまいに出血しだしたのでとりあえず放置。その後もことあるごとになんか詰まるな〜とは思っていました。なんとなく痛痒いのでガムをくちゃくちゃ。すると、ある日腫れ上がったのでこれは流石に良くないと病院を探したところ

NHSだと数週間は予約にかかるけど、いいですか?

フレンドリーなスタッフ

と言われました…。NHSは保険診療のことですが、NHSだと治療の選択肢が狭まる(らしい)のと全然予約取れません。6件くらいかけて、諦めてプライベート診療に切り替えたらその日に診てくれるということで予約をとりました。

最初の診察(見積もり出すだけ)

初めての診療では軽く口の中を健診してもらい、元々痛かった右奥だけではなく左の歯の虫歯を指摘されました。なんか詰まってるね〜と言われその場で取り除こうとしてくれたものの大出血、これは次回に回さないと無理だとのこと、とりあえず右奥だけ治すことにして、見積もりだけもらって帰ります。この時は、見積もり6万円かな、と言われていました。

2回目の診察(地獄)

次の予約は1週間後。時間かけて取るだけだろうと甘くみていたらあれよあれよという間に軽く麻酔、ウィーンと歯を削られました。するとなんか大出血してるし先生が延々と話し続ける。今までは6割くらいの理解度でなんとなくふんふん言っていたのですが流石に追いつけなくなってきたのでここからはGoogle翻訳に頼ることに。

なぜかはわからないが歯が折れててそれが刺さってました。神経にまで達しているので抜歯かroot canal treatment(根管治療)です。抜歯は299 ポンド、根管治療だと450ポンドくらいかかりますがどうしますか。

若くて優しい先生

と言われちゃいました。

いや抜歯て抜くだけじゃん!なんでそんなにかかるんだよ〜〜〜〜😭
そしてバナナチップではなかった…🍌そこまでブルジョワではないけれど抜歯でも高いならと根管治療を選択。ヤングアダルト(経済的に自立していないが年齢としては成人している若者)ゆえ親に文字通り泣きのラインを入れる。治療も途中まで進めてもらいました。

3、4回目の診察

3回目の診察で根管治療が終了。ただ、実は他に一つ小さな虫歯が見つかってしまった私。留学もあと2ヶ月ほどで終わりなのでこのまま帰ってもよかったんですが、また痛くなって見積もりもう一度出してもらう羽目になったら嫌だなと思い、4回目の通院でそこも治してもらいました。

金額

ご破算(産)で願いましては、20万円くらい。

初診代、50ポンド。X線検査で30ポンド。根管治療が600ポンド弱。虫歯が230ポンド。合計、950ポンド弱。
あれ?なんか根管治療高くなってない?と思った方、見積書でなんか高くなってました。まあこれくらいかかるんだろう、しょうがないね…。

日本に一時帰国するとエミレーツ学割でも32万かかりますので、一時帰国よりは安いが、ただでさえポンド高、神も仏もない。

NHSで治療によって価格帯が決まっているのですが、後で計算してみたところ、なんだかんだ見積もり立ててもらうだけでも25ポンド取られるし、治療費に至っては私のプライベートと比較しても4分の3くらいにはなるので安くはない。日本で入った保険も歯科治療は保証してくれません。

治療の感想・アドバイス

歯科治療にまつわるアドバイス

治療の技術はそんなに低くないんじゃないかな?麻酔をかけるのはすごくお上手でした。ほっぺた引っ張られてるな〜と思ったら終わってました。日本より痛くないどころか痛みほぼゼロ。そこはありがたかった。ただ、治療中に我慢できるくらいのほのかな痛みはあったかなと思います。あと、見積もりを出すための検診では紙ナプキンがかけてもらえないので、汚れが目立たない服で行った方がいいかもしれません。

歯医者さんの言っていることがわからなかったら痩せ我慢せずGoogle translaterを使ってください。医療用語が入っているのでわかんなくて当たり前。「麻酔」という言葉も、英語上級者の友人に聞いてみましたがわからなかったようです。私みたいに急に治療方針が変更された時に、体に関わること、わかるまで何とか聞き返しましょう。

また、予約のために高めのデポジットをとられます。200ポンドくらい。私は一回に使う金額が多すぎるというのでクレジット決済が引っかかり、帰寮して別のカードを持っていく羽目に。もうやだあ〜〜。泣きっ面に蜂。また、うちの病院には24時間以内のキャンセルで30ポンド取られる地獄のシステムがありました。一度風邪のために念の為27時間前にキャンセルしを入れたことがありました。これも知っていたからできたこと。予約の条件については見積書に書いてある(と思う)ので、しっかり確認しましょう。


いや、目の前でナフキンが破られた時は流石にびっくりした

精神的心構え

また、歯科治療に限らず何らかのトラブルに見舞われたみなさんに一つ。

どんなに気をつけていても運が悪ければ災難に見舞われる
ということは頭の隅に留めておいて頂ければなと思います。

私は、確かに甘いものが好き。クリスマス正月は旅先でなかなか歯をきれいに磨けなかった。でも、日本にいた時には定期検診に通っていました。もともと虫歯になりやすいタイプではあったものの、それがたったの一年でこうなってしまうとは、思いませんでした。特に歯の破折は、予想外の出来事でしたし、先述した通り原因はわかりません。

正直、イギリスのシステムの脆弱性は尋常ではありません。調子が崩れた時、全く頼りにならんのがイギリスです。これについては長くなるのでここでは端折りますが、イギリスでは長引く不景気で小さな政府の指向が強く、社会保障が縮小されて全般的に大問題になっています。

つまり、自己責任の桎梏に人々を押し込めて、健康格差の根底にある社会経済的要因から目を逸らし続けているのです。だって抜本的対策をするのはお金がかかるから。

自己否定のベクトルに囚われるのは社会的にも個人的にも生産的ではありません。とりあえず帰国も含めてどうするのが一番ベストかを考えて、冷静にその場を乗り切りましょう。それこそ、ヤブ医者に引っかかったりぼったくられたりしたら事態はより悪化します。(これもある程度は運の良し悪しだが)(気をつけていたら気付けることもあるかもしれないので)
それから、経験を次回に活かしていけばいいと思います。

NHSの問題点はチラッと上でも書きましたが、歯科治療に至っては本当、現地の人も全然なんとかできていません。
経済力がない人はNHSで治療するしかないが、パンデミックの煽りで最近は病院がNHS患者を受け入れておらず、予約が取れない人の中にはDIY治療する人もいるらしいです。瞬間接着剤でクラウンくっつけたり、ペンチで歯を抜いたり。現に、80%の歯医者さんはロックダウン以降DIY治療したことがある患者さんを診たことがあるという報告が上がっています。
国として不健全だよね。

結び

トラブルに見舞われてわかったこと。

思いがけず、人の優しさに触れました。

歯医者のお兄さんが、優しかった。麻酔かけますね〜って言われてうえ〜って顔したら、「頑張ろうね〜ハイ〜いち、にの、ちくっとします〜(筆者意訳)」「終わった〜偉かったね〜(筆者意訳)」みたいな優しい声かけしてくれて心和みました(幼稚園かな?🐣)。ちなみに、治療最後の日にその優しそうなお兄さんが実はぶっとい金のネックレスつけてたのがチラッと見えたというおまけつき。

救世主。

今までくだらん投稿は毎日していても闇投稿はしないよう心がけていたのに、インスタグラムにすんごい長文の怖〜いメンヘラストーリーを投下。何人かからコメントをいただきました。やなことあったら吐き出していいよ!と。とても励まされました。

最も感謝したのは親。一応書いておきますが、これはうちは裕福なのよというマウントをとるために書いたものではありません。スコットランド・イギリスに留学なさった方で、もしも歯科治療を受けないといけなくなった方がいらしたらと思って筆を取ったまでです。

私が親のすねかじりすることはや数十年。親祖母総出でやりくりしてなんとかこの金食い虫を留学に出してくれていますが、金の延べ棒転がっているほど裕福ではありません。こんな予想外の出費を、怒ることなく出してくれた親には非常に感謝しています。

最後に、日本にいる人も、海外にいる人も。最も説得力ない人からの、心からのお願いです。

歯はちゃんと磨いてください。

わかったか半年前の私!!!!!!!!!!
馬鹿たれが〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!(磨いてたけど)
以上です。


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