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Bergen Art Book Fair 2024 #3

朝食から始まるアートブックフェア


2024年4月13日
ベルゲンアートブックフェア 2日目

9:30-11:00
主催者の配慮から開場時間の前に朝食にビュッフェを用意してくれていた。前日のランチ同様、偶然隣り合わせた他の出展者とお互いの自己紹介から始まる。そして、昨日は何時までパーティーにいたかや、滞在先のホテルの話などたわいもない話もした。この食事を共にする時間は、一緒にこのアートブックフェアを盛り立てているんだ、という意識が自然と生まれる効果があるのかもしれない。国や年齢も食事の趣味もバラバラでも、本が好きなんだということでこんなにも心が近づくのだという喜びがじわじわと湧いてきた。


11:00-17:00
オープン!
土曜日ということもあってか、アートブックフェア会場内は盛り上がってきた。お客さんはもちろんベルゲン在住の人が多く、また、ノルウェー人だけでなく、ドイツ人、ベルギー人、日本人、中国人、スウェーデン人など色々な国の人が来ていたようだ。

会期中よく話したお隣さんのMoritzさんは、ベルリンにリソグラフのプリントスタジオ(we maike it)も構えている、アートブック・セルフパブリッシャーのGloria Glitzer(https://gloriaglitzer.de/)だった。アーティストとコラボレーションし、アーティストブックを手がけている。本という媒体が独立したアート作品とも考えることができるし、本という特殊なフォーマットや性質を利用または拡張し、本のあらゆる可能性、側面を経験することができる。
Gloria Glitzerだけでなく、今回このアートブックフェアで他のスタンドから多くの学びがあり、刺激をもらった。出展者自身がセルフパブリッシャーでありアーティストでもある人、セルフパブリッシャーでありデザイナーである人、セレクトブックショップをやりつつセルフパブリッシャーでもある人、セルフパブリッシャーでありプリンターである人などそれぞれ異なった視点から、あるいは重複する立ち位置からアートや本作りに関わっていると知った。
2日目のブックフェアでは隙を見て周りの出展者のスタンドを見たり、本について話したり、アートブックフェアの話をしたりと、情報交換、Zineを交換したりと、持ってきた本よりも帰りのが増えてるのではというくらい会場には欲しい本がたくさんあった。

お隣さんのMoritz

出展者は一番のお客さんだったりもするのだ。

ベルゲンの街を見渡す


会場をあとに
18:00過ぎ
ベルゲンは複雑な地形を持つ美しい場所だった。一瞬の晴れのチャンスが到来したので、ケーブルカーで街の中心からFløyen山の頂上まで登った。ベルゲンの街を見渡し、自分たちがいたKunsthallを探した。ベルゲンは天気が悪く、一年中雨が降るよ、とベルゲン在住の学生が教えてくれた。(素敵な雨ガッパというか撥水コートを羽織り、雨でも自転車で行動している人が多いようだった。)
頂上は風が強く、気温も低いように感じ、さっきまで晴れていたのに雲行きが怪しくなってきた。しかし、複雑な地形は島々に見え、海が入り込み、自然の作った形の面白さ、偉大さを感じた。

Fløyen山の頂上から。

下山後はフィッシュマーケットを覗き、レストランの価格に圧倒され、結局スーパーで買い物をした。一つ失敗したのが、土曜日は18:00までしかお酒が買えないことを忘れていたことだ。国営の酒屋はともかく、普通のスーパーですら売ってくれないとは本当に厳しい。バーに行くか迷ったが、ぐっと我慢し、ホテルに戻った。スモークサーモンとニシンの香草焼きみたいなものとベルリンから持ってきたパンを友人とシェアしながら食べた。ホテルには電子レンジや湯沸器が自由に使えるコーナーがあり、そこで食事をすることができた。他の泊まり客を観察していると、ほうれん草(ベビーリーフ)をコップに入れ、熱いお湯を入れ、柔らかくなったらお湯を絞りだし、その間にお湯を注いだインスタントラーメンを(おそらく)専用の器に入れ、卵を落とし、蓋をしてレンジにかけていた。旅慣れたものだと、とても勉強になった。あの器はどこで手に入るのだろう。

部屋に戻り、寝支度をし就寝。

主催者から配られたアートブックフェアのスケジュールと、出展者からもらったチラシ

ベルゲン滞在3日目終了。