外川書店

現代アート、ZINE、出版

外川書店

現代アート、ZINE、出版

最近の記事

Bergen Art Book Fair 2024 #4

本と人 4月14日 アートブックフェア 3日目(最終日) 最終日にして朝食で初めて話す出展者もいた。NYからきていたパブリッシャーとオスロからきていた出展者。みんなこちらに寄り添った質問をしてくれて、とても親切だった。 朝食を終え、開場時間になるまで他のスタンドを周りしばしショッピング。全部を回るのは不可能だけれど、気になった本は買い、出展者と話した。 彼ら、彼女らの本の制作のストーリーを聞くのが非常に面白く、とても刺激をもらった。 お客さんの入りは前日の土曜日の方が多か

    • Bergen Art Book Fair 2024 #3

      朝食から始まるアートブックフェア 2024年4月13日 ベルゲンアートブックフェア 2日目 9:30-11:00 主催者の配慮から開場時間の前に朝食にビュッフェを用意してくれていた。前日のランチ同様、偶然隣り合わせた他の出展者とお互いの自己紹介から始まる。そして、昨日は何時までパーティーにいたかや、滞在先のホテルの話などたわいもない話もした。この食事を共にする時間は、一緒にこのアートブックフェアを盛り立てているんだ、という意識が自然と生まれる効果があるのかもしれない。国や

      • Bergen Art Book Fair 2024 #2

        CITY WALK 2024年4月12日 ベルゲンアートブックフェア 1日目 アートブックフェア初日は17:00から20:00の3時間だけで、日中はCity Walkingなどのイベントが市街で行われた。私はこのブラブラ歩きツアーに参加した。 9:30 カフェに集合(BKB/Bergen kaffebrenneri) https://www.bergenkaffebrenneri.no/ まだまだアートブックフェアに出展する者同士、お互いに顔を把握してない人が多いので

        • Bergen Art Book Fair 2024 #1

          2024年4月12日から14日にベルゲン(ノルウェー)のアートブックフェアに参加した。Hand Saw Pressさんからこのベルゲンアートブックフェアの存在を教えてもらい、自身もいつか参加したいと思っていた。いよいよその夢が叶ったということで、この記録をここにとどめたいと思った。 ブックフェア中は前日からイベントが盛りだくさんだった。中でも私が参加したのは“10x10 BOOK LAUNCHES”という10人(組)のパブリッシャーが10分新しく製作した本をお披露目するとい

        Bergen Art Book Fair 2024 #4

          ファラフェルと夏の思い出

          これは昔私がベルリンに住んでいた時の話である。 私は酒飲みであり、ベルリナーに負けず劣らずビールをよく飲んだ。Barでは基本つまみが無く、(あったとしても、いつからあるのかわからないプレッツェル)とにかくひたすら酒を飲んだ。そして、締めのケバブを明け方食うという(もちろん毎日ではないが)何とも勇ましい生活をしていた。日本で飲みに行くとなると、だいたい居酒屋で何かつまみをお供に酒を飲むのが割と常だと思うが、移住した初めの頃はこのベルリンの飲み方に慣れなかった。 月日は経ち、5年

          ファラフェルと夏の思い出

          キルナの引越し

          鉱山と共に生きる町 ここはスウェーデンの北部ラップランドに位置するキルナという町。この町は今は動いている。 鉱山の町としてヨーロッパやはたまた世界のエネルギーを支えているといっても過言ではないキルナ。そもそも隣の町、アビスコにいく予定で急遽こちらへも寄ることにした。それはこの町が「引越しする町」という何とも興味深いキーワードを夜行列車で一緒になったノルウェー人から聞いたからだ。 特設ホームページによると「このキルナの住人のうち6000人が引越す必要がある」と掲載されている。

          キルナの引越し

          アーティスト・コレクティブとSDGsな現代アートの祭典ドクメンタ15 訪問記#4

          子どもの遊び場、大人のたまり場 Fridericianumの一階には楽しい雰囲気が広がる。

          アーティスト・コレクティブとSDGsな現代アートの祭典ドクメンタ15 訪問記#4

          アーティスト・コレクティブとSDGsな現代アートの祭典ドクメンタ15 訪問記#3

          歌声の彼方 メイン会場であるFridericianumでの展示の中で最も印象的だったのはコミナ・フィルム・ア・ロジャヴァ(Komîna Fîlm a Rojava)というコレクティブである。フィルムと絨毯でインスタレーションされた展覧会場は物語の中へ没頭させる。コミナ・フィルム・ア・ロジャヴァの活動はその名前からも分かるように、シリアのロジャヴァ出身のアーティスト達で結成されたコレクティブであり、芸術教育や映画上映を供給することを継続している。 会場で上映されていた「Dar

          アーティスト・コレクティブとSDGsな現代アートの祭典ドクメンタ15 訪問記#3

          列車の旅(ヨーテボリ〜カッセル)

          ヨーテボリ(スウェーデン)〜ハンブルク(ドイツ) まずはスェーデン国内移動。ヨーテボリからマルメへ。 Tåg499 18:24 Göteborg C 発 21:00 Malmö C 着 マルメからハンブルクの移動は夜行列車。約7時間の旅。今回は寝台が取れなかったため普通席で。 Tåg301 22:10 Malmö C 発 05:31(+1) Hamburg Hbf着 ハンブルク〜カッセル ハンブルクからはしばしICEで移動! ICE573 07:01 Hamburg

          列車の旅(ヨーテボリ〜カッセル)

          アーティスト・コレクティブとSDGsな現代アートの祭典ドクメンタ15 訪問記#2

          あらゆるフィルターを通して 些かカッセル駅の様子を完全に忘れていた私はこの駅の様子にまず驚く。ドクメンタのイメージでは古い駅舎を使った映像インスタレーションやプラットフォームでの展示を記憶していたからだ。 今年、ドクメンタ15の展示をホームページで調べてみると、まずカッセル中央駅(Kassel Hbf)付近には3つほどあるようで、11時過ぎに駅に到着してすぐに行くことができる展示を見ることにする。 はじめにKAZimKuBAというジミー・ダーラム(Jimmie Durham

          アーティスト・コレクティブとSDGsな現代アートの祭典ドクメンタ15 訪問記#2

          アーティスト・コレクティブとSDGsな現代アートの祭典ドクメンタ15 訪問記#1

          Docmenta fifteen in Kassel ドクメンタは現代美術のカウンターとして常に美術のこれからの行方を左右してきた。第15回の今年、初めてルアンルパ(ruangrupa)というアジア人アーティストがアーティスティック・ディレクターに就任する。さらに、それはソロアーティストやデュオではなく、コレクティブ(共同体)という形態をとった組織のようなものである。 彼らや参加するコレクティブ・アーティストたちはカッセルに長期滞在する者が多数いる。既にカッセルの住人化した

          アーティスト・コレクティブとSDGsな現代アートの祭典ドクメンタ15 訪問記#1