Suddenly the rail gun/Positron
「それを手にしたら、君は人間には戻れなくなるんだよ」
どこまでも優しく柔らかい声音だった。顔には微笑みがたたえられている。それでも彼女から受ける印象は無機質さを孕んでいた。それは彼女の陶磁器のような造詣の容姿からくるものなのか、内に秘めた非人道性が滲み出ているものなのか、それともその両方なのかもしれない。
「それでも君はそれを使うのかな」
目の前の兵器に眼をやりながら、女は問いを口にした。
身の丈よりも長い白く無機質で角ばった銃身。銃身左側には人間の右腕をはめ込