思い出のJDD

思い出のジャパンダートダービー

弊社編集部・競馬担当のtwitterアカウント(@tohopub_keiba)は、レース回顧を担当しているKさんが管理しているのですが、そこでも散々つぶやかれているとおり、今週末は社内有志で福島競馬場へと行ってきます。
興奮しすぎたKさんは「来るまで(車で)旅する」などという、編集者にあるまじき誤字を披露しておりましたが、どれだけ馬券の購入ツールが便利になろうとも、やはり我々は現場百回。
競馬場に行くというのはテンションの上がることなのでございます。

気の合う仲間と競馬場でワイワイ予想して、盛り上がる。
いくつになっても、競馬ファンはholidaysなんです。
勝ち負けなんて二の次なんですよ。たぶん。きっと。

そんなわけで、今週は大井競馬場での大一番。
「思い出のジャパンダートダービー」です。


第3位 1999年 勝ち馬・オリオンザサンクス

地方競馬は総じて小回り・先行有利なので、スターホースには逃げ馬も多いですが、オリオンザサンクスはその中でもかなりかっ飛ばして行くタイプの馬でした。
このレースでも、良馬場の大井で1000メートル通過が61.0秒。これはかなり早いです。
同じ年の帝王賞が稍重で61.0秒、東京大賞典が良で61.8秒といえば、少しピンとくるでしょうか。

さすがに後半は露骨に失速しましたが、それでもライバルのオペラハットをクビ差退けて堂々のV。
翌年には中央のフェブラリーSにも参戦し、今も伝説に残るキョウエイマーチとのガチンコバトル(1000メートル通過57.7秒)を展開、「大井の快足ここにあり」を見せつけたのでありました。

ちなみに、現在の南関東3冠といえば「羽田盃」「東京ダービー」と、この「ジャパンダートダービー」ですが、当時は「羽田盃」「東京王冠賞」「東京ダービー」が3冠レースで、本レースは3冠とは別口で行われたレースでした(東京王冠賞は2001年をもって廃止)。
オリオンは羽田盃1着のあと、東京王冠賞で3着に敗れ、そして東京ダービーと本レースを連勝。
実はこれ、現在の規定に照らし合わせると3冠馬になってしまうんですよね。


第2位 2013年 勝ち馬・クリソライト

「クリソライトのジャパンダートダービーが思い出に残っている」というよりも、やはりここはゴールドアリュールとの父子制覇、そして本日行われるクリソベリルとの兄弟制覇がかかっているという意味で取り上げるべき馬、という感じでしょうか。
ダイオライト記念3連覇、そして韓国のコリアC制覇などの実績をあげた同馬ですが、国内唯一のビッグタイトルが、このジャパンダートダービーでした。

このレース、後から見返すとケイアイレオーネやベストウォーリア、ソルテなど息の長い活躍を見せる馬が多数顔を揃えているのですが、この時点では本馬の完成度が突出していたようで、ものすごく安全に外を回した騎乗で7馬身差の快勝。
もちろんクリソライトも長い活躍を見せたし、他にもコパノリッキーにインカンテーションと、この世代は丈夫で長持ちな世代が多かったですね。

クリソベリルが偉大な父と兄に続けるか、要注目です。
ちなみに、クリソライトが新馬戦で負けた相手は、あの名ジャンパー・アップトゥデイトでした。


第1位 2001年 勝ち馬・トーシンブリザード

2001年をもって廃止となった、東京王冠賞最後の勝ち馬。
「羽田盃」「東京王冠賞」「東京ダービー」の南関東3冠を達成した最後の馬。
ジャパンダートダービーも制して「4冠」となった馬。
そして、これらすべて「無敗」での達成。

というわけで、今なお南関東史上最強レベルとの呼び声高い、トーシンブリザードが堂々の第1位です。
まあ、実際は晩年の成績が振るわなかったため「最強」と呼ぶには少し無理があるんですが、8戦全勝の成績を誇った3歳春までの成績を見れば、当然納得の評価といえましょう。

この馬は、本当に強かった。
主戦の石崎隆之騎手の的確なペース判断もありますが、とにかく直線持ったままで後続をぐんぐん引き離す競馬は圧巻でした。
2002年にはフェブラリーSに挑戦、アグネスデジタルの2着と気を吐きました。

「東京の、真夏の夜に、ブリザードあっしょーーーーーー!」


いかがだったでしょうか。
来週はまた中央に戻します。

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