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【宮城の味わい】ルバーブの地域ブランド化へ/新商品開発に取り組む

海に近い宮城県七ケ浜町の畑で5月、シベリア原産の西洋野菜「ルバーブ」の刈り取り作業があった。フキのような見た目で茎が赤く、特有の酸味がある。
 1890年ごろ、同町の高山外国人避暑地の住民が米国から種子を入手し、日本で初めて育てたと伝わる。町内の一部で栽培が続けられてきた。
 町はゆかりのあるルバーブに着目。町内のレストランでメニュー化したり、「七ケ浜ルバーブ」として仙台市の市場で販売したり、2018年から地域ブランド化を推進する。
 ルバーブは茎が緑色と赤色の2種類あり、赤色の種子は21年、東日本大震災の復興支援としてロケットで宇宙に打ち上げられた。今季が初の本格的な収穫となる。
 「加工すると鮮やかな赤色になり、料理に映える。引き合いが多くなってきたので増やしたい」。約80株を栽培する同町の農業渡辺弘さん(65)は期待する。
 赤色の販路拡大に弾みを付けようと、生産者や料理人らは新商品の開発に取り組む。町産業課の荻野繁樹さん(61)は「七ケ浜や高山といった名前を前面に出して町産ルバーブを広めたい。収益化できれば、耕作放棄地の活用や高齢者の生きがいづくりにも生かせる」と意気込む。
【河北新報社】

ルバーブを収穫する渡辺さん

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