理想のデザインツールとは? -PhotoshopからFigmaへ

この記事は Design Tools Advent Calendar 2018 15日目の記事です。

こんにちは。@toi_toi_y です。サイボウズ株式会社で自社プロダクトであるkintoneのデザイナーをやっています。

ところで、最近SketchからFigmaにデザインツールを移行しました。コラボレーション機能最高ですね。
Figmaについてはこちらのまとめが参考になると思います。

いまやデザインツール戦国時代で、InVision StudioやFramer Xなど新しいツールが日々登場し、どれが最強のデザインツール?みたいな議論が来年もバンバン湧いてきそうです。
ところで理想のデザインツールってなんですか?

-  みんなが使っている。デファクトスタンダードが正義。
-  機能が豊富にある。これで全てが可能になる。
-  尖ったすごい機能がある。これで勝つる。

いろんな観点がありそうです。
さて理想のデザインツールとはなんなのでしょうか。

PhotoshopはSketchに劣るのか

5年前の自分に、「今はみんなあんまりPhotoshop使ってないんだよ〜」と言ったら信じなかったかもしれません。それぐらいSketchはここ数年で一気にデザイナーに普及しました。
Sketchが一気に普及したのは単純にSketchがPhotoshopよりも優れていたからでしょうか?

これまでのデザインツールの軌跡

1. Photoshop
前の職場は製作会社で、主なツールはPhotoshopでした。案件はコンペが多く、とにかく素敵なデザインカンプで勝負していた時代です。全てのデザインは基本的にワンオフで、複雑性がそれほど高く無いものでした。
こうした状況にPhotoshopはぴったりでした。重たいけれど多種多様な機能を備えたPhotoshopは、気合の入ったビジュアルデザインを作り込める唯一無二のデザインツールでした。

2. Sketch
転職後はWebサイトに比べて格段に複雑なアプリケーションのUIをデザインすることになり、プロセスも個人で回すウォーターフォールの製作業務から、チームでのスクラム開発に変わりました。高速にスプリントを回して素早い試行錯誤をしていく必要が出てきます。がっつり作り込んだ素敵なデザインカンプはもはや必要ありませんでした。
こうした状況に対して、軽くて速くてシンプルなSketchは最適なデザインツールでした。

3. Figma
やがて社内のプロセスも変わります。1つだったスクラムチームは5つに増えて、1スプリントあたりのベロシティも当初からは格段に向上しました。流石に手が足りないとデザイナーも複数人になり、Sketchの運用に色々限界がやってきます(こちらの記事とだいたい同じ状況になりました)

ということで今回Figmaを導入しました。
共同作業を前提としたFigmaは、複数人でのモブデザイン、デザインファイルのコンフリクトのしない世界、POやエンジニアへの素早い共有... etc、と様々なメリットをもたらしてくれました。
デザイナー以外もデザインに巻き込んでいく、ロールの境界が曖昧な世界へ突入しつつあります。

理想のデザインツール?

読んで頂いてお分かりになる通り、決してFigma > Sketch > Photoshop という強弱の関係ではありません。それぞれのデザインツールに異なった思想があり、その時々でプロセスに最適なツールを選んだ結果こうなりました。
もちろん移行時には様々なトレードオフが発生しています。Sketchに移行するときは古いデザインデータとの互換性を捨てましたし、Figmaに移行するときはプラグイン周りの連携を一部諦めています。
それでもツール自体がプロセスのボトルネックにならないよう、移行を決めてきました。

互換性が心配?

デザインツールの移行には互換性の問題がつきものです。このツールに移行したとして、将来の互換性は大丈夫なのか? は非常に気になるポイントです。

この問題は個人的には大丈夫だと思っています。デザインツール戦国時代のいま、他社製品との互換性を下げて移行のハードルを高くする、という戦略はとりづらいだろうと思うからです。
Sketchにもすでに多数のライバルが登場しましたし、ユーザーを囲い込めるほど市場を独占するツールはしばらく出てこないのではないでしょうか。
(あまりマイナーなツールはちょっとわからないけど...)

それよりは移行をためらってデザインツールがプロセスのボトルネックになってしまうことの方がまずいと思います。

理想のデザインツールは変わっていくもの

その昔デザイナーを名乗り始めた頃、自分はこれからずっとPhotoshopとIllustratorでデザインを続けていくのだと思っていました。
Photoshopが理想のツールで、それに熟達することがデザイナーのスキルアップだと思っていたのです。

今は理想のデザインツールは状況に合わせてどんどん変わっていくものだと思っています。
肝心なのはより進化したツールが出たから乗り換える!ではなくて、今のプロセスにあった思想のツールが何かを考えていくことだと思います。
今回移行したFigmaも今の状況に合致しているだけで、今後どうなるかはわかりません。デザイナーとエンジニアの境界が曖昧になって、今度はコードベースのデザインツールが大活躍する日が来るかもしれません。

デザイナーには一つのツールに深く熟達するスキルよりも、必要な時に最適な手段を選んで、サクッとそれを使いこなす基礎力が大事になりそうです。
どのツールが最強かどうかに頭を悩ますよりは、まずはどのツールも軽く触ってみてどういう思想で作られているのかを把握しておくと良さそうですね。

来年もきっとデザインツール界隈が盛り上がると思います。
今から楽しみです。

※ SketchからFigmaへの移行Tipsをまとめました。参考になれば。


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といとい

デザイナー。サイボウズ株式会社でUX / UI デザイナーをやりながら、複業で受託のデザインもやってます。 あと家の家事も主に自分の仕事です。 ※ 記事の内容は個人の見解であり、サイボウズ株式会社の公式見解ではありません

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