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40代から変わる人生「記憶の道具」19

英語上達法 1


 5回目に紹介した英語を勉強しているという編集者の方と再会しました。「キオクの達人」で、勉強が進んでいると嬉しそうでした。
 ということで、今回は英語上達法です。
 英語勉強法と銘打った本や教材はたくさんありますが、私の勉強法は極めてシンプル。ポイントは次の3つです。
  ① 使いたい!と心に響くフレーズを覚える
  ② スキマ時間を使って忘れないようにする
  ③ 恥をかいても使ってみる

 1つ目は、言い換えると「使いたい!」と感じないものは覚えないということです。表現集や教科書などに載っているフレーズは、英語の先生が厳選した重要表現ばかりだと思います。でもね、私には興味の湧かないものは覚えられなし、すぐ忘れるのです。ということで、ムダな努力はしないことに決めました。
 2つ目は、、ムダにしているスキマ時間に「キオクの達人」を使って忘れないようにすること。これは、このブログ全体のテーマです。とにかく忘れないようにすると驚くほど上達が早くなります。
 3つ目は、間違って恥をかくことを恐れずに積極的に使ってみることです。この重要性に気づいたのはちょっとした「事件」がきっかけでした。それは何百ものフレーズを覚えて、自信満々ではじめて国際会議に臨んだときのこと。肝心のその場で、覚えたものが出てこなかったのです。ここで使えれば決まるのにと、というメタ記憶はあるのに出てこない。立往生。試験のときに、教科書のどこに書いてあったかは覚えているのに、肝心の答えが出てこないという、あの嫌な体験です。
 ところがです。そういう場面でもなんとか思いだして使えたフレーズは、そのあといつでもスラスラ出てくるようになったのです。これ、あるシグナルに対してしか思い出せない「意味記憶」が、応用力のある「エピソード記憶」に変わった瞬間なのだと思います。

意味記憶を応用力のあるエピソード記憶に変える工夫が大切

「達人」アプリで蓄積されるのは意味記憶。それをエピソード記憶に変える必要があるということに気づいて、私がやったことは、英文雑誌の読書会に参加することです。毎週土曜日に1時間集まって、参加者一人ひとりが決められた記事を1パラグラフずつ音読し、わからないところを教えあう。一度教えてもらった表現は二度と訊かずに済むように、スキマ時間に復習。すると初めは質問するばかりでしたが、しばらくすると答える方が多くなっていきました。
 他人との間でやり取りするだけで、エピソード記憶が生まれるのですね。あいてがネイティブである必要はありません。これで応用力のあるフレーズがどんどん増えていきました。
      意味記憶 × 体験 = エピソード記憶
 私はこの方法で、短期間に英検1級に合格し、その後留学に必要なTOEFLでも高得点を挙げることがでました。それから40年。いまも変わらず、これが最高の勉強法だと思っています。
 独学はよくない。でも独学力は大切、と以前書きましたね。これ、記憶の質とも関係があると思うのです。


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