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友人との呑み語らい!


トピック: ストレス解消法
by  あべりょう

この世に溢れている諸々のストレス解消法。
精神と肉体の密接な関係性は昔から言われているが、少なくともここ30年前くらいから、医学的にも科学的にも色々証明されてきた。したがってこれほどストレスの言葉事態が世に流布したのは、その頃からではないかと考えている。医療界やその周辺業界のみならず、今や世の中を一人歩きしている。

ストレス発生率”一等地”とも言えるここNYに限らず、世界中の人間が隠に陽に影響されている。当然ストレス解消に関する商売が、今はアゲアゲだ。というか、ストレス解消にフォーカスした考えで、世は動いている気もする。

何せ医者の診断でさえ、「ストレスですね」と申し渡された人は多いいと思う。編集/記者時代は極度のアレルギーに悩んだが、退職してからはピタリと治った経験から、それも正解ではあろうと思う。

ストレスとは、外部からの精神的、肉体的刺激などによって身体の内部に生じる反応や歪み。そして癒しとは肉体の疲れ、精神の悩み、苦しみを何かに頼って解消したり和らげたりすること。つまりはストレス解消法の結果に直結していると思われる。

癒しのグッズや音楽、アート、さらには 食に関する癒しの法、そしてヨガから瞑想まで、何から何までもがストレス解消のためのツールになっている。個々によってもちろん意見はあるはずだし、それにどうこう言う積もりはないが、それらを取り入れて少しばかりでもプラスなら、利用しない手はない。

ある日、ウォーキングがてら、”癒しのバイオリン名曲”なるものを聴きながら歩いた。当然、お決まりのショパンが多く、サラサーテやチャイコフスキーもあって、ただ聴いても快い。果たしてこれをストレス解消と言っていいのか、とも思ってしまう。

それを言うなら、ヨガをしてもジムに行っても、それこそジョギングや歩きで身体を動かした後は、脳神経を刺激し、アドレナリン満載になり、本当のリラクセーションが得られると個人的には思う。

もっと言えば、例えば家の掃除をする、洗濯をする、料理をすることでもリラクセーションは得られると習った。それはいわゆる精神のクレンジングと言って、東洋医学の中の陰陽五行説のフレキシブルな考え方だが、小さな達成感からかどうか、自分にとっては確かに気分はスッキリとする。

そもそもある程度のストレスは、人間に備わった免疫システムのように、自らにその対処法を考えさせ、それに向かって試行錯誤していくことで成長させるとも言われるし、批判を覚悟で言えば、ストレスは解消するというよりも、それを抱えて生きるもの、みたいな気がしているが、乱暴過ぎるだろうか。

人間二人寄れば、そこには必ず意見の齟齬が生じ、ストレスは避けられない。
その観点から考えてみると、気の置けない友人と酒を酌み交わしながら御託を並べ、言いたいことを言い合っての帰り道の清しいことを味わった人もいると思う。もちろん悪口を叩き合ってばかりでは、ネガティヴエナジーを溜めてしまうことにもなりかねない。
だが今のところ、これこそが自分にとっての最大のストレス解消法と言える。チープだがこの方法はなかなか良い。

追記: 実は昨晩、友人がオーガナイズした能登の災害への慈善コンサートに行ってきた。癒すつもりの自分が、なぜかとても癒された気分になった。”火種の”社会に関わることにも意味があって、この辺にも何か答えが潜んでいそうな気もする。

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阿部良光: ミシシッピー州立大を経てNYに。地元邦字紙編集/記者からボディー・ワーカー。滞米44年目。汲々自適のほぼリタイアライフ。

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