オスラー病って?2

オスラー病って?をまだ読んでない方はそちらからどうぞ!

ティム先生に言われて、CTを取りに行きました。

こんな感じ。

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頭と肺の撮影だったのでこのように腕を上げてと言われたように思います。脳や肺に奇形がないか確認するためです。

検査結果は特に異常なし。ほっ!としたけれど、では、どうやって鼻血を実際止めればいいのか。

ティム先生が「レーザー治療をしよう。」とおっしゃり、手術の日が決まりました。

当日は飲むことも食べることも禁止。朝7時までに病院に入って名前が呼ばれるを待ちました。着替えてベッドの上で待っている間に血圧、体温、体重のチェック、問診などをされます。そして、しばらくたつと、いよいよベッドごと移動です。なんか、映画のワンシーンみたい!

オペレーション・シアター(手術室)の手前に、ウエイティング・ルームがあって、手術する方たちがベッドの上で待っています。部屋は結構気温が低く設定されているため、ウェイティング・ルーム担当の看護士さんが患者さんが寒くないようソックスやエア毛布をほどこしてくださいます。

そして、オペ担当の看護士さんが来て、名前、年齢など基本的なこと、今日の手術について聞きます。「今日は何のための手術ですか?」「オスラー病のため、私の毛細血管をレーザー治療すると聞いています。」と答えました。

その問診の後、ついに、執刀医、ティム先生の登場!
「ミユキ、気分はどうだい?」
「はい、大丈夫です。」
「実は、先日、カンファレンスがあってね、」
「は、はい。」
「オスラー病の最新の治療についての発表があったんだよ。だから、今日はそれを君に使いたいと思うんだ。」

え、それって、私、ギニーピッグ(=モルモット)!?と思ったけれど、私は、まな板の上の鯉。もう、治療のためなら何でもやってくだされ!と思いました。

「鼻のなかにスプリントというのを入れるんだ。臨床結果では良い成果がでているようなんだよ。」
「は、はい、お願いします。」

そして、麻酔の先生登場。
「僕が今日、君の麻酔を担当するデビッドです。今まで麻酔をして気分が悪くなったり、吐いたりしたことはあるかな?」
「いえ、ないです。」
「そう。分かった。じゃ!」

後で麻酔のデビッド先生がすごいイケメンと知ったのであった。なのに、私は手術のため、すっぴんよ。とほほ。

そして、オペレーション・シアターに入るやいなや、デビッド先生が麻酔のための注射針を左手の甲に刺す。これが結構痛い。でも、すぐそこにチューブがつながれ、そこから青色の麻酔薬が入れられる。
5、4、3、2、1......。そこからすぐに私の記憶はなくなった。

手術が終わると私の鼻は脱脂綿でふさがれていた。もちろん、両方。口で息をするしかないから、食事の時は気をつけないと息ができない。

「先生、これはいつ取っていいんですか?」
「自然に取れるまで待ってね。」えええ、いつよおおお!?

その日は家に無事帰り、麻酔もあったか、ぐっすり寝られた。

そして、脱脂綿がとれても、違和感がある。スプリントが入っているからだ。シンクロの選手がする鼻をピンチするやつが、私の場合、中に入っているような感じ。

なので、鼻が上手くかめない。あんまり強くすると良くないから、最初はおっかなびっくり。そして、ちゃんと鼻水などがあまり上手くは出てきてくれない。

ティム先生は「このスプリントは永久じゃないので、3-5年に一回はこの手術をする必要があるんだ、残念ながら。」とおっしゃった。また、まな板の上の鯉にならなくちゃいけないのね。

でも、スプリントをしてから以前のように頻繁には鼻血が出なくなったので、さすが、ティム先生!と思ったのだった。

医療の発展は日進月歩。素晴らしいね。早くこのスプリントが一生ものにならないのだろうか、と思ったが、ティム先生がいつも私をケアしてくださるのでありがたいと思った。

実は昨日はティム先生との定期健診だった。内視鏡で私の鼻の穴を見る。まだ手術をしなくてもよさそうだ。前回の手術はおととしだったから、あと一年ぐらいは大丈夫であってほしい。

本当は優しく鼻をかまないといけないんだけど、つい、ぶーっとやってしまう。スプリントが入っているから、途中で詰まってしまう。いかんいかん。自分にもう少し優しくしなくっちゃ、と思ったのであった。






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