クッション爆弾2

※フィラデルフィア実験
1943年10月にフィラデルフィアで統一場理論の実験が行われ、1隻の駆逐艦の姿が完全に見えなくなり、360キロメートル離れたバージニア州のノーフォークへ瞬間移動したという。また、この事件は新聞でも報じられていたという。

クッション爆弾2
「提督、そろそろ敵艦隊の射程内に入ります。丁度強い追い風ですが」
「よし、では作戦開始だ。各艦から10隻づつ空気注入後発進させるんだ、いや10個づつかな、、」

敵艦隊主力艦にて、
「艦長、そろそろ射程距離内ですが、」
「よし、では敵艦隊を十分に引きつけてから砲撃開始だ、数で行けばこちらが絶対有利だ、偵察機からの情報だと向こうはこちらの半分以下の戦力だ、全員配置に付かせろ。」
「待ってください、艦長、敵の数が、、なな何と四倍に増えてます、しかも更に増え続けております、」
「何だと、どういうことだ、フィラデルフィア実験でも完成させたとでもいうのか、」
「艦長、しかも殆どの敵艦が凄いスピードでこちらに向かってます、ホバークラフト並の速さです、その数5千、」
「何だと本隊の5倍ではないか、」
「信じられません、敵艦のスピードが、早すぎます。」
「え~い、やむを得ん全艦全速後退、悔しいが撤退だ。」

「提督、敵艦隊が撤退して行きます、それにしてもここまで上手くゆくとは、信じられません、」
「向こうは圧倒的戦力を誇っている、それがかえって仇となった様だね、さて我々も呉に戻るとしよう、」
「それにしてもゴム風船で出来た戦艦がここまで功を奏するとは、流石名将であります。」
「おいおい、よしてくれよ、それに名将とか提督とか、その呼ばれ方好きではないんだ。」

こうして茶番『戦艦ゴム風船作戦』は大成功に終わったのです。

祝勝パーティーにて
「おめでとうM提督、それにしてもここまで上手くいくとは私でも想像できなかった。士官学校戦略推進部での君の才能が開花したと言える。」
「あまりにも茶番劇過ぎる作戦でお恥ずかしい限りであります、しかしこの作戦が敵に知れるのは時間の問題です、なので同じ茶番はこれが最初で最後でしょう、」
「この茶番が知れると向こうは怒り心頭だろうな、次の作戦は如何なるものか期待しているぞ。」
「はい将軍、もう既に進行中であります。サイキックゲームがどこまでいけてるかですが、」
サイキックゲームがMの最大の目標でした。
名門中学から士官学校へと放り込まれたMは厳しい訓練を覚悟していたのですが全くそうではありませんでした。
この後は士官学校時代のお話となりますが今回はここまでとさせていただきましょう。

多分続く

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