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最終話_I will never go back to where I used to be

 2018年最後のセックスは、大晦日の前の晩。彼氏の家、イランイランの濃厚な匂いの中、オイルマッサージしつつふざけながらいたして、ベッドに移って一緒に眠り、目を覚ましてまた抱き合った。

 正常位で足を広げて、彼が中に入る。ゆっくりと奥に進み、深く入り、深く刺さる、その先に、突然触れた。ここはどこ?驚く。知らない、けれど確かに触れる、届く、知らない場所に。何?ここどこ?問い返すと彼がうなずき、ココ、ココ、そう言って、確信を持って突く、触れる。そう、そこ、あ、あ、体がのけ反り、彼がささやく、オプン。

 足を伸ばしたまま夢中で足を開き、120°、ううん、150°、足を開き、足を広げ、彼が入り込み、内に入り、奥に入り、奥に届く、もっと内へ、もっと奥へ、ココ、ココ。そう言って、コツコツと、そのポイントを突き、そのポイントに刺さり、そのポイントが疼き、彼が言う、リラァックス、意識して、体の力を抜いて、緩め、広げ、彼が入り込み、内に入り、奥に入る、アップ、アップ、彼が促し、上へ、上へ、骨盤を傾けて、腰を浮かせ、位置を上げて、迎え入れる、より奥に、彼が入り込み、奥に入り、奥に届く、奥に触れる、そこ、そこ、体の奥に、奥の方に、おへそよりももっと先の方に、右太腿の延長線上に、奥に、深くに、触れて、届き、刺さり、疼く、鮮烈な、しびれのような、驚く、足を開いて、もっと広く、力を抜いて、迎え入れて、奥に、届いて、触れて、ココ、ココ、そう、そこ、そこ、ああ、死ぬ。

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