マガジンのカバー画像

子どもの本の本屋さん

6
運営しているクリエイター

記事一覧

【子どもの本の本屋さん 番外編】    ミュンヘン国際児童図書館 訪問記

 2022年10月、フランクフルトブックフェアへの出張の際、少し足を伸ばして、ミュンヘン国際児童図書館に行ってきました。今回はその様子をご報告します。 〈ブルーテンブルク城へ〉  イェラ・レップマンによって1949年に創立されたミュンヘン国際児童図書館は、世界最大規模の児童図書館として、世界中の子どもの本を収集・所蔵し、さまざまな企画展、原画展を行っています。一般の方も利用でき、また、児童文学研究を支援する図書室も備えています。  この図書館があるのは、ミュンヘン郊外の「ブ

子どもの本の専門店 エルマー

 福岡県春日市にある子どもの本の専門店「エルマー」にお邪魔し、1989年の創業当時から代表を務められている前園敦子さんにお話をうかがいました。編集部がエルマーを取材するのは、1996年、2006年に続けて3回目です。 Q 前園さんが子どもの本のお店を始められたのは、親子劇場の活動で本の係を担当されたことがきっかけだったそうですね。 A 当時、親子劇場の会場では、本の販売もしていました。劇の原作以外の本も売っていて、たまたま私は販売する本を選ぶ係になったんです。それで、どんな

クレヨンハウス吉祥寺

 2022年12月18日に表参道から吉祥寺(東京・武蔵野市)に移転した児童書専門店「クレヨンハウス」。子どもの本事業部のサブチーフ、鏡鉄平さんにお話をうかがいました。 Q 移転先が吉祥寺に決まったのはいつ頃だったのでしょうか。 A 昨年(2022年)の10月中旬でした。昨年の春に移転の話が出て、候補地は吉祥寺の他にもふたつありました。  表参道にお店を構えた当時は、ブランドのお店が立ち並ぶ今の表参道の雰囲気からは想像がつかないくらい穏やかで、もっと気軽に立ち寄れる

子どもの本専門店&カフェ Book House Cafe(東京都千代田区)

 今回は、東京の千代田区神保町にある子どもの本専門店「ブックハウスカフェ」の店長、茅野由紀さんにお話をうかがいました。 店長の茅野由紀さん Q お店の特徴を教えてください。 A お客様がゆっくりと楽しめて、ここに来たら何かイベントをしている、誰かと出会える、と思ってもらえるような「劇場型」の本屋さんを目指してきました。1階には、約1万2千冊の児童書の新刊・ロングセラーが並び、お店の中央にはカフェスペース、奥には展示やイベントのできる大小の部屋、そしてバーがあり、2階には

函館 蔦屋書店(北海道函館市)

今回は、北海道の函館蔦屋書店の児童書コンシェルジュ、鈴木美穂さんにお話をうかがいました。 Q 大きなお店ですね。 A 当店は七年前に開店しました。階建てで、総床面積約9500平方メートル、書籍だけではなくCDや映像ソフト、日用雑貨等も販売しています。また、地域の皆様が気持ちよく過ごせる「居場所」となるように、コーヒーショップやコンビニも併設しています。鉄道の最寄駅からタクシーで約25分という立地ですが、函館は車で移動する方が多いので、みなさんいらしてくださいます。開店後に

えほんのみせ ぱっきゃまらーど(東京都世田谷区)

 東京の松陰神社前駅(東急世田谷線)の近くにある「えほんのみせ ぱっきゃまらーど」の店主、山本陽子さんにお話をうかがいました。 「えほんのみせ ぱっきゃまらーど」の店主、山本陽子さん。 Q お店について教えてください。 A 2018年の10月に開店しました。絵本の新刊とベストセラーを中心に置いています。  絵本は、表紙がとても美しいので、なるべく表紙が見えるように工夫しています。以前も書店で12年ほど働いていましたが、魅力的な表紙が見えるように陳列したいのに、毎月の新刊