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もう一度、映画「発酵する民」を見る

前にも一度投稿したが、ドキュメンタリー映画「発酵する民」の話。https://note.com/tokunamako/n/n7a7d853ea359
先日、この映画の自主上映会を行った。前回投稿したあと、周りの親しい人や仲間たち、そこから繋がる人たちにはぜひ見てもらいたいと思ったのだ。監督とやりとりをさせてもらって、コロナ禍ではあったが換気やマスク着用などを徹底した上で開催した。コロナで多くの人が沈んだ気分でいるからこそ、見てもらいたいという思いもあった。そして、ちょうど3.11にまつわる展示会を同じ会場でしていたので、その会期中にどうしても上映会を行いたかった。

今回、再度映画を見て、新たな発見があったり、前回と同じ場面で感動したりした。前は地球暦に関して、さほどピンとこなかったのだが、今回はもっと知りたいと思ったし、杉山開知さんの「直線ではなく、輪…」という言葉が印象的だった。また、寺田本家の24代目当主の菌に対する考え方には前回同様共感した。そして、やはり人も発酵するのだということをあらためて感じた。

20年近く前、「水は答えを知っている」という本が話題になった。水に「ありがとう」という言葉を見せ、凍らせて、結晶を見ると美しい結晶が見えるが、逆に「ばか」という言葉を見せると結晶がキレイにならないと書かれていた。菌も、発酵も同じだと思う。だから、菌を悪者にしすぎるのもどうなんだろうと考えてしまう。うまく共生し、発酵させればいいのではないだろうか。腐敗ではなく、発酵。

食や発酵に詳しい方によると、人もそれぞれ菌をまとっているそうだ(確かに腸内細菌と言うし、カラダの外にも内側にも菌はいる)。そして、すべての人間関係にも菌は関係していると。人と人が話したり、輪になって集っていると、そこでみんなの菌が混じり合って、発酵していくという。親子や家族なら、ハグをすることで良い発酵が起こるそうだ。それはとっても納得のいく話であり、分かるなぁと感じた。私は別に霊感があるわけではないけれど、場の雰囲気や氣というものは分かる。明るくて楽しくて軽い感じの場にいる菌たちは、きっとピカピカして、発光しているのだろう。どうせなら、光ってる菌とそんな菌を持っている人たちと関わり合って生きていきたい。

上映会のあと、監督をはじめ、見てくださった方たちと感想を交わしたり、発酵の話をした。ほとんどの方が「盆踊りしたいね」と楽しそうに話していた。そんな会話をしていた空間もきっとピカピカの菌でいっぱいだったに違いない。「平和」を祈りながら、みんなで輪になって踊る盆踊り。楽しそうな笑顔とともに広がっていく踊りの輪は、渦を巻きながらみんなの想いも含めてまるっと飲み込んでいく。まさに発酵だと思う。こんなときだからこそ、ぜひこの映画をたくさんの人に見てもらいたいとあらためて思った。

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