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阿波踊り有名連の歴史と魅力に迫る!(第2回)「阿呆連」

 阿呆連は1948年、娯茶平から独立したメンバーら25人で結成された。娯茶平の「静」の踊りに対して、「動」の踊りを追求しようと誕生した。「阿波の阿の字は阿呆の阿の字」の掛け声と、浴衣の右肩にある「破れ傘」の文様は結成以来変わらぬシンボルだ。現在は13代目連長・立川真千(たてかわ・まさゆき)さんを中心に連員数は約140人を擁する。


豪放磊落な暴れ踊り

その激しい動きから「暴れ踊り」と呼ばれる男踊り=徳島市のあわぎんホール前

 男踊りは、ほおかぶりをして弓張り提灯を片手に、前傾姿勢で手足を豪快に動かしながら、前後左右に飛び跳ねるように踊る。これが阿波踊りの正調三大主流の一角「阿呆調」で、その豪放磊落(らいらく)な激しさから「暴れ踊り」と呼ばれる。

独特の差し足が美しい女踊り

 女踊りは、大地に突き刺すような差し足の反動で後ろに高く蹴り上げる足さばき。体をひねりつつ手足を前後左右に激しく動かしてリズミカルにステップを踏み、緩急のメリハリを付けて踊る。袖をつまんで凧のように腕を広げて舞う「やっこ踊り」が代名詞だ。

体を左右に動かしリズミカルなステップを踏む女踊り=徳島市のあわぎんホール前
阿呆連の女踊りにとって代名詞になっている「やっこ」=徳島市のあわぎんホール前

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