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「そうだ実店舗やろう」で物件探し。5分で出会ったビカクシダ専門店 @馬喰町

「東京R不動産」の物件でオープンした、素敵なお店取材の第3弾。「空間づくりのこだわり」「物件Before-After」などのご紹介です。

●ビカクシダを吟味できる実店舗

髙橋さんはお店を始める前から、「植物を集めすぎて部屋がジャングルのようでした」

近年どんどんと注目を集めている植物、ビカクシダ(=鹿角シダ。通称:コウモリラン)。おうち時間が重視されてその人気が加速したとはいえ、専門の実店舗はなかなか存在しません。

そんな中、もともとは趣味でビカクシダを集めていたという髙橋さん。増えすぎた植物をオンラインでも販売しはじめていたころ、「ご飯の後にコーヒーを飲んでいて、ふと『実店舗やったら面白いかな〜』と物件を探してみたら、5分でここを見つけた」という「ノリ」でこのお店を始められたそう。

「こういうものってインスピレーションというか、ピンと来たものは間違いないというか。そのワクワク感で決めまして」

「もともとは趣味家」と語るユニークな店主・髙橋さんに、『vandaka plants GARRELY TOKYO』についてお話を伺いました。

●約20年前から知っていたR不動産

こちらは胞子ガチャ(!)。胞子から育てられたら愛もひとしおですね

「東京R不動産のことは、本やカルチャー誌などで読んで知っていましたよ。20代の頃です。こんな世界あるんだ、イケてる不動産屋さんなんてあるんだ、と印象的でしたね」と教えてくださいました。「なので、実店舗やろうかな?と思った時、物件はR不動産の中から探しました」

【東京R不動産の本】『だから、僕らはこの働き方を選んだ』や『東京R不動産』など、働き方や考え方の本をこれまで出してきました

●ポイントは天井の高さ

東京R不動産の「天井が高い」という条件で検索できる機能もお役に立ったのかもしれません

「吊るしたり掛けたりする商品なので、『天井が高い』という条件は譲れなかったですね

そんな店内を見上げると、太陽光に近い波長の出せる「植物育成ライト」が目を引きます。「ライトはこんなに必要ないっちゃないけど、デザイン的に面白いのかなと」

ライトがずらりと30個以上並び、その異様さがまた面白い

髙橋さんのおっしゃる通り、整列したライトによって、「植物工場の自動育成システム」とでもいうような近未来感が出ています。

●商品・空間・東京R不動産 のカラーがマッチ

お店のオープン日には、朝6時から行列ができていて大変驚かれたそう。一つとして同じ植物は無いからこそ、ファンには堪らないお店なのですね。

「しかも、東京R不動産のインスタでもお店をご紹介いただいて。それでうちのフォロワーさんがドカンと増えたんです。やっぱりR不動産って、空間への感度が高い方が見ているので、ぴったりマッチしたんだと思います

植物を掛けるための小さな金具。白い壁に800個も!

壁に打ってある金具についてお聞きしました。「金具は等間隔で水平に並べたいのと、すでに塗装された壁なので打つ場所の下書き跡も残したくありませんでした。なので職人さんにお願いしたんですが、その作業はなんとオープン前日の夜中まで続きまして。普通はありえない時間帯ですよね、ありがたかった...」

店内の内装は、これらの金具とライティングレール以外は手を入れてないそう。この物件は、東京R不動産で『小商いをはじめよう!』という物件タイトルで入居者募集をしていたこともあり、あまり手を加えなくてもすぐにスタイリッシュなお店を始めることができたのも魅力の一つだったのかもしれません。

●建物内でお互いにいい影響が

このようにして、お店づくりは「思い付くままに」進めた髙橋さん。店内を「もう少し"ギャラリー"っぽくしたいなあ」と考えていた時、このビルの下の階に入っている『ギャラリー北欧器』さんでこちらの絵を発見されました。

人物の顔が、赤いバンダナで隠されたシルクスクリーン。「僕、顔出しNGなんで、そこもピッタリです笑」

「カウンターカルチャーの雰囲気がこの店に合うし、赤がアクセントになってまたいいんです」

これらのお店が入っているのは、『Bakurocactus(=馬喰町のサボテン)』というビル。実は、東京R不動産のスタッフが個人的に大家として所有している建物なのです。そんなビル内には『ギャラリー北欧器』さんだけでなく、スペインバルの『ビノニコ』さんなど、味のあるお店が入っています。

大家をしているR不動産スタッフいわく「鉢のサボテンみたいだなと名付けました」

そこに『vandaka plants』が入ったことにより、このビルの魅力がさらに増したのは言うまでもありません。

●他業種とのイベントも盛ん

イベント用に作ってもらったという、platycerium-love(=ビカクシダ属の学術名)Tシャツも。「ラブのダサさがまたいいんです」

『vandaka plants GARRELY TOKYO』は植物のお店でありながら、アクアリウムショップやラーメン屋さん(!)など、他業種のお店ともコラボレーションをしています。「他業種とのイベントは、おもしろいですよ。僕にとっての見せ方・お客さんにとっての見方、どちらも今までに無いことですし」

そんな交流によって、さまざまな楽しい効果もあるようです。例えばアクアリウムショップで展示したのをきっかけに、「植物が水槽の中にあったら面白そう」と思い付いて生まれたこちらの展示は、今ではお店のシンボルとなっています。

ちょうどこの取材日に水槽に入居したという魚たちが泳いでいました
お客さんである作家さんたちが作った物たちも販売中。こちらは胞子の数が目となっているサイコロで、見えている面は「6」

●クールな農業を引き立てる「こだわり」

最後に、取材に伺って気になった点をお聞きしてみました。
「植物名の札なのですが…黒ペンではなくシルバーのペンで書かれていますよね。何か理由などはあるのでしょうか」

「はい。文字を"黒にしない"ことで、写真を撮った時も、実際に来店してもらった時も、空間を白く保てるんです

「ペンの色に、そんなこだわりが!!」

“空間を白く保つ”。その重要性を理解し、文字の色にまで意識を向けられる髙橋さん。こんなにも空間への感度が高い方に、R不動産を以前から知っていただけていたこと、そして素敵なお店を開いていただけたこと。全てがとっても誇らしくなる取材でした。髙橋さん、どうもありがとうございました。

●お店情報と物件ビフォアフター

店名:vandaka plants GALLERY TOKYO(バンダカ プランツ ギャラリー トーキョー)
Instagram:@vandakaplants_official
住所:東京都中央区日本橋馬喰町2-4-1 Bakurocactus 4F
オープン:2022年3月
広さ:23.92㎡

BEFORE:『小商いをはじめよう!』
AFTER:『vandaka plants GALLERY TOKYO』


●他の「お店紹介一覧」はこちら

商品だけでなく、空間そのものを楽しんだり、まちとの関わりに想いを巡らせたり。「東京R不動産ならではの視点」でお店の物語を紹介しています。物件Before-Afterも楽しんでいただけたら。

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