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不定期日記。2023-02-17

 「アナログ世代とデジタル世代の違いで一箇所感じるのは、歌詞を聴きすぎ。若い人は。僕ら音で全部聴いてた。だから洋楽だろうが何だろうが全部カッコよかった」
 と、甲本ヒロトが喋っているのをYouTubeで見た。彼は私と世代も近いし、ブルーハーツでメジャーデビューする前は東京モッズシーンに近いところにいた人だから、若かりし頃は同じようなものを聴いて育ってきたであろう彼の言葉には大きく頷かざるを得ない。
 といって、決して世代で括れる話でもなく、今の若者でも我々と同じような聴き方をする人もいるだろう。その逆も然り。事実、私と同い年の知り合いに、歌詞がわからないから洋楽は聴かないと、大昔から言っていてその姿勢を変えない人もいる。お前はマイムマイムの歌詞を理解しながら踊っていたのか?と問い詰めたい気持ちはあるがそれは置いておく。
 しかしながら今日、多くの若者が、歌詞を重視して音楽を選んでいるのもまた事実だと思う。だからこそ現代の若者は、歌詞が始まる前のイントロは飛ばすし、歌詞が流れないギターソロはスキップする。
 勿体無い話だな、と思う。
 自分は小学校の時から、姉の影響で洋楽邦楽問わず聴いていた。歌詞など分からなくてもカーペンターズを聴けば涙が出たし、Tレックスを聴けばドキドキした。一方でチューリップの歌詞を読みながら聴けばそれはそれで心に沁みた。

 物心ついた時から音楽は大好きだったが、果たしてミュージシャンを目指そう、ということにはならなかった。友達らとスタジオに入って演奏したりするのは好きだったが、いかんせん曲を書こうとか、ステージで人前に立ちたいとか、そういう欲求がなかったから。今はステージに立たなくても音楽活動は出来る時代だが、それでも一曲仕上げよう、みたいな方向には、自分のエネルギーは向かない。それでももし、何処かで曲でも書く機会があるなら、出鱈目な日本語を並べた歌詞の曲にしたいな、などと思ってみたり。
 METAFIVEでLeo今井が英詞を歌っているのを聴くのが好きだ。歌詞はどうでも良くて、声と、声の響きで伝わる感情に惹かれる。"The Paramedics”の1:01のとこの”Umm”のイントネーションとか、案外好きな部分というのはそういう瞬間です。

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