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【初心者向け】SEO対策の基本を解説!Tokyo Otaku Modeが実践するSEO

こんにちは。
Tokyo Otaku Mode(TOM)でマーケティングやメディアの運営を担当している清水です。

TOMではFacebookなどSNSを通じた海外への情報発信と、海外に向けてアニメグッズを販売する越境EC事業などを行っています。このブログを通して、海外・越境でぶつかるハードル(言語、通貨、配送、関税、法律などの違い)をどう乗り越えてきたかをを余すことなく伝えていきます。

今回はSEOについて初心者の皆さまに向けてGoogleの検索エンジンを中心に、本質的な内容から具体的な施策までお伝えできたらと思います。なお、Googleにフォーカスしている理由は、国内外でシェアが圧倒的に一位なためです。
※ちなみに日本のヤフーで検索するときも、裏側では実はGoogleの検索エンジンを使用しています。そういった意味でもGoogleの対策をすれば十分だと言えるでしょう。

SEOとは

かんたんにですが、SEOについてご説明します。

SEOとはSearch Engine Optimizationという言葉の頭文字を取っていて、その名の通り検索エンジンのアルゴリズム(Googleから各ページへの評価ルール)に対して最適化をかけていく(Googleからの評価を良くする)ことを意味しています。
あるキーワードでの検索のときに、Googleの検索結果1ページ目の上の位置に表示させて認知の獲得/流入を稼ぐことを目的として実施されます。

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こちらの画像の様に、「Type Moon figure」でGoogle検索したときにTOM Shopは1位となっており、このような商品購入に繋がる重要キーワードで上位(1ページ目のファースビュー内)に表示されることは、SEOや検索チャネル、ひいては事業にとって非常に重要となります。

SEOのためにできることとして、大きく内部施策と外部施策に分けることができます。

内部施策とは、自分たちのWebサイト内で完結することができる施策のことです。外部施策とは、自分たちのWebサイト以外の外部へと働きかけることでできる施策のことです。どちらも検索エンジンからの評価を上げることが目的となります。その評価のアルゴリズムを推測して、費用対効果を見ながら的確かつ効率的に評価を上げていくことがとても重要です。

Googleの評価アルゴリズム

SEOに取り組む時に、もっとも大切な考えは、「Google検索が目指す理想的なエンジンの姿」を考えながら、Googleがどのように進化していくかを推測することです。また、「Google検索」は人が作ったプログラムであることも念頭に置くと施策を具体化しやすくなります。

Googleが目指す理想的な検索エンジンの姿は、ざっくりいうと、「打ち込んだキーワードに対して瞬時に最適な答えを出せること」です。Googleは、その究極の形を、キーワードに対する答えがひとつで解決することと考えていて、Google検索トップページにある「I’m feeling licky」という、キーワード検索したときに検索結果1位のページを開く機能にもその思想が表れています。

つまり、Google検索への滞在時間を最小限にして、知りたい情報を瞬時に見つけさせることが、Google検索のミッションなのです。
(詳しくはGoogle が掲げる 10 の事実に記載がありますので興味のある方はそちらをご確認ください。)

さきほどGoogle検索は人が作ったプログラムでできていると書きました。キーワードについての最適な答えを出すためには、インターネット上にあるあらゆるページを「数値」として採点して、ランキングを作る必要があります。その「数値」の点数をあげることが、SEOで行うべき目標となります。

インターネットには毎日絶え間なくページが増え続けていて、質の良いサイトと悪いサイトが入り混じっています。キーワードとマッチしたサイトを上位に表示するためには様々な変数を用いて評価する必要があり、その数式は常にアップデートが必要となります。

Googleの視点では各ページの採点に必要な要素を、機械的・自動的に取得できる要素に絞って、その要素の中で最適な順位付けができる計算式を作り、その計算式や要素の比重を毎回のアップデートで調整することによって最適なランキングを作っています。

機械的・自動的にしている理由は、世の中に存在するページの数があまりに膨大すぎることで、逆に考えるとそのページの内容、文章力がすばらしくて、とても感動したとしても、SEOでは評価されづらく、人のエモーショナルな部分が取り除かれる仕組みになっています。

この評価アルゴリズムは1年に約2回の大型アップデートがあり、小さなアップデートはかなりの数行われています。

評価項目は、たとえば、「検索キーワードとページ内容の一致度」「ページの文字数」「ドメインオーソリティ」などが上げられます。それらを向上させる施策は先述の通り内部施策・外部施策の2つに分けて整理します。内部施策は成果に結びつきやすいですが、外部施策は少々アンコントローラブルな側面があります。

TOMではGoogleからの評価を「内部施策による評価と外部施策による評価の掛け算」のようにイメージしています。内部施策と外部施策それぞれの評価が1(一定の値)を超えないと評価が上がりづらいですし、対策が外部施策に偏りすぎても頭打ちがあります。

Googleからの評価は、2つの施策の掛け合わせなのでどちらも重要ですが、ゼロスタートの場合、まずは最低限の内部施策を実施、その後外部施策に注力するのが効率が良いです。

ちなみにですが、検索結果画面に表示されるページ数(インデックス数)はドメインオーソリティによって上限があることがわかっています。以下のようなイメージです。

ドメインオーソリティ評価:上限インデックス数
10:1万ページ
30:10万ページ
50:100万ページ
70:無制限

これに限らずいろいろな要素でドメインオーソリティによる頭打ちがあります。

評価アルゴリズムは1年に約2回の大型アップデートがあり、小さなアップデートはかなりの数行われています。その新しいアルゴリズムに評価してもらえるような施策を行う必要があるのですが、自社でその変更点に気がつくこともなかなか難しいと思うので、SEO専門でチームを構成して解析・研究している会社に頼るのが良いと思います。

内部施策

ページの評価はGoogleの評価アルゴリズムによって決定されます。ページを評価してもらうためにはGoogleのクローラー(情報を収集するロボットのようなもの)にサイトに訪れてもらい、回遊してもらう必要があります。

そのクローラーからの評価を上げるためにはGoogle Search Consoleを設定し、Googleからもらえるアドバイスに丁寧に対応していくことが基本となります。

サーチコンソールのアドバイスどおり改善を進めていき、最低限、以下のような状態を目指せるとよいでしょう。
・クローラーにすべてのページと中身のテキストが読み込まれていること
・meta:titleが最適なキーワードになっていること
・重要なキーワードに関連するページをできるだけ増やすこと
・重要なキーワードに関連するページ内のリンクを相互にリンクさせること(メッシュ構造化)

メッシュ構造はリンクのハブになっているようなイメージで、TOMだとラベルページという形でそれを実践しています。

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こちらは「Fate」に関するラベルへのページを取りまとめ、それぞれを相互リンクさせたものです。その先のページに同作品に登場する他キャラクター商品へのリンクや、関連ニュース記事へのリンクに遭遇する構造になっています。

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このように飛び先のページからも相互にリンクすることで、このサイトの中での「Fate」関連のページが密に関連していることをGoogleに伝え、サイトの中で各ページの重要度を上げることができます。

外部施策

外部施策による評価は基本的にドメイン単位で行われます。ドメインとはインターネット上の住所のようなイメージです。TOMでいうと、
https://otakumode.com/
がURLで、ドメインは「otakumode.com」です。

ドメイン単位の評価のため「otakumode.com」が付いているサイトであれば同様の評価を受けることができます。「otakumode.com」の配下に新しいページ(例えば、https://otakumode.com/news)を作った場合でも、ドメインへの評価が高いと上位表示の可能性が高まります。

ドメインへの評価は、Google Search Consoleを含むGoogleのサービスからは確認することはできません。Mozahrefsのような外部サービスを活用して数値として見ることになります。ちなみにドメインへの評価をMozでは「ドメインオーソリティ」と呼んでいます。

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このドメイン評価(以下、便宜上ドメインオーソリティと呼びます。)はSEOにおいて最も重要な要素となってきます。例えば、ドメインAが80点、ドメインBが50点の評価だった場合、全く同じ記事をトップページからリンクさせた場合、評価が高い方がかなり高い確率で上位に表示されます。例えば、何かの商品をGoogleで検索したい場合、大抵の場合Amazonが上位に上がってくるかと思います。これはまさしくドメインオーソリティの影響です。

ドメインオーソリティを上げるためには、「他のサイトからの被リンク獲得」「ドメインがインターネット上に存在する期間の長さ」などが重要です。

被リンクの獲得のときは、リンク元の質も重要となります。関連するテーマのドメインからリンクをしてもらうこと、ジャンルの近いサイトからリンクをしてもらえると評価が高くなります。

過去はリンク元の質があまり考慮されていない時期もあったため、被リンクを購入するような施策も横行していました。現在は被リンク購入をしてしまうとGoogleからスパム判定されてしまうので、絶対にしないようにしましょう。

被リンクの獲得施策としては、国内であればプレスリリース配信代行などでプレスリリースを打つことも定番です。内容によりますが、比較的簡単にメディアに取り上げてもらえるので、多数の被リンクを獲得することができ、しかも上質なサイト群となるのでSEOの観点から非常に効果があります。

また、SNSを運用するとTwitterやFacebookなど強いドメインから被リンクを自分たちで獲得することができます。例えば、記事を作ってSNSで投稿するのも、定番の施策となります。

施策として行うSEOの優先順位

解説してきたSEOですが、場合によってはSEO以外の施策を優先したほうが良いときもあります。事業視点で、検索流入のチャネルの優先度が低かったり、他の施策と比較したときに費用対効果が良くないときです。

例えば、ニッチなtoB(企業向け)商材を取り扱う事業の初期フェイズです。

ニッチ商材なので、ページへの流入のフックになるようなキーワードにあまり大きな検索ボリュームがありません。しかし、一人の顧客を獲得した際に得られる利益は、toC事業と比較すると非常に大きそうです。また、キーワードで流入してくるページ流入者は決裁者に近い可能性が高いと思います。

そのようなときは、SEO対策よりも広告で顧客を流入させたり、直接的な営業活動に注力したほうが効率的かもしれません。

一人でも顧客を獲得できたら大きな利益を生むことができるので、検索広告などで見込みのキーワードに対して広告を打ち、決裁者に近い顧客の流入を獲得していくのもありだと思います。広告の方が費用対効果が良いケースはしばしばあります。

チャネルとしてみたSEOは、Googleのアップデートに振り回されることが多く、一定の効率で毎月成長できるわけではありません。ボラティリティが大きい施策でもあります。一方で、広告は必要なコストと得られるリターンの計算がしやすいです。また、投資額を増やすことによるスケーラビリティもあります。

最低限のSEO対策を行いつつ、他チャネルに力を注ぐほうが良い状況があることは認識しておいた方がよいでしょう。

SEOの今後

Googleは徐々に画像・動画検索を重要視していっています。Google Search Consoleに最近、動画のメニューが追加されたり、検索結果の画面に画像や動画が上位表示されるようになってきています。

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Googleの考えとして、「テキスト」が段々と時代遅れとなり、画像や動画といったリッチコンテンツが好まれる傾向になるかもしれません。Google検索の目標が「最小時間での答えの提供」だと述べましたが、Google検索ユーザーにとってテキストより画像や動画の方が「答え」としての満足度が高いことが要因ではないかと考えられます。また、世界中で高速インターネットが整備されたことも一因だと思います。ビジネス視点でも、動画検索経由での流入ユーザーからのコンバージョンが高いことがわかっているので、検索側とビジネス側で方向性が一致しているため、この傾向は加速すると思われます。

まとめ

・SEOは検索エンジンに対する最適化
・SEOに取り組み時は「Google検索が目指す理想的なエンジンの姿」を考える
・SEO対策は内部施策と外部施策に分けられる
・ドメインオーソリティが低いフェーズでは、最低限の内部施策を実施後、外部施策を中心に実施
・SEO以外にでもできる施策はあるので、どのチャネルに注力すべきかはよく考えること
・今後、GoogleはSEO観点で画像や動画を重視しだしている

Tokyo Otaku Mode
日本の誇るOtakuカルチャーを世界に向けて発信するTokyo Otaku Modeは、「オタク文化で世界をハッピーに!」というビジョンのもと、日本と世界をポップカルチャーでつなぐ架け橋となるべく、越境EC事業やメディア事業などを行っています。

2019年には、WEBを中心に展開して来たTOM初となる実店舗「Tokyo Otaku Mode TOKYO」を渋谷パルコ6Fにオープン。それに伴い国内向けECサイトもスタート。TOMオリジナルアイテム群を中心に、人気キャラクターアイテムを独自の目線で集めたセレクトショップを展開しています。

また、世界130ヵ国以上への配送実績があるTokyo Otaku Modeの物流ノウハウを活かした全世界対応型の物流委託サービス「セカイロジ」では、国内外でEコマースに進出する事業者様を物流面から強力にサポートしています。

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