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【HAPPY BIRTHDAY】映像コラボ制作について

Tomと申します。
本業はWEB制作や広告運用・WEBマーケティングを行っており映像とはあまり関係ない仕事をしているのですが3DCG・映像制作の楽しさに目覚めてしまい夜な夜なC4Dを触ってはレンダリングをしているものです。

さて、今回はヌル1さん、TETAREさんと一緒に制作しECHO映像大会2022冬に参加した映像「HAPPY BIRTHDAY」をご紹介します。


きっかけ


前回映画館で開催された「ECHO映像大会」でヌル1さんとお会いすることができ、お互いパパ目線で子育てについていろいろ話していたところ、「子どもに喜んでもらえる映像つくりたいね」「Eテレみたいなのがいい」と盛り上がりました。
同時にその時の大会で痛感したのが音楽の重要さ。TETAREさんの作る音楽が映像と合わさったときに、映像の魅力を何倍にもしていることを映画館で体感しました。「これは自分だけじゃできない」と思ってその場にいたTETAREさんにもコラボのお誘いをし、今後またご連絡しますと声をかけておきました。

アイデアと方向性


映像大会から2ヶ月後くらいにお子さんを寝かしつけてヌル1さんとはじめてのミーティング。いろんなリファレンスを見ながら子どもに受けそうでわかりやすそうなもの、かつ自分たちが作りたいものを探っていきました。
最終的にはピタゴラをベースにしてカラフルで楽しい子ども向けイメージのものを作るということで次回にアイデアをふくらませることに。

ピタゴラっぽい映像やルックのリファレンス

Tomの方で一度ストーリーのたたきっぽいものを書いてイメージを伝え、ヌル1さんにアイデアを膨らませてもらいストーリーボードが完成

Tom作成のストーリーたたき(左)とヌル1さん作成のストーリーボード(右)。神。

作りたい映像の方向性は決まったので役割分担。2Dモーショングラフィックスが得意なヌル1さんと3DのTom。役割をどう分けるか話し合い、
デザイン・Vconまでヌル1さん→Tomで3D化して最終的な調整でもう1度ヌル1さんに仕上げてもらうとしました。(時間の関係で最終的な調整はそのままTomの方で行いました)

2Dデザイン


カラフルでかわいいデザインをあげていただきました!!

楽しそうな空間

と、ここまではわりと順調だったのですがこの後2人とも忙しくなってしまい大会まで1ヶ月半くらいに。
TETAREさんにはあれ以来声かけてない。。。音楽作るのにどのくらいの時間が必要なのかもわからなかったため、とりあえずお声がけをして打ち合わせさせていただくことに。

TETAREさんとMTG


TETAREさんとのミーティングは色んな楽器の音が聞こえてきて、初めての経験でテンションが上がりました。ハンマーダルシマーという楽器を聞かせてもらったりその場で飛び出す音の良さに驚きます。音楽や効果音の内容はTETAREさんが映像を見て感じたもの・好きなものを作っていただくというおまかせ状態にするのが一番良さそうという判断にてお願いしました。
Vconの途中までのラフとこれまでの内容を共有し、音楽を作成するためにまずはアニメーションを完成させてそれに音をあわせて作っていくということに決定。ヌル1さんに頑張っていただき、1週間後Vconを完成させていただきました。

Vcon


ヌル1さんに作成いただいたVconはこちら↓

上げていただいたVconを見て感動。もう完成してる!!3Dにする意味とは、、、と考えながら自分の作業に向き合います。

3Dシーンの制作


とりあえず自分もそれぞれの全6シーン分のオブジェクトを作成→マテリアル作ってライティングして一回雰囲気を共有することに。もともとクレイアニメっぽいのもありかという話になっていたのであまりフォトリアルな仕上がりにはしませんでした。

製作途中のシーン
スマホのシーン(家族のいろんな思い出スナップ)

それでも1フレーム書き出すのに大体1分弱。フレーム数を数えると約2200フレームありストレートに1回書き出すだけで36時間の計算。締め切り間際の調整ができる時間までの逆算ができましたが、サンプル数を落としてできるだけレンダリングを短くするように努力しました。

そうこうしてるうちにTETAREさんの音楽・ピアノラフバージョンが届きます。

映像にぴったりな雰囲気でもう最高です。エンディングだけちょっと寂しい印象に感じたのでそこだけ調整してもらうことにしました。

ヌル1さんもTETAREさんもラフといいつつその段階でほぼ完成されているので僕のやることとしては世界観をブラッシュアップしていくことでした。

アニメーション


VconをベースにTETAREさんも作業しているのでトランジションのタイミングや、効果音が入るタイミングはあまり動かさないようにしながらアニメーションをつけていきます。一部シミュレーションなども使ったのでタイミングがいまいち合わないところは調整していますがほぼVcon通りの仕上がりになりました。動きのタイミングはC4D上ではリアルタイムに再生できないので簡易的なレンダリング→PrやAEに取り込んで繋がりを見ていくということをやってスピード感など調整しました。

PC作業の余談


アニメーションの調整のたびに細かくレンダリングするので実質100時間くらいレンダリングしてたと思います。レンダリング中はCinema4Dでの別シーンの作業などもできないのでただ待つということになります。これではもったいないので外出先で仕事をし、外出先からMacBook Proを使ってデスクトップをリモートでレンダリングしていました。
その時に役立ったのがこちらのアプリ「Parsec」です。

もともとゲーム用なのか遅延が少なくリモート作業が行なえます。(ゲームは詳しくなくて違ってたらすいません)モバイルするPCのスペックにほぼ影響されず、自宅のデスクトップを操作できるのでメインとサブのマシンスペックがあるけど、外からメイン機を動かす必要があるときに大いに役立ちます。

最後のブラッシュアップ


TETAREさんから収録した様々な楽器バージョンの音源をいただき、アニメーションとあわせていきます。
TETAREさんのアレンジで楽器だけではなくスマホトンネル部分にコーラスを追加したとのこと。盛り上がり感が一気に出てエンディングへの期待感が増した素晴らしいアレンジだと思います。

TETAREさんの作成過程を映像にされています。1画面に最大13TETARE確認できました。


アニメーションの大枠が完成したところでヌル1さんにも見ていただき、ブラッシュアップ箇所を調整しました。その中で、絵本がちょうど3冊なので3人の過去作をページに表示しては?というアイデアが出てそれぞれの過去の映像を絵本に取り入れる隠し要素を入れています。

3人の過去作が本の中に

大枠の調整が終わってからは書き出し・調整・色いじる等やって結局締め切り当日のギリギリまでやって提出できました。
テーマとしては子どもの成長だったのですが、親目線で見るとその成長が嬉しく感じる反面、手を離れていく寂しさも最後に少し入れることができました。

完成映像



最後に


ECHO映像大会はメンバー以外も参加できますのでぜひ参加してみてください。(豪華商品もあるし)。コラボレーションによって得られる知識や感動もありますし、ECHOではいろんなバックグラウンドを持った方々と協力して制作したり、仕事を助け合ったりできますので興味のある方はぜひお気軽に聞いてみてくださいね。

また、個人的なお仕事のご依頼もお待ちしております
この作品のようなかわいいものももちろん、フォトリアルなものも割と得意としています。ご相談はTwitterのDMからお気軽に。

長文におつきあいいただいた方、ありがとうございました。
それでは、また。

Tom

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