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優美堂でつながる、広がる

東京ビエンナーレの最終日に、神田川の聖橋から万世橋の区間に、小さな木製の船を流してタイムレースをするという「天馬船プロジェクト」というのがありました。これも、優美堂と同じく、中村政人さんが中心となって動いているプロジェクト。

ある日、僕は優美堂での作業を終えた後、「3331 Arts Chiyodaで天馬船に旗を付ける作業があるから、手が空いてる人は参加して!」っていうことで、その作業現場に向かいました。元中学校のこの建物の廊下にテーブルと椅子をたくさん置いて、15人くらいの人たちがそれぞれ作業をしています。僕もそこに混ざって、せっせと船に紙製の旗を接着する作業に取り掛かりました。

しばらくして、そこに東京ビエンナーレの「大きい人小さい人」の展示作家である栗原さんがいらっしゃることに気づきました。人一倍、てきぱきと天馬船を運んでいます。するとそこへ、同じく東京ビエンナーレで「kaekko EXPO.」のプロジェクトを行っている藤容子さんも加わりました。もちろんその場所には、中村政人さんもいらっしゃいます。優美堂の仲間で、アートプロジェクトに関わっている方、さらにアートや建築を学んでいる学生さんなど、気づけばいろんな人に囲まれていて、僕も同じように作業をしている、と。アーテイストさんと、現場が近いな、と。「東京ビエンナーレって、面白いなぁ」ってしみじみ思ったのでした。

いろいろとたどっていくと、ここにたどり着くまでにもいろんなアーティストさんとのつながりがあって、その点と点をたどっていくといろんなところと関連性があるのに気づいて、面白かったのでここにまとめてみます。

さかのぼると、トランスアーツトーキョーに辿り着きます。

■佐藤直樹さんの木炭画

東京ビエンナーレで、佐藤直樹さんは正則学園高校 のワンフロアをフルに使って「そこで生えている。2013-2021」という展示をしました。木炭で、延々と植物の生えている景色を描き続けている作品。

その、東京電機大学跡地で開催された2013年の作品を、僕は確かに観ていました。

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2013年11月に、TATを訪れた時に撮影した写真です。それから9年間描き続けて、現在は280枚を超える作品になっているそうです。

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その作品が一堂に並べられた、正則学園高校の会場を訪れました。これまでも、何度か佐藤さんの作品をあちこちで拝見したことがありますが、このように全部が並べられたのを見るのは初めてです。しかも、展示をしながらさらにまた横に伸びる新作を描き続けていらっしゃるようでした。

2017年にも、TATの会場で作品を拝見しました。この時は、ちょうどニアミスで、僕が到着した時は既に佐藤さんは退席された後だったと記憶しています。いつも、そこに存在を感じているのですが、実際にお目にかかったことはない方。なんだか、都市伝説みたいな。

優美堂で作業中、佐藤直樹さんがいらっしゃった時は驚きました。あまりにも普通に、当たり前のようにそこにいらっしゃったので。優美堂って、面白い空間だなと思いました。

■OJUNさんによる新しい優美堂の富士山

優美堂に縁のあるアーティストさんと言えば、OJUNさん。この新しい優美堂の富士山デザインを担当されました。

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そして、このOJUNさんの作品にも、2013年に出会っています。

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佐藤直樹さんと同じく、東京電機大学跡の地下の空間で。

そして、OJUNさんとも優美堂でお目にかかりました。

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その後もOJUNさんは何度も優美堂にいらっしゃり、正面の看板サインの裏に色を塗ったりなどしてらっしゃいました。

そして、OJUNさんの東京ビエンナーレの作品も観に行きましたよ。

そして、3331 ART FAIREでのギャラリー展示も。優美堂もこのアートフェアに出張販売をしていたので、僕も店番をしていたところ、そこにひょっこりOJUNさんがやってきて。額縁をお買い上げ。なんとなんと。

■村山修二郎さんの緑画作品とプロジェクト

東京ビエンナーレの出展作家の村山修二郎さんも、作品は何度も拝見してますが、ご本人に直接お目にかかったのはこの東京ビエンナーレが初めて。「動く土 動く植物」のプロジェクトに参加させていただき、自宅に届いた「動く鉢」で植物を栽培し、それを持ち寄ったワークショップで、初めて直接ご挨拶することができました。

実は2016年に西会津を訪れた時、そこで村山さんの作品と出会っています。最初に作品を拝見した時は気づかなかったのですが、その場に置いてあるポートフォリオの作品集をめくっていたところ、なにやら見覚えのある作品が。これこそ、2012年のトランスアーツトーキョーで見た作品でした。

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まだ、東京電機大学の建物が残っていた頃。取り壊す前に、このアート展が開催されたのでした。

東京ビエンナーレの期間中に開催されたワークショップで、一緒に緑画を描かせていただいたのが良い思い出。

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村山さんの東京ビエンナーレの展示は、日比谷OKUROJIにありました。植物の緑で描かれた作品なので、時間を置いて訪れるとちょっと色が変わってるのが面白かったです。

そして、優美堂にも村山さんが描いた「優しさ」と「富士山」の絵が展示されています。

■他にもいろんな方々と、いろんな作品と

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以前から遊んでもらってる、屋上区の方たちと優美堂の屋上で会えたのもうれしかった。宿野部さん、和氣さん、中野さんなど。僕が現在SNSのアイコンに使っている写真も、屋上の企画で撮っていただいたもの。

屋上巡りの企画で、優美堂にも来てくださいました。

他にも、東京ビエンナーレの出展作家さんが優美堂にも作品を提供してくれて、僕もお声がけしてちょこっとだけキュレーターっぽいことをさせていただいたり。ここでの活動をきっかけにいろんな広がりがあって、とても楽しい。たぶん、自分ではまだ気づかない、いろんな繋がりに今後また改めて気づくことになるかもなぁ、と。

まだまだ、広げていきたいです。



「日曜アーティスト」を名乗って、くだらないことに本気で取り組みつつ、趣味の創作活動をしています。みんなで遊ぶと楽しいですよね。