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「明日の神話」は畏怖。

 なんで僕らは絵を見て、泣いてしまいたくなることがあるんだろう。

絵と一目出会った瞬間、水位が上がって溢れ出す。その溢れ出したどれもが訳わかんなくて、でも意外じゃなくて、ずっとあったもので、親しんできた感情で、それにまた驚くような不思議な感触。言葉になる前の何か。きっと一番大切な何か。それに出会うために絵を見るんだと思います。


岡本太郎作「明日の神話」 とても好きです。そしてとても怖いです。


渋谷の井之頭線の入り口あたりにある壁画です。通る度怖くて見上げられないことがあります。内臓を掴んでくるようなすごい絵です。でもけっこうみんな普通に歩いていて、それをずっと見ているぼくはいろんなものに取り残されていくように感じます。あれは渋谷だからこそ感じられた感覚なんだろうと思います。壁画って街に場所に馴染んで、美術館とかで見るものとは違うものになります。街も場所も絵の一部になるというか。そんな感じです。僕は立ち止まって、一生見上げていたいけれど、思い切って顔を違う方向に向けるように帰ります。いつも名残惜しいです。でも帰らないわけには行かないし、ジレンマです。岡本太郎さんの力、羨ましいです。その力くれえ!っていつも思います。だから、僕はよおく見て帰ります。自分の中にある大切なこと、ちゃんと確認してから帰ります。大好きです。見に行けるようになったらまた行きたいなあ。見たことない方はいつかぜひ!



読んでくれて、ありがとう。



また。



とまお


いただけた時には、本買います。本を。