見出し画像

真実の『竹取物語』クイズ!

今年の中秋の名月は満月に重なり、天候にも恵まれて最高でしたが、
験を担ぐなら「十三夜(10月27日)」も必見です。
さて、月と云えば「かぐや姫」
その元になっているのが『竹取物語』です。
今回はその『竹取物語』の真相を、クイズ形式でご案内~
高齢者施設用に作成したものですが、侮るなかれ
衝撃のラスト!

質問1;『竹取物語』の主人公は誰?
    1, お爺さん   2, お婆さん
    3, 男の子    4,  女の子

答1;                              壱,

『竹取物語』の冒頭の文句はこうです。

「今は昔、竹取の翁といふ者有りけり。野山にまじりて、竹を取りつつ、よろづのことにつかひけり。名をば讃岐造となむいひける。
その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける。あやしがりて寄りて見るに、筒の中光りたり。それを見れば、三寸ばかりなる人、いと美しうて居たり」

「むかし、男ありけり」で始まる『伊勢物語』や、「昔、式部大輔、左大弁かけて、清原の大君、皇女腹に男子一人持たり」で始まる『宇津保物語』など、平安初期の作品は、主人公の生い立ちが真っ先に説明されるのが一般的。『竹取物語』もまた、竹取の爺さんの紹介でスタートを切り、名前も職業もバッチリと書かれています。
 ということで、『竹取物語』は、本来、お爺さんの物語だったのです。

 納得できない?

 率直なご意見、ありがとうございます。
 その疑問、大事にして下さい。
 疑問こそが、感動のチケット~♪


質問2;では、竹取のお爺さんは、どんな人物か?

  1, ずっと山の中で仕事だけしてきた
  2, 若い頃は、色男だった
  3, 昔は貴族だったが、俗世間を嫌って山に隠遁した
  4, 実は、月から地球にやってきた。元は月の人

答2;                              弐, 

『竹取物語』の元になった歌(『万葉集』の「竹取の翁の歌」)の中に、仙女まで口説こうとしたという逸話が詠まれているそうです。
 平安時代の人は、そのことを知っているので、竹取の爺さんが、かぐや姫を口説こうとしないか、ハラハラしながら読み始めたのだとか。
.

質問3;物語の終わりで、かぐや姫はどうなったでしょう?

  1, ミカドと結ばれた  2, 鶴の姿になって飛んでいった
  3, 竜宮城へ行った   4, 月から迎えが来て帰って行った

答3;                              四,

 かぐや姫は月で過ちを犯して、罰として地球に流されていたのでした。
そして、その償いが終わった時に、迎えがやってきたのです。
.

質問4;かぐや姫が地球で受けた罰とは何だったのでしょう?

  1, 貧乏な家で暮らすこと
  2, 男性に、まとわりつかれること
  3, 自由な恋愛が出来ないこと

答3;                              弐,

 何人もの男性から求愛されること自体が罰だったようです。ですから、かぐや姫が月世界で犯した罪というのは色恋沙汰だったのかも。惚れっぽい性格で浮気性だったのか、それとも好きになってはいけない人に夢中になったのか。ともかく、心がけを改めさせるために地球にやられたようです。
.

質問5;月から「かぐや姫」を迎えにやってきた者たちの正体は、
    誰だったでしょう?

   1, 神さま  2, 仏さま  3, 宇宙人

答5;                              参,

 そんな研究はまだ発表されていないと思いますが、『竹取物語』を読めば、そうとしか思えません。こう書いてあるからです。

 その中に王とおぼしき人、家に、「造麻呂、まうで来」と言ふに、猛く思ひつる造麻呂も、物に酔ひたる心地して、うつぶしに伏せり。言はく、「なんぢ、幼き人、 いささかなる功徳を翁つくりけるによりて、なんぢが助けにとて、片時のほどとて降ししを、そこらの年頃、そこらの金賜ひて、身を変へたるがごとなりにたり。かぐや姫は、罪をつくり給ヘリければ、かくいやしきおのれがもとに、しばしおはしつるなり。罪のかぎり果てぬれば、かく迎ふるを、翁は泣き嘆く、能はぬことなり。はや返し奉れ」と言ふ。

【意訳】
 車の中には王様だと思われる人がいて、屋敷に向かって「造麻呂よ、お前出てこい」と彼を呼び出しました。爺さんは戦う気満々でしたが酔っ払ったようになって身体が動きません。そんな爺さんに月の者はこう云いました。「お前、わかってないなあ。少しばかり功徳があったので、かぐや姫の世話をさせてやって、たっぷり金までやったんだ。それで十分だろ。かぐや姫は月の都で罪を犯したから、地球で苦労させた。しかし、もう終わりだ、刑期がおわったんで迎えにきたんだよ。さあ、さっさと姫を出せ!」

 これが、神さまや仏さまの云うことだと思いますか?
 平安時代の人々は、現代の我々よりずっと仏教や神道に親しんでいましたから、神さまや仏さまを登場させるのであれば、こんな描き方はしなかったでしょう。神さまや仏さまと月の住人は別だと考えていたようです。
 ちなみに、最近、アメリカをはじめとする幾つかの国で、宇宙人を対象とした公的機関が発足しました。国内の問題、地球の問題から目を逸らさせるためのパフォーマンスだという見方もありますが、どうなんでしょうね。
 もし月人が来るとしたら、今回も日本にやってくるんでしょうか? 前回同様に、昔プレイボーイだったお爺さんの家にやってくるんでしょうか~

 最後の問題です。

質問6;月の者が云った「お爺さんの功徳」とはなんだったでしょう?

  1, 歳を取ってから真面目に竹刈りをするようになったこと
  2, 若い頃、仙女まで誘惑しようとしたこと

答6;                             弐, 





.

口説く=クドク=功徳!

 理由は、なんとダジャレ! 『竹取物語』って、オチがある物語だったんです。となると、やはり主人公はお爺さん以外にあり得ませんね~

(参考 「竹取物語」冴えないタイトルに隠れた深い意味
  https://toyokeizai.net/articles/-/359100)


この記事が参加している募集

古典がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?