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大型特殊自動車免許(一発免許編)@鳥取県

大型特殊免許を取得したので、その過程を紹介します。

大型特殊免許でできること

大型特殊免許を取得すると、カタピラ式や装輪式など特殊な構造を持った特殊な作業に使用するため車を運転することができます。厳密には、それらの車の中でも、エンジンの総排気量や最高速度、車体の大きさが小型特殊自動車にあてはまらない車になります。
具体的には、工事現場でよく使われるショベルカーやロードローラー、工場などで使われるフォークリスト、更にはトラクターやコンバインといった大型の農業機械などが挙げられます。
しかし、大型特殊免許は、あくまで特殊車両を公道で運転するために必要な資格です。それらの車両で実際に作業を行う際には、それぞれに指定された技能講習や資格を別に取得する必要があります。
つまり、ショベルカーやフォークリフト、トラクター、コンバインを公道を走らせて移動する場合には大型特殊免許が必要で、それぞれを作業のために扱うには技能講習や作業免許が必要になります。
公道を走らず、敷地内で作業をする場合には大型特殊免許は必要なく、それぞれの作業免許があればよいです。

https://www.menmado.com/kiso/kiso09.htmlより引用

大型特殊免許を取得すると、小型特殊自動車の規格を超えた特殊車両に乗れるということです。(そのままでスミマセン^^;)

作業機を装着したトラクターの公道走行の条件

トラクターに作業機をつけた状態での公道走行を合法的に行うための条件が、最近明示されました。今までは、トラクターの作業機を装着した状態での公道走行は、合法ではなかったものの、事実上見過ごされてきていました。
しかしながら、この度の法改定に伴い、条件付きで公道走行が可能となりました。(逆に、条件を満たしていない場合簡単に取り締まられることになりました)
詳しくは、下記のリンクより。

作業機を装着したトラクターの公道走行において、大型特殊免許が不要な条件は下記のとおりです。

・トラクタに農作業機を装着した状態での寸法が、長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下
・最高速度が35km/h以下であること。

この条件を一つでも満たせない場合には、大型特殊免許が必要です!
多くの米農家や畑作農家には必要となります。

就農するにあたって、いずれは必要かもしれない・・・
とってみたい・・・
ということで、取りにいきました!!


大型特殊免許を取得する方法

鳥取県で大型特殊免許を取得するには、以下の3通りの方法があります。

①自動車学校に通う
②試験場での一発免許試験
③農業大学校での講習(農耕車限定免許)

①自動車学校に通う

鳥取県内で大型特殊免許を取得できる教習所は9校あります。
普通自動車免許をお持ちの場合、学科は免除され、
技能6時間の講習で取得できます。
費用はおよそ10万円〜12万円前後かかります。
お金はかかりますが、最も確実な方法です。

②試験場での一発免許試験

こちらは、その名の通り、試験日に試験場で技能試験(実際に車両を運転して、試験を行う)で合否を判断され、合格であれば、免許を発行してもらえます。

鳥取県内では、2020年3月12日現在、湯梨浜町にある運転免許試験場にて、
毎週木曜日に実施されるのみとなっています。
試験実施の詳細はこちら。


減点方式で、試験終了時に100点満点中70点の持ち点を残すことができれば合格です。自動車学校とは異なり、採点は非常にシビアで容赦はありません。
しかし、基本操作と安全確認を忠実に行えば合格できると思います。
試験は1回4050円
数回の受験で合格しても、自動車学校に比べお得に免許が取得できます。

ですが、トラクターの公道走行の法改定により、新たに大型特殊免許が必要となった農家が多数受験に集まっているため、抽選や事前予約での試験実施となる場合があります。詳しくは試験場に直接お尋ねください。

③農業大学校での講習(農耕車限定免許)

鳥取県立農業大学校(倉吉市関金にあります)では、年2回(試験場の職員さん曰く、今年は回数が増える可能性があるとのこと)大型特殊免許(農耕車限定)の講習および試験の実施が行われています。
こちらは、農業大学校の学生・卒業生が優先となりますが、一般からの受付もありますので、大型特殊免許は必要だけれど、農耕車だけでいい。という方であれば、こちらの受講をオススメします。
過去の講習では、受講料は無料です。
研修日程は随時お知らせとなりますので、詳しくは鳥取県立農業大学校もしくは、鳥取県農林水産部農業振興戦略監とっとり農業戦略課へお問い合わせください。

大型特殊免許試験1回目(2020.03.05)

試験実施中の写真・動画撮影はNGなので、文章が中心です。

受付は朝8:30~9:30の間に済ませます。申請書類を揃え、試験料を払い、
適正検査と視力検査を行います。適性検査では、屈伸・手のグーパーや上げ下げなど、体が普通に動けば問題ありません。視力検査は、両目0.7、片目0.3以上の裸眼もしくは矯正視力があれば合格です。

その後、試験開始となります。
この日は、9名の方が受験に来られていました。話を聞いていると、そのほとんどが農家でした。トラクターに乗りたいだけなのに、こんな車で試験するんか。という声が多く聞かれました。

鳥取県の大型特殊試験で使用する車両は次のタイプです。

中折れ式といい、乗用車のように、前輪が曲がることでカーブするのではなく、車体そのものが中心で折れ曲がることで、カーブすることができます。そのため、内輪差が発生しないのが特徴です。
以前京都で、試しに受験した際は、後輪操舵式(フォークリフトのように後輪が曲がることでカーブするタイプ)の車両で、それはそれは難しかったです。どちらが良いかは人それぞれと思いますが、車両は選べませんので、指定の車両で頑張りましょう。

初めての場合、操作方法を事前に説明してくれるので、操作方法については心配することはありません。

また、受験前にはこんなページも参考にしました。

自動車学校に通わない場合は、事前情報が必須です!頭に詰め込んでいざ実践!

というわけで、自分の番が回ってきたら、車両に乗り込みます。

乗車するときから採点が始まっています。車両前後左右確認して、後ろから車が来てないか(来るわけないけど)確認し、乗り込みます。

乗ったら、シートベルト、ドアロック、ミラー、座席の位置を調整し、良ければエンジンをかけます。
エンジンをかけたら、アームを上げ、前後左右後方をしっかり確認し、パーキングブレーキを解除、発進します。

いざ発進しようとアクセルを踏んだとき、試験官から一言

シートベルト

私は、シートベルト着用を忘れてました。10点減点!(不確かですが、確かそう)
10点減点からのスタートです。
テンパリつつ、もうこれは練習と吹っ切れながらスタートしました。

最初、少しの間、ならし走行といい、減点はなく、試験車両になれるための時間があります。
そこで、アクセル、ブレーキの効き具合や、車幅感覚、内輪差のない車両の特徴をつかんでおきましょう。

これが済んだら試験再開。
コースはAコース、Bコースとあります。受験前にコースを知らされ、この日はBコースでした。コースは予め覚えておいた方が、心の準備ができてよいですが、試験中も試験官がコース案内してくれるので、忘れてしまってても大丈夫です。

若干、あせりが残りつつも、試験再開ということで、走りました。途中、指示速度(20km/h)、方向転換、一時停止、踏切、見通しの悪い交差点などの課題を超え、なんとか試験中止とならず完走しました。

参加者全員の試験を終え、合否発表です。

結果は不合格。点数は35点(70点合格)

シートベルト忘れ、方向指示器戻し忘れ、安全確認不足、ふらつきが積み重なったかと思います。残念ですが、ミスを半分減らせば合格できるな。と、ポジティブに考え、次回に期待します。

大型特殊免許試験2回目(2020.03.12)

この日は、41人が試験場に駆けつけ、抽選での試験実施となりました。試験実施は20人のため、受験前から競争率2倍のくじ引きを行いました。
幸いにも、くじで、受験資格をゲットしました。

諸々省略

いざ、試験実施です!

試験はAコース
前回の反省を踏まえ、安全確認の要領をネットで調べ、あとは慎重に丁寧に運転するだけ。そして、方向指示器戻し忘れない、シートベルトをする!!

を頭に入れ、いざ乗車。

まず、シートベルト、その他安全確認などをし、発進しました。
もともとくじで当てた試験だし、落ちてもなかったこととして、気楽にいこうと考え、大分冷静に運転できました。
方向指示器忘れたりせず、安全確認も大げさなくらいして、不備はないかなと自分で思えるような走りができたので、まあ大丈夫だろうと思えました。

結果は合格でした。

手続きを終え、発行手数料を払い、大型特殊免許をゲットです。

まとめ

試験場での一発免許では、運転技術よりも、適切な走行位置を適切な速度で走り、安全に関わる基本操作(指示器、左右、巻き込み、後方確認)を適切な手法で行えることが大事だと思います。初めての車両でも、それを十分に頭に入れ、丁寧に運転することができれば、合格できることと思います。
試験を受けられる方のご健闘をお祈りします。

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